2012年9月28日金曜日

コミュニケーション能力と英語教育 (2012年度)





・この記事について:学部三年生用の授業「コミュニケーション能力と英語教育」(旧名「言語コミュニケーション力論と英語授業」)のためのファイル・リンク集を公開します。

なお私は「言語コミュニケーション力」 (ability for linguistic communication) という言い方が理論的には適切ではないかと(少なくとも現在のところ)考えていますが、この用語は人口に膾炙していないので、新しい授業名でも、一般的に通用している「コミュニケーション能力」 (communicative competence) という用語を使いました (また商業的出版物においてもしばしば私はわかりやすさを優先させるため、この「コミュニケーション能力」という用語を使っています)。しかし私があくまでも興味をもっているのが言語 (特に第二言語) を主な媒体としたコミュニケーションです。「コミュニケーション」の媒体は言語に限らず、モノや商品やお金、あるいは突き蹴りや投げ(笑)もありますのでご注意を。



第1回:イントロダクション

まず、和田玲先生という中堅実力教師のワークショップを観察した記事を読んで下さい。特に、「なぜ『つながる』ことはよいのか?」の項目は丁寧に読んで下さい。


■和田玲先生(順天中学・高等学校)から学んだこと
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/02/blog-post.html



次に上記の記事との関連記事を読んで下さい。ただし(注)以下は武術ヲタ用ですので、読まなくて結構です。

■授業の「正中線」?
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/09/blog-post_23.html


また、極端な事例のように思えるかもしれませんが、教室でのコミュニケーションを考えるために、次の記事を読んで下さい。


■岩本茂樹『教育をぶっとばせ --反学校文化の輩たち--』文春新書
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/05/blog-post_27.html





最後に、皆さんの先輩が、学校現場でどう豊かなコミュニケーションを取りながら活躍しているかについて読んでみましょう。

■教師と生徒の相互理解と相互認証 ― 広島大学英語文化教育学会での齋藤智子先生の発表
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/08/blog-post.html


この授業では、言語コミュニケーションについて様々な観点から検討します。一見難しく思える話題もあるかもしれませんが、できるだけわかりやすく解説します。一緒に考え、語り、書いて、観察力・分析力・思考力を上げて、それによって実践力を高めて、お互いによい社会を作れるように努力しましょう!




***



今年度(2012年度)は、昨年度と比較すると、(1)配列を変え一部の内容は凝縮した、(2)ヤーコブソンやカントあるいは「交換」といった新たな項目を付け加えた、という二点で異なります(昨年度果たせなかった。 ジャンル分析、トマセロ、レイコフ、ベイトソンの追加については、今年度はレイコフとベイトソンだけは追加したく考えています)。

(1)の配列変更により、(a)言語学・応用言語学の個人心理学的なコミュニケーション能力論の総括、(b)分析哲学による(a)の批判と相互作用的・共同体的なコミュニケーション能力論の成立、(c)身体や意識といった観点からのコミュニケーション能力論の導入、(d)相互作用・共同体を超える「社会」の観点からのコミュニケーション能力論の展開、という私の論考の流れをはっきりさせました。






今年度の配列は以下のとおりです。
イントロダクション
(a)言語学・応用言語学の個人心理学的なコミュニケーション能力論
カントとチョムスキー
応用言語学のコミュニケーション能力論
三次元的理解とヤーコブソン
(b)分析哲学による(a)の批判と相互作用的・共同体的なコミュニケーション能力論
デイヴィドソンとウィトゲンシュタイン
(c)身体や意識といった観点からのコミュニケーション能力論
レイコフ
日本の身体論(内田樹、片山洋次郎、竹内敏晴、野口三千三)
言語使用における意識、そして学習文法
ルーマン(特に二次的観察・記述について) 
(d)相互作用・共同体を超える「社会」の観点からのコミュニケーション能力論

異文化コミュニケーションとしての翻訳
アレント
「交換」から考える英語教育
ベイトソン

 (2)ではヤーコブソンの追加により、コミュニケーションを情報伝達以外の側面からも考察することを促しています。またカントの追加により、近年欧米の応用言語学界では既知とされながらも、日本では一向に理解されない(されようとしない)SLAの認知主義 (cognitivism)批判を理解することを促します(私の限られた経験では、西洋哲学の伝統をある程度理解しない人は、認知主義の偉大さも限界も理解できないように思えます)。「交換」という論点の追加では、現代社会を対象化し批判的に考察することにより、現代日本の英語教育の営みを根源的に考えなおすことを試みます。レイコフでは西洋からの身体論を検討し、ベイトソンでは彼一流の根源的に自由な知性からコミュニケーションを検討したいと考えています。


ちなみに以下は2008年時点での私の総括です。読んでみてください。
■言語コミュニケーション力論の構想


授業では特に取り上げませんが、コミュニケーションに関する副読本としては以下をお薦めします。
末田清子・福田浩子(2003)『コミュニケーション学』
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/02/2003.html
小山亘(2012)『コミュニケーション論のまなざし』三元社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/05/2012.html
講義前半の内容に関する参考図書(図書室にあり)
『第二言語コミュニケーション力に関する理論的考察』


・凡例:記事・論文・書籍の名前の前に付けられた■、▲、★の記号はそれぞれ次のような意味を持っています。

■ 授業の前にきちんと読んで、そのまとめや感想などをWebCTシステムに書いておくべきもの(四角ですから「きちんと読め」と覚えて下さい)。

▲ 授業の前に参考程度に読んでおくべきもの(三角ですから、四角ほど「四角四面に読む必要はない」と覚えて下さい)。

★ S(秀)判定のための課題例(星印ですから「輝くSを取るためのもの」)と覚えて下さい。

参考:自主性を開拓するために ―書評かプロジェクトに挑戦してみてください―
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/blog-post_08.html


・ダウンロード資料について:ダウンロードする資料で、引用が多いものは、公開すると著作権法にふれますから、授業を受けた人にだけパスワードを教えます。パスワードは授業の受講者以外には教えないでください。(えっ、パスワードを忘れた?あなたは先週どこにいましたか?--大文字小文字に注意して!)。なお、著作権法にふれるおそれのないダウンロード資料にはパスワードはかけていません。


※2012年10月から私は、教育・研究用には基本的にOpenOffice.orgをodf形式で使うことにしました。ご理解をお願いいたします。
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/201210ms-officeopenofficeopendocumentodf.html



・授業の予習と復習:(a)予習として、この記事に指示された文献を読み、そこで考えたことや感じたことをWebCTシステムに書きこむ。(b)授業中は講義を聞いてできるだけ討論をする。(c)復習として、授業後に考えたことやWebCTシステムに書きこむ。WebCTシステムにはこちらが書き込む欄を作りますので、間違えないように書きこんで下さい。なお、(b)の講義を助けるためにできるだけ授業前日までに講義補助スライドをWebCTに掲示するようにします。参考にしてください。

※たくさん読んで、考えて、書くことは大変ですが、それこそが勉強です。大学時代にしっかり勉強して下さい!皆さんの先輩方も以下のリンク先ページを見ていただけたら明白なように、読み・書き・考えることを続けることで、優れた観察力・分析力・思考力そして文章力をつけました。今年もお互いいい学びの共同体を作りましょう!




■2011年度の学生さんのレポートから
「言語コミュニケーション力論と英語授業(2011年度版)」の感想
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/2011.html
「言語コミュニケーション力論と英語授業(2011年度版)」での学生さんの様々な気づきhttp://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/2011_19.html
学生さんによる物語論・身体論・授業論
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_19.html
学生さんによる、スポーツから考える英語教育論
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_6281.html
学生さんによる、音楽から考えるコミュニケーション論
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_8814.html
学生さんの哲学的な文章(「「言語コミュニケーション力論と英語授業(2011年度版)」を受けて)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/2011_9057.html


■2010年度の学生さんのレポートから
英語授業を具体的に分析し、自省する
英語教師であるということはどういうことか
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/03/blog-post_4340.html


■2009年度の学生さんのレポートから
言語コミュニケーション力論とCritical Applied Linguisticsについて





第2回:カントとチョムスキー

■「カントとチョムスキー」(授業用スライド)
https://www.box.com/s/qnxudpxqd6n06mif4kj4
■「コミュニケーション能力」は永遠に到達も実証もできない理念として私たちを導く
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/blog-post_5.html
チョムスキーに関するPDFファイルのダウンロードはここ(パスワード必要)
■「文法をカラダで覚える」とは何か
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/blog-post_4664.html
参考文献
★Chomsky, N. 1965. Aspects of the theory of syntax. Cambridge, Massachusetts: The MIT Press (第一章のセクション1,2,8のみ)
★Marc D. Hauser, Noam Chomsky and W. Tecumseh Fitch
The Faculty of Language: What Is It, Who Has It, and How Did It Evolve?
http://www.sciencemag.org/content/298/5598/1569.short
パスワード入力によるダウンロード
★レイ・ジャッケンドフ(2004)『心のパターン』岩波書店
★レイ・ジャッケンドフ(2006)『言語の基盤―脳・意味・文法・進化』岩波書店

★1 Introduction and Key terms - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/introduction-and-key-terms-summary-of.html
★2 Transcendental ideas - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/transcendental-ideas-summary-of-kants.html
★3 'I' as the transcendental subject of thoughts = X  - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/i-as-transcendental-subject-of-thoughts.html
★4 Freedom  - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/freedom-summary-of-kants-critique-of.html
★5 Principle of Pure Reason - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/principle-of-pure-reason-summary-of.html





第3回:応用言語学のコミュニケーション能力論

■Hymes, Canale & Swain, Widdowson and Bachman & Palmer (授業用スライド)
■教育と生産を混同するな--ウィドウソン、ハーバマス、アレントの考察から--
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/11/bachman-and-palmer-2010-describing.html
・この短いNTYのエッセイは非常に啓発的です。 Measurement and Its Discontents
http://www.nytimes.com/2011/10/23/opinion/sunday/measurement-and-its-discontents.html


参考文献

★Hymes, D. 1972. On Communicative Competence. In J. Pride and J. Holmes (eds.), Sociolinguistics: Selected readings (pp. 269-93). Harmondsworth: Penguin.
★Canale, M. and Swain. M. 1980. "Theoretical bases of communicative approaches to second language teaching and testing." Applied Linguistics, 1 (1): 1-47.(セクション1と3のみ)
★Canale, M. 1983. From communicative competence to communicative language pedagogy. In J. C. Richards and R. W. Schmidt (eds.), Language and Communication (pp. 2-27).  London: Longman.
★Widdowson, H. G. 1983. Learning purpose and language use. Oxford: Oxford University Press.(第1章のみ)
★Bachman, L. F. 1990. Fundamental considerations in language testing. Oxford: Oxford University Press.(第4章のみ)
★Bachman, L. F. and Palmer, A. S. 1996. Language testing in practice. Oxford: Oxford University Press.(第4章のみ)
★Bachman, L.f. and Palmer, A.S. 2010. Language Assessment in Practice. Oxford: Oxford University Press. (第3章のみ)





第4回:言語コミュニケーション力の三次元的理解とヤーコブソン


■授業スライド:言語コミュニケーション力の三次元的理解とヤーコブソン
https://www.box.com/s/oy0ak0opalmy9i8hhqqh

■三次元的理解については必ずこのファイルをダウンロードして読んでください(パスワードが必要です)
■次にhttp://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/ThreeDimentional.htmlの論文を読んで下さい。
▲NHKプレキソ英語7月号テキスト掲載記事
▲中学三年生への講演で使ったパワーポイントスライドのダウンロードはこちらから
「補遺」もダウンロードしてください
▲「言語コミュニケーション力論の構想」も参照してください。

■中部地区英語教育学会へ特別寄稿する論文(「コミュニケーションに関するヤーコブソン・モデルの展開」)(パスワードが必要です)
https://www.box.com/s/1q2rhw0rgmggwe4yyymk
■コミュニケーション・モデルの再検討から考える 英語教師の成長
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/06/blog-post_26.html
■Jakobson (1960) Linguistics and Poeticsを読む
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/06/jakobson-1960-linguistics-and-poetics.html
■コミュニケーションとしての授業: 情報伝達モデル・6機能モデル・出来事モデルから考える
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/05/6.html
■小山亘(2012)『コミュニケーション論のまなざし』三元社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/05/2012.html






第5回:デイヴィドソンとウィトゲンシュタイン

授業で使用するスライド (Davidson and Wittgenstein)
https://www.box.com/s/pr87letto64u9od12psi

http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/essay01.htmlの「コミュニケーションという革新」と「コミュニケーションの極から考える」という記事を読んで下さい。
■続いて次の二つの論文(草稿)を読んで下さい。
■ブログ記事「二項対立の間でデイヴィドソンを考える」も読んでください。
▲そしてこのファイル(学位論文の一部)(パスワード必要)を参考に読んで下さい。
参考文献(Donald Davidsonが書いた論文)
★1973, ‘Radical Interpretation’, Dialectica, 27, reprinted in Davidson, 2001b.
★1986, ‘A Nice Derangement of Epitaphs’, in LePore (ed.), 1986, reprinted in Davidson, 2005a.
★2001, Inquiries into Truth and Interpretation, Oxford: Clarendon Press, 2nd edn.
★2005, Truth, Language and History: Philosophical Essays, with Introduction by Marcia Cavell, Oxford: Clarendon Press.

■「四技能」について、下手にでなく、ウィトゲンシュタイン的に丁寧に考えてみると・・・
■ウィトゲンシュタイン『哲学的探究』の1-88節-- 特に『論考』との関連から
■野矢茂樹 (2006) 『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』 (ちくま学芸文庫)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2012/01/2006.html
■鬼界彰夫(2003)『ウィトゲンシュタインはこう考えた-哲学的思考の全軌跡1912~1951』講談社現代新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/2003-1912-1951.html
■ジョン・M・ヒートン著、土平紀子訳『ウィトゲンシュタインと精神分析』岩波書店
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2004-5.html#050803
 ■ウィトゲンシュタインに関するファイルをダウンロード(パスワード必要)

▲ウィトゲンシュタイン著、鬼界彰夫訳(2005)『ウィトゲンシュタイン哲学宗教日記』講談社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/2005.html
参考文献
★永井均(1995)『ウィトゲンシュタイン入門』ちくま新書
★鬼界彰夫(2003)『ウィトゲンシュタインはこう考えた-哲学的思考の全軌跡1912~1951 (講談社現代新書)』講談社現代新書
★飯田隆(2005)『ウィトゲンシュタイン』講談社






第6回:レイコフとジョンソン


■授業用スライド
https://www.box.com/s/ysv9ab7qwmtkuacqb6k4
■ジョージ・レイコフ著、池上嘉彦、河上誓作、他訳(1993/1987)『認知意味論 言語から見た人間の心』紀伊国屋書店
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/19931987.html
■マーク・ジョンソン著、菅野盾樹、中村雅之訳(1991/1987)『心の中の身体』紀伊国屋書店
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/11/19911987.html
■ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン著、計見一雄訳 (1999/2004) 『肉中の哲学』哲学書房
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/12/19992004.html


参考文献
★ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン(1986)『レトリックと人生』大修館書店、もしくはこの原著Metaphors We Live by
★ジョージ・レイコフ(1993)『認知意味論―言語から見た人間の心』紀伊国屋書店、もしくはこの原著Women, Fire, and Dangerous Things: What Categories Reveal About the Mind
★マーク・ジョンソン著、菅野盾樹、中村雅之訳(1991/1987)『心のなかの身体 』紀伊国屋書店
もしくはこの原著The Body in the Mind: The Bodily Basis of Meaning, Imagination, and Reason 
★ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン(2004)『肉中の哲学―肉体を具有したマインドが西洋の思考に挑戦する』哲学書房、もしくはこの原著Philosophy In The Flesh






第7回:日本の身体論(内田樹、片山洋次郎、竹内敏晴、野口三千三)


■授業で使うスライド(まず、このスライドを自分の経験と想像力を活かして読んでください)
https://www.box.com/s/vr5t851hzhmidwm36dvc


スライドを読んだ後で、以下を読んでください。

■内田樹関係のファイル(パスワード必要)
https://www.box.com/s/cmh9d8x5ieu61xe067pm
■片山洋次郎関係のファイル(パスワード必要)
https://www.box.com/shared/q173vndz6v

▲「言語使用の倫理?」
▲正義が「呪い」に転ずるとき ―あるいはネット上での発言についての注意―
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/blog-post_30.html
▲内田樹『街場のメディア論』光文社
▲近藤真(2010)『中学生のことばの授業』太郎次郎社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/2010_20.html
▲介護、武術、そして教育
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2012/01/blog-post_14.html

■竹内敏晴 (1999) 『教師のためのからだとことば考』ちくま学芸文庫
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/1999.html
■竹内敏晴 『教師のためのからだとことば考』に対する学生さんの感想
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/blog-post_18.html
■「教師のためのからだとことば考」を読んで考えた、授業における生徒への接し方(学部生SSさんの文章)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/08/ss.html
■野口三千三氏の身体論・意識論・言語論・近代批判
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_21.html
■和田玲先生による「原初体験と表現の喪失」
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post.html
■3/4京都講演:「英語教師の成長と『声』」の投影資料と配布資料
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/34.html
■京都講演に対する松井孝志先生のコメントを受けて
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_06.html
■竹内敏晴に関するWordファイル (doc形式) (パスワード必要)
https://www.box.com/s/7da4jzanu85qve930tmq
■竹内敏晴に関するODFファイル(odt形式) (パスワード必要)
https://www.box.com/s/26avidsdgkx39tyn6efl

■野口三千三に関するファイル (パスワード必要)
https://www.box.com/s/i59jryge2kz8s5mp32c2


▲田尻悟郎先生の多声性について
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/blog-post.html
▲平田オリザ先生のワークショップに参加して
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/01/blog-post_17.html
▲Do not let mind mind mind (Yes, deconstruction is what Zen is about)
▲Movement of Budo (martial arts) and Luhmann's systems theory
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/04/movement-of-bodo-martial-arts-and.html
▲Comparing Foreign Language Communication to Budo (Martial Arts)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/03/comparing-foreign-language.html


参考文献
▲内田樹・名越康文 (2005) 『14歳の子を持つ親たちへ』新潮新書
★内田樹(2004)『死と身体 コミュニケーションの磁場』医学書院
★内田樹(2004)『他者と死者 ラカンによるレヴィナス』海鳥社
▲内田樹・三砂ちづる(2006)『身体知』バジリコ
▲内田樹『先生はえらい』(2005)ちくまプリマー新書
▲片山洋次郎 (1989/2006) 『整体から見る気と身体』ちくま文庫
▲片山洋次郎 (1994/2007) 『整体。共鳴から始まる』ちくま文庫
▲片山洋次郎 (2001) 『整体 楽になる技術』ちくま新書
▲片山洋次郎 (2007) 『身体にきく』文藝春秋

★竹内敏晴(1988)『ことばが劈(ひら)かれるとき』(ちくま文庫)(初版は1975年に思想の科学社から出版)
★竹内敏晴 (1999) 『教師のためのからだとことば考』ちくま学芸文庫 (竹内敏晴(1982)『からだが語ることば』評論社、と竹内敏晴(1983)『ドラマとしての授業』評論社に数篇を加え、新たに編み直したもの)
★竹内敏晴 (2001) 『思想する「からだ」』晶文社
★竹内敏晴(2009)『出会うということ』藤原書店
★竹内敏晴 (2010) 『レッスンする人』藤原書店
▲野口三千三(1977)『からだに貞く』柏樹社
▲野口三千三(1979)『おもさに貞く』柏樹社
★野口三千三(2003)『原初生命体としての人間 野口体操の理論』岩波書店・岩波現代文庫(1972年に三笠書房より出版。1996年に改訂版が岩波書店・同時代ライブラリー版として出版)
▲羽鳥操(2002)『野口体操 感覚こそ力』春秋社
▲羽鳥操(2003)『野口体操入門』岩波アクティブ新書
▲羽鳥操(2004)『野口体操 ことばに貞く』春秋社
▲羽鳥操・松尾哲矢(2007)『身体感覚をひらく』岩波ジュニア新書




第8回:言語使用における意識、そして学習文法



■1/12大津由紀雄先生中締め講義(言語教育編)での発表資料掲載、および大津先生へのメッセージ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/12/112.html
https://www.box.com/s/3ogllw3mdpogu9es8ie9 (投映資料)
■大津由紀雄先生中締め講義(言語教育編)に参加して
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/01/blog-post_14.html
■意識の再編成と原理の体得
■飼い犬に芸を教えるように、私たちは自分のからだに新しい動きを教える
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_9911.html
■「自由意志」―神経科学・村上春樹・仏教― やれやれ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/08/blog-post.html
■集中的入出力訓練の理論と実際
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/inservice.html#020923
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/inservice.html#021223の記事を読んで下さい。
■研究社原稿(パスワードが必要です)
https://www.box.com/s/cdar4ufp0chk0joxgp80
■『学習英文法を見直したい』
近日中に記事を書きます
▲2011.9.10学習英文法シンポジウム当日用の配布資料と投影資料
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/09/910.html

▲「意識の神経科学と言語のメディア論に基づく教師ナラティブに関する原理的考察」(HTML版)
▲インタビュー研究における技能と言語の関係について
▲参考:尹雄大(ユン・ウンデ)著『FLOW──韓氏意拳の哲学』冬弓舎
▲池谷裕二 (2009) 『単純な脳、複雑な「私」』朝日出版社
★On Consciousness
参考文献
★ジュリアン・ジェインズ(2005)『神々の沈黙―意識の誕生と文明の興亡』紀伊国屋書店
★ウォルター・オング(1991)『声の文化と文字の文化』藤原書店
★ジェラルド・エーデルマン(2006)『脳は空より広いか―「私」という現象を考える』草思社

★Another short summary of Damasio's argument on consciousness and self
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/06/another-short-summary-of-damasios.html
★J. Williams & G. Colomb (2010) Style: The Basics of Clarity and Grace
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2011/09/j-williams-g-colomb-2010-style-basics.html
▲Teaching grammar in close relation to logic and rhetoric
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2011/10/teaching-grammar-in-close-relation-to.html
▲My response to Takashi Matsui concerning the Keio symposium on Pedagogical Grammar
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2011/09/my-response-to-takashi-matsui.html
▲Swan, Michael (1994) "Design Criteria for Pedagogic Language Rules"
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2011/09/swan-michael-1994-design-criteria-for.html
▲Leech, Geoffrey N. (1994) “Students’ Grammar -- Teachers’ Grammar -- Learners’ Grammar”
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2011/09/leech-geoffrey-n-1994-students-grammar.html
▲Two EFL Pedagogical Grammar books by Akira TAJINO and Goro TAJIRI
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2011/07/two-efl-pedagogical-grammar-books-by.html








第9回:ルーマン (特に二次的観察・記述について)

■「言語教師志望者による自己観察・記述の二次的観察・記述」(概要)
■言語教師志望者による自己観察・記述の二次的観察・記述 (草稿:HTML版)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2012/01/html.html
■「英語教師が自らの実践を書くということ (1)」 (草稿) (パスワード必要)
https://www.box.com/s/bj2h4swdiyf92tc7oxgy
■英語教師が書くということ -日本語あるいは英語による自らの実践の言語化・対象化- (発表要旨)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/06/blog-post_19.html
■全国英語教育学会課題研究フォーラム(8/4)「英語教師が書くということ -日本語あるいは英語による自らの実践の言語化・対象化-」 (当日進行について)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/08/84.html
▲日本語解説としてhttp://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/Luhmann.htmlを読んで下さい。
▲この「社会的展開」の観点から私がやっている一つの試みとしての「理系に学ぼう」の連載は
▲ルーマンの「システム」に関する分類図
ここからダウンロード(パスワードは不要です)。
▲なぜ書くことが人の知性を発展させるのか
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/blog-post_14.html
▲ルーマンのメディア論から考える日本の英語教育
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/05/blog-post_184.html
▲ルーマン『社会の社会 1』法政大学出版局
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/06/n-2009-1.html
▲ルーマン『社会の社会 2』法政大学出版局
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/06/n-2009-2.html
▲ルーマンによる「観察」「記述」「主体」の概念
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/08/blog-post_14.html
▲ルーマン『社会理論入門 ニクラス・ルーマン講義録2』新泉社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/20092.html
▲メディア論と社会分化論から考える言語コミュニケーションの多元性と複合性
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/11/html.html
▲We'r all autopoietically closed in operation: A draft inspired by Escher's drawing hands
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/06/were-all-autopoietically-closed-in.html
▲Communication is having others involved.
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/07/communication-is-having-others-involved.html
参考文献
★長岡克行(2006)『ルーマン/社会の理論の革命』勁草書房
★Hans-Georg Moeller (2006) Luhmann Explained: From Souls to Systems Open Court Pub Co






第10回:異文化間コミュニケーションとしての翻訳

■伊藤和夫『予備校の英語』研究社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/1997.html
■文法・機能構造に関する日英語比較のための基礎的ノート ―「は」の文法的・機能的転移を中心に
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/06/blog-post_29.html
■純粋な「英語教育」って何のこと? 複合的な言語能力観
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/blog-post_7354.html
■翻訳教育の部分的導入について
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/blog-post_26.html
■水村美苗『日本語が亡びるとき ―英語の世紀の中で』筑摩書房
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2008_16.html
■藤本一勇『外国語学』岩波書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2009_18.html
■内田樹 (2012) 『街場の文体論』 ミシマ社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/2012_10.html
■イ・ヨンスク『「国語」という思想』岩波書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/1996.html
■イ・ヨンスク『「ことば」という幻影』明石書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/2009.html
■橋本治『言文一致体の誕生』朝日新聞出版
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/2010.html
■安田敏郎『「国語」の近代史』中公新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/2006.html
■オメの考えなんざどうでもいいから、英文が意味していることをきっちり表現してくれ
■「授業は英語で行なうことを基本とする」という「正論」が暴走し、国民の切り捨てを正当化するかもしれないという悲観について
■Vivian Cookの「多言語能力」(multi-competence)は日本の英語教育界にとっての重要概念である
■Some excerpts from the Website "multi-competence" by Vivian Cook
■木村敏(2010)『精神医学から臨床哲学へ』ミネルヴァ書房
■山岡洋一さん追悼シンポジウム報告、および「翻訳」「英文和訳」「英文解釈」の区別
■国立国語研究所講演:単一的言語コミュニケーション力論から複合的言語コミュニケーション力論へ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_16.html
▲国立国語研究所での招待講演の音声と補記
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_20.html
▲日本語の危機とウェブ進化/水村美苗+梅田望夫
http://www.shinchosha.co.jp/shincho/tachiyomi/200901_talk.html
▲After Babel
▲ジェレミー・マンディ『翻訳学入門』
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2009.html
▲山岡洋一先生の翻訳論
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/06/blog-post_9410.html
▲山口仲美『日本語の歴史』岩波新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2006.html
▲福島直恭『書記言語としての「日本語」の誕生』笠間書院
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2008.html
▲Googleが変える検索文化と翻訳文化
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/05/google.html
▲参考スライド
ポスト近代日本の英語教育―両方向の「翻訳」と英語の「知識言語」化について
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/blog-post_20.html






第11回:アレント

パワーポイントスライドのダウンロードはここ(このファイルはパスワード不要です)
■「人間らしい生活--英語学習の使用と喜び」
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/10/blog-post_31.html
および
▲アレント哲学の枠組みの中での「芸術」の位置づけ:このエクセルファイルの概念図(パスワード不要)。
関連して、バトラーに関する次の二つの記事も読んで下さい。
■ジュディス・バトラー著、佐藤嘉幸・清水知子訳(2008)『自分自身を説明すること』月曜社
■ジュディス・バトラー著、竹村和子訳(2004)『触発する言葉』岩波書店
■「現代社会における英語教育の人間形成について―社会哲学的考察」を読んでください。
ついでに
▲「当事者が語るということ」もどうぞ
▲図解 アレント哲学のあらまし (上記のエクセルファイルの概念図)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/03/blog-post.html
▲E・ヤング=ブルエール著、矢原久美子訳 (2008) 『なぜアーレントが重要なのか』みすず書房
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/e-2008.html
▲人間の条件としての複数性
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/04/blog-post_8473.html
▲この世の中にとどまり、複数形で考える
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/03/blog-post_24.html
▲「政治」とは何であり、何でないのか
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/04/blog-post_11.html
▲仲正昌樹 (2009) 『今こそアーレントを読み直す』 (講談社現代新書)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/2009.html
▲アレントによる根源的な「個人心理学」批判
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/03/blog-post.html
▲世界を心に閉じこめる近代人
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/06/blog-post_1835.html
▲欠陥商品としての「考える」こと
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/05/blog-post_16.html
▲西洋哲学の寵児の政治的判断
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/04/blog-post_10.html
▲人間、ハンナ・アレント
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/01/blog-post_12.html






第12回:  「交換」から考える英語教育

■内田樹(2008)『街場の教育論』ミシマ社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/2008.html
■辻本雅史(2012)『「学び」の復権――模倣と習熟 』(岩波現代文庫)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/05/2012_14.html
■矢野智司 (2008) 『贈与と交換の教育学 』東京大学出版会
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/2008_27.html
■内田樹(2010)『街場のメディア論』光文社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/09/2010_3706.html
■欠陥商品としての「考える」こと
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/05/blog-post_16.html
■マルクス商品論(『資本論』第一巻第一章)のまとめ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/08/blog-post_14.html
■池上彰『高校生からわかる「資本論」』集英社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/09/blog-post_8776.html
■『新自由主義』
近日中に掲載
■モイシェ・ポストン著、白井聡/野尻英一監訳(2012/1993)『時間・労働・支配 ― マルクス理論の新地平』筑摩書房
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/20121993.html
■中沢新一『純粋な自然の贈与』講談社学術文庫
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/03/blog-post_3136.html
■ロバート・B・ライシュ(2008)『暴走する資本主義』東洋経済新報社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/09/b2008.html
■ジャック・アタリ著、林昌弘訳 『21世紀の歴史』 作品社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/05/21.html
■ジョン・ホロウェイ著、大窪一志・四茂野修訳 『権力を取らずに世界を変える』 同時代社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/09/blog-post_24.html
▲Marx's dialectics according to David Harvey
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/08/marxs-dialectics-according-to-david.html
▲Dialectic
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2007/05/dialectic.html
▲的場昭弘『超訳「資本論」』(祥伝社新書) / 『マルクスを再読する -- <帝国>とどう闘うか』(五月書房)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/05/blog-post_27.html
▲ノーマン・フェアクロー著、貫井孝典他訳 (2008) 『言語とパワー』大阪教育図書株式会社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/12/2008.html
▲私は2012年10月から試行的にMS Officeとそのフォーマットの使用を極力控え、OpenOfficeをOpenDocumentフォーマット(ODF)で使うことを基本にします。
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/201210ms-officeopenofficeopendocumentodf.html
▲「自由な恵与」もしくは「贈与なき贈与」について
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/06/blog-post_27.html
▲コミュニケーション・言説の社会性・権力性・歴史性についての関連記事リスト
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/10/blog-post_06.html
▲組曲『マルクス経済学』(笑)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/06/blog-post_5872.html







第13回 ベイトソン

■ (資料は後日追加します)

参考文献

★野村直樹(2008)『やさしいベイトソン―コミュニケーション理論を学ぼう!』金剛出版
★グレゴリー・ベイトソン(2000)『精神の生態学』新思索社、およびこの原著
★グレゴリー・ベイトソン(2006)『精神と自然―生きた世界の認識論』新思索社、およびこの原著









***

今後の予定

 ●ジャンル分析

■(資料は後日追加します)

参考文献
★Swales, J. (1990)Genre Analysis: English in Academic and Research Settings Cambridge University Press.
★Swales, J. (2004)Research Genres: Explorations and Applications



●トマセロ




2012年9月27日木曜日

矢野智司 (2008) 『贈与と交換の教育学 』東京大学出版会




■最初に

以下は矢野智司先生(以下、敬称略)による『贈与と交換の教育学―漱石、賢治と純粋贈与のレッスン』の私なりのまとめである。「私なり」とは、誤読をしているかもしれない私の解釈に対する婉曲表現である。

矢野が300ページ以上をかけて精妙に丁寧に論述したことを、私がブログのわずかなスペースに正確に再現することはもとより求められることではないが、具体的に述べても、私の以下のまとめは、矢野が取り上げるツァラトゥストラとソクラテスについてまったく取り上げていない。それどころか副題にも上げられている宮沢賢治の作品に即した見事な論考も、以下ではほとんど省略している(夏目漱石にいたってはまったく言及していない)--それを行うには大量の引用と記述が必要である。また矢野が重要な理論基盤の一つにしているバタイユ(「非-知の体験」)についても割愛せざるを得なかった--これはひとえに私がバタイユを読んでいないからに過ぎないのだが。また矢野が注意深く述べている「純粋贈与」の危険性についても下では述べていない。私のまとめはどうあっても十全なまとめではありえない。

と、このように、以下私が書くことの歪みを、少なくとも私自身が気がついている限りにおいて予め述べておくことで、私も以下のまとめをこのブログ空間に書き記すことを許されるのかもしれない。とまれ、以下は、私が矢野の論考に触発されて書いたものである。





■有用性に絡め取られた教育学

現在「教育学者」と自称する者の思考法の多くは、「操作可能な対象としての生徒・学生にたいする教育的意図と目的によって統制する授業」を志向する「技術主義的な授業の思想」(17ページ)に基づくものである。この思考法は、「まず患者の病状を注意深く観察し検査し、その観察と検査の結果をもとに診断を下し、処方箋を下記、処方箋にしたがって病気を治癒しようとする」医学的な問題解決モデル(98ページ)になぞらえることができる。この医学モデルが直線的因果関係機構を想定することができる局所的病状に対しては有効であることを述べた上で、矢野は言う。

しかし、病状の原因を直線的な因果関係で提示できないときには、このモデルは役にたたないだけでなく、病状を悪化させる危険性をもっている。ところで、これまでの経験が教えるところによると、教育の「問題」事象で、原因が一義的に特定され問題の解決された事例はほとんどといってない。教育の「問題」事象のどれを取りあげても、その因果関係は直線的ではなく、複雑に錯綜しながら循環しており、局所的に病状の因果関係の機構を確定することは困難なのである。(99ページ)


しかし原因を一義的に特定する言説は、学会の実験研究報告、為政者の教育改革論などのいたる所に見ることができる。教育学者も為政者も直線的因果モデルを売って歩く。彼・彼女らが求めているのは、研究論文として査読に通ること、教育改革として予算がつけられることだけなのかもしれない。教育学者や為政者が言うように教育問題が解決しなくても、いや時には教師が疲弊し学習者が振り回されることにより教育問題がさらに悪化しようとも、教育学者も為政者も(「東大話法」による表面だけの反省の弁を除いては)具体的で理論的な自己反省はまずしない。彼・彼女らが次に行うのは、目新しい単純因果の学説であり改革案である。次なる業績・実績を求めるからである。かくしてまた現場はかき乱される。この循環はますます速度を上げ強度を増しているようにも思える。

これらの「売れる」教育言説は、単純な因果性に訴えることにより「有用性」を印象付けようとしている。「Aが悪いからBになる」という単純な因果関係は俗耳に入りやすいし、役所のテーブルに山積みされた企画書の中でも、そのわかりやすさゆえに、予算決定者の目にも止まりやすい(昨今の研究者は、企画書を、図解や太字・下線などでとにかくわかりやすく書くように指導されている)。「Aをなくすことにより、Bという問題がなくなる」という問題解決の約束は、有用性に充ちているように思える。また、Bという問題は、その軽重が誰の目にも明らかに計測できるものでなければならない。いきおい、問題解決は、世俗的な意味での「問題解決」とされる。わかりやすい理屈で、世俗的な問題を解決する、と称する教育学が、学界でも行政界でも「売れる」ものとなる。無論、少数の例外はあるが、教育学的言説の多くは、このような意味での「売れる」ものを目指しているように見える(特に英語教育学などでは)。

戦後教育学は世俗的価値(有用性)に絡め取られているのかもしれない。

戦後日本の教育は、戦前・戦中の神話に満ちた天皇制教育や、全体主義・国家至上主義・民族主義の教育、およびそれを支えた教育学への反省から出発した。そのため、戦後教育は、教育の場から「神話」や「聖性」や「超越」といった言葉を追放し、科学的合理主義をもとにした世俗教育に限定してきた。さらに戦後教育学もまた、人間中心主義と合理主義と民主主義と教育的価値の根幹に据えて、共同体における人間、つまり世俗的人間の教育に研究主題を限定してきた。したがって、戦後教育学が人間について語るとき、人間とは国民あるいは市民であり、道徳観について語るときには、道徳とは国民道徳あるいは市民道徳であり、戦後教育学の発送はどこまでいっても世俗的価値(有用性)を超えることはない。(30ページ)


しかし子どもは世俗的価値(有用性)だけの世界には我慢できない。子どもは学校から解放された時空では、資本主義的生産体制から差し出されるものでは、ロールプレイゲームやアニメなどの神話的表現に没我没頭する。自然や芸術から差し出されるものに接する機会を得た一部の子どもは、有用性も今もここも自分も相手も、すべてを超えてしまったような力に圧倒される感動を得る。

他方、一部の子どもは、神話や自然や芸術などという「役に立たない」ことを自分の人生から要領よく排除することを覚え、世俗的価値(有用性)を原理とする学校教育での高い位置につく。そしてしばしばそのままエリートとしてさまざまな権力に近づき、それを操る術を知るに至る。

だが「神々しいもの」、「聖なるもの」、「超越的なもの」は大人にも必要である。もちろんそれらを暴走させてはいけない。世俗権力が神聖さや超越性を詐称した時に生じる悲劇を私たちは既に知りすぎるぐらい知っている。だから、私たちは神聖さや超越性を、世俗権力とは切り離して、いわば地上の私たちが永遠に到達することができないが、私たちを導き続ける北極星のように、遥かかなたに定めなければならない。少なくともこれがカントが言う近代啓蒙の精神だと私は考える。

私たちは、世俗的有用性を超える「何か」を求めなければならない。得ることなく、得たと錯誤することもなく、「何か」を求め続けなければならない。これも教育の目的であろう。未知なる未来を開拓する若者に差し出す教育という営みは、現世的に定量化できる数字目標の達成だけに矮小化されてはならない。





■世俗的有用性を超えた体験

もちろん教育の機能の重要な部分は、現世の社会 ―それが資本主義的生産体制であれ、日本的な「世間」であれ―に適応することを学ぶことである。社会化されない幼児を、社会の成員とすることはできない。だが繰り返すが、教育の機能はそういった社会化だけにとどまらない。社会化の必要を述べた上で矢野は言う。

しかし、私たちは共同体の一員として一人前になるとともに、もう一方で、共同体の中で生きる以外の生き方も学ぶ必要がある。一人前になるとは、世俗的世界のなかでの有用性を保証されることである。しかし、有用性に生きることは、人間の世界との関係を目的-手段関係に限定し、世界との十全な交流を妨げてしまうことを意味する。前に述べたように、個人として生きるためには、人格の尊厳をもつことが不可欠であり、そのためには、世俗的秩序の有用性の原理を超えた生を体験しなければならない。(48ページ)


「しかし」と世俗的有用性に長けた教育学者や為政者はしびれを切らしたように言うかもしれない。「『有用性の原理を超えた生』なんて、いったい何のことなんですか?そんな戯言に付き合っている暇はないんですけど」と。

だがそんな「生」は決して珍しいものでも観念上だけのものでもない。子どもが何かに夢中になっているさまを見ればいいだけである。あるいはスポーツのプレーに猛烈に感動してしている若者を、もしくは一心不乱に趣味のギターを弾く大人を、または日常の食器や家具の手触りに満ち足りた幸福感を覚える老人を、いや赤子の笑顔に思わず顔をほころばされてしまった自分を。世俗的有用性(あるいは資本主義的価値)からこぼれおちる生の体験を、人は自らの人生に不可欠なものとする。世俗的有用性の只中にいる権力者には少しわかりにくいことかもしれないけれど。

有用性の原理を超えた生を可能にする大きな存在は、もちろん自然である。矢野は、『注文の多い料理店』(1924)の「序」に、賢治にとっての世俗的な有用性・共同体を超えた「外部」である自然を見出す(117ページ)--「自然」が適したことばかどうかわからないが、とりあえずはこのことばを使わせてほしい--。

わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、きれいにすきとほつた風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かはつてゐるのをたびたび見ました。
 わたくしは、さういふきれいなたべものやきものをすきです。
 これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹や月あかりからもらつてきたのです。
 ほんたうに、かしはばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかつたり、十一月の山の風のなかに、ふるへながら立つたりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。ほんたうにもう、どうしてもこんなことがあるやうでしかたないといふことを、わたくしはそのとほり書いたまでです。
 ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでせうし、ただそれつきりのところもあるでせうが、わたくしには、そのみわけがよくつきません。なんのことだか、わけのわからないところもあるでせうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
 けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまひ、あなたのすきとほつたほんたうのたべものになることを、どんなにねがふかわかりません。

  大正十二年十二月二十日


このような「わけのわからない」贈り物を受け入れることを、矢野は「溶解体験」と呼ぶ。

私たちは遊びに没頭しているとき、優れた芸術作品に接したとき、あるいは自然に畏怖を感じているときなどに、いつのまにか私と私を取りかこむ世界との間の境界が消えていくことがある。優れた体験は、このような自己と世界とを隔てる境界が溶解してしまう瞬間を生みだす。労働のように、有用な関心によって目的-手段関係によって切り取られる部分と関わるのではなく、私たちは世界そのものへと全身的に関わり、世界に住みこむようなことになり、世界との連続性を味わう。このときの世界は、日常生活における世界以上にリアルな奥行きと、そして比類なき輝きをもったものとして、また生き生きとした現在として、私たちの前にたち現れる。本書では、このような脱自の体験を、作田啓一にならって溶解体験と呼んできた。(125ページ)


溶解体験は、「わけのわからない」贈り物として、端的に与えられる。それは私からの何らかの対価を期待することなく、端的に私に贈られる。溶解体験は対価交換といった合理性や世俗性からは超越したところで起こる現象である。矢野は現行社会への適応を「発達としての教育」と呼び、有用性の原理を超えた生を経験する教育を「生成としての教育」と呼び、両者を区別する。そして後者を実現することばの一つを賢治の擬人法(=「逆擬人法」)に見出す。

賢治の逆擬人法は、このように人間中心主義という通常の擬人法と正反対の方向に働く。なにより「おはなし」の語り手は、人間ではなく、虹や月あかりであり、その虹や月あかりが賢治に語り、賢治はもらったおはなしを人間の言葉に換えて語るのである。賢治という媒介者を通して人間語に翻訳されはするが、その言葉はもともと風景自身の言葉であり、その意味では擬人法などではなく、ただ賢治を媒介したために便宜的に「擬人法」と呼ばれるに過ぎない。つまり賢治の童話にとって、擬人法は思想を伝達したり表現するための便宜上の手法ではなく思想そのものなのである。したがって賢治の逆擬人法が人間中心主義でないのは当然である。(146ページ)


当該の賢治の文章を読むことなしにまとめを読むことは薦められたことではないかもしれないが、矢野のまとめを引用する。

私たちの出発点は、教育を「発達としての教育」と「生成としての教育」の二つの次元に分け、そのうえで言葉による概念化の困難な体験をもとにした「生成としての教育」を捉え、そしてそれを実現するための言葉を見つけることであった。そのような試みとして、体験を記録し体験を実現する賢治の擬人法を考察することであった。

いま私たちは、この賢治の擬人法を「逆擬人法」と名づけ、そこにおいて記録され実現される擬人法が他者の問題を考えるうえで意味のあることを見出した。このときの他者とは、最初から同じ共同体の言語ゲームに属している者ではなく、異なった言語ゲームを生きる者のことである。この他者のリストには異民族、女性、子ども、動物のみならず、昆虫や植物そして鉱物や大気や銀河まで名を列ねている(あるいは電信柱もシグナルも山男もそして死者も)。このような共同体の外部の他者との包摂や排除といった暴力をともなわない出会いの技法として、逆擬人法について考えてみた。

このような生の技法の習得は、社会的コミュニケーション能力の習得のように、集団生活を通して訓練できるようなものではない。それは直接他者からの純粋贈与の体験、あるいは他者への純粋贈与の体験としてなされるものである(賢治の作品は虹や月あかりからの純粋贈与である)。私たちは、交換(社会的コミュニケーション)の世界に慣れているため、交換に亀裂を入れる純粋な贈与の体験に気がつかない。たしかにそのような贈与の体験があるにもかかわらず、私たちにはこの出会いと交感の体験を言い表すことがむつかしい。しかし、私たちは、賢治の実験的な逆擬人法の助けによって、体験を語り同時に体験を実現する言葉を見出すことができ、そのような体験がたしかに存在していることに思いいたるのである。興味深いことは、深く体験を語る言葉は、結局、体験を再現=実現する言葉でもあるというところだ。賢治の作品群は、体験を実現するメディアとして、言葉の力を介して子どもが他者に出会い異界に触れることを可能にし、生の技法を伝授してくれるのである。(148-149ページ)


こうして異界に触れ、再び現世に戻り、異界に触れながらも帰還できた者としての新しい自分を見出すことを可能にするのが「生成としての教育」であろう。

ここで話を英語教育に向ける。英語教育という外国語教育は、グローバル資本主義生産体制への対応という「発達としての教育」としてだけでなく、わけのわからない贈り物を受取ることを学ぶという「生成としての教育」としても成立するのだろうか。

教育の本質を「外部」との通路をつなぐこととする内田樹(内田樹(2008)『街場の教育論』ミシマ社)は、「外国語の学習というのは、本来、自分の種族には理解できない概念や、存在しない感情、知らない世界の見方を、他の言語集団から学ぶことなんです」とする(内田樹 (2012) 『街場の文体論』 ミシマ社)。内田は「生成としての教育」を外国語教育に見出す。

だが現在主流の英語教育は「生成としての教育」を荒唐無稽な、あるいは理解不能な概念として打ち捨てかねない。日英の語彙の間にある微妙な不整合は、「クイックレスポンス」と呼ばれる英単語と定められた訳語の間の連想記憶に、しかもその連想をいかに速く正確に行うかという実践に、消去されてしまう(もちろんこれも使い方によっては優れた教育方法なのであるが)。本来、ことばを見出だせない葛藤を最も感じるべき「翻訳」は、「英文和訳」という機械的な作業に貶められる。英語発話の能力はもっぱら発話の正確性(=文法ミスの少なさ)と(発語数という数値に歪曲化された)「流暢さ」によって測定され、発話の質感や思考の深さは構造的に排除されている。英語理解の能力もしばしば四択問題によって測定され、ことばの両義性の中に曖昧なまま吊り下げられている感覚などは学力外とされる。要は、定型句を定型句として問題なく理解し、それに対してペラペラと自らも定型句を語ることが、目指すべき英語力とされていると言っても過言ではない。「生成としての教育」など、なるほど浮世離れした戯言である。

かくして現在の英語教育は、そうした世俗的有用性を超えた世迷言をできるだけ排し(「文学なんかやっているから英語力が上がらないんです!」)、誰にもわかる数字で結果を示す。英語教育は、すばらしく合理的で有用なものになろうとしている(自らの合理性や有用性に対する反省的思考を要さないまでに!)。だが、そんな思考法、教育学に批判は必要ないのか?矢野は言う。

教育における関係論を、人間間の社会的関係に収斂させてしまい、子どもの社会的関係でもって教育問題を捉え、「我を忘れる」-「我にかえる」という体験の次元を忘却している教育学は、子どもをコントロールしようとする科学的対象化の思考に回収されてしまう危険性をもっている。教育における関係を社会の軸に一次元化する教育の思想は、結局のところ人を対象化し手段化するだけでなく、他者を擬人法でもって包摂してしまうしそうであり、意図とは関わりなく差別と排除を自ら作りだすことになる。(150ページ)


私たちは「発達の論理」(換言するなら「適応の論理」)だけでなく、「生成の論理」を理解しなければならない。発達や適応のように一定の物差しを基準にして測定できる論理だけでなく、そもそも異なる物を一元化する物差しを否定せざるを得ないような論理をも。

「生成の論理」は、遊びや芸術や宗教によって端的に体験されるような、人間の意識できない感情や無意識のレベルでの生の変容全体を捉えようとする論理である。しかしながら、生成の体験は、発達と違って記述し定義すること自体が極めて困難である。深い生成で得られるのは、一義的で明晰な概念では表現できない恍惚や陶酔の体験、不気味なもの、慣れないものの体験である。それは多義的でメタファー的な表現によってしか伝えることのできないものである。しかしそれすらも十分ではない。言葉で言い表された時点で、多数多様な生成は既存のレトリックによって定着され、しばしば誰もが思わず口にしてしまう決まり文句の鋳型におしこまれ、首尾一貫した「物語」に回収されてしまうからである。そのうえ、生成の体験は内的な体験であるため、生成したのかどうかなど外部の観察者には客観的に観察することも、まして何か共通の尺度にしたがって判定したり評価したりすることもできない。発達の論理が観察者の視点から語られた変容の「物語」とするなら、生成の論理は生成する者によって生きられた「物語を超える物語」、すなわち「生成する物語」である。(203-204ページ)


だがこの「生成の論理」は世俗的権力の中枢にいる者に理解されるのだろうか。遊びと言えばお決まりの消費、芸術といえば文化的資本獲得か投機の手段、宗教といえば現世利益への願望としか考えられないくらいに資本主義的世俗社会に染まってしまった人々に。あるいは遊び・芸術・宗教など馬鹿げたこととして一切否定して仕事に邁進する「灰色の男」(『モモ』)のような人々に。音楽や美術や体育や家庭科などを、非-主要教科として軽視することで世俗権威の階段をトントンと上がっていった人々に。

いや希望とともに未来を築くことを志向する教育者は悲観や絶望にふけることは許されない。教育者は自ら「生成の論理」を体現しなければならない。「こうでしかない」この世に生きながら、「こうではない」現実を想像し、この世を「こうもありうる」と変えてゆく人間にならなければならない。いや、堅苦しい言い方はやめよう。自ら生成の喜びに浸ろう。そして人生は灰色だとすでに諦観しかけている若者に喜びの灯火を伝えよう。





■「本当の」という(超越論的)問い

しかしどうやって「生成の論理」を若者に体感させよう。生成の喜びの伝播なら、特に教師でなくともできるではないか。学校もいらないではないか。教師は学校で何ができるのだろう。

矢野は賢治の「銀河鉄道の夜」の中に出てくる「ほんたうは何か」という問いに着目する。商品メタファーには回収されない問いに(参考:マルクス商品論(『資本論』第一巻第一章)のまとめ)。

「Aとは何か」という問いの形式は、「Aとは何々である」という答え方を求める。この問いと答えは、ちょうど売ることと買うことのように、等価物の交換としてバランスよく交換の環を形成する。それにたいして、「ほんたうは何か」という問いかけは、「Aとは何か」という問いが通常問う対象を限定するのにたいして、内容の限定をもたない問いであり、そのいぇどのような答えを提示してみたところで、そのような答えは一時的なものにすぎないところから、既存の解釈図式を揺さぶり破壊し続けていく、どこにも到達することのない過剰な贈与としての問いである。それは、どこかに最終の本当の答えがあるという本質主義でもなく、結局のところ普遍的で絶対的な答えなどはどこにもないのだという相対主義でもない、ただ過剰な贈与としての問いを前に、「真面目」に答えを求め続けることを、要請しているのである。(281ページ)


カントの言い方を借りるなら、これは人間の理性に向けての超越論的な問いなのかもしれない。つまり、現世の今・ここを超越したものを考える(=超越的)だけでなく、私たちが、そもそも超越的なことを考えることができるのはなぜなのか、さらにどんな超越的なものをなぜ求めているのかと、果てなき彼方に存在するに違いない焦点に向けて考える(=超越論的)という問いである。

いや、一知半解のカントのことばなど借りる必要もない。「銀河鉄道の夜」を読めば、私たちはジョパンニに即して、さまざまな答えのない問いに付き合い続けることができる。知的虚栄心に突き動かされたような哲学読解は、虚心坦懐な童話の読みにはるかに劣る。

矢野は次のように述べて本書を閉じる。
私たちは、ジョパンニのように、どこまでもこの問いを自らに問い続けることで贈与を受け止め、共同体の外部=意味世界の外部へと連れだされ、何度でもその問いを「もう一回!」と叫ぶのである。どこまでも行ける切符を受取ることは、そのような過剰な問いを生きることなのである。(294ページ)


「生成の論理」は「発達の論理」では語り得ない。だから「生成の論理」を解明しようとする本書は、「発達の論理」に貫かれた定型的な教育学の論考スタイルを取らず、賢治などのの文章に即しながら語る。そして賢治は、「わたくしにもまた、わけがわからない」が、「これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまひ、あなたのすきとほつたほんたうのたべものになることを、どんなにねがふかわかりません」と願う物語を語る。

私たちが、現代社会に閉塞感を感じるのなら、私たちは自分たちの「外部」を求めなければならない。そしてまたこの社会に帰ってくることによって、この社会をよきものとすることを目指さなければならない。「外部」を知り、かつ内部に戻ってくることができる者こそが、「ほんたうは」「本当の」ということばを適切に使うことができる。そして教育は、世俗社会への適応だけでなく、「本当」をも求めることも教えなければならない。本書や賢治の本は、優れて現実的な教育書である。










英語教師のためのコンピュータ入門 (2012年度)




以下は柳瀬の授業(「英語教師のためのコンピュータ入門」)の受講者のためのページです。2012年度の授業は、前年度を基本的に踏襲しながらも、一部変更しました。授業の資料は著作権などに抵触しない限り、できるだけここに掲載します。


第1回 10/3 水 イントロダクション




「コンピュータを学ぶ」から「コンピュータで学ぶ」へ
「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」へ
そして「コンピュータと英語で学ぶ」へ


では


何を学ぶ?
何のために?
誰のために?


Computer for Communication and Community


"The only person who is educated is the one who has learned how to learn and change."
Carl Rogers


"You are not bored. You are just boring."

子曰、知之者、不如好之者。好之者、不如樂之者。 『論語』雍也第六 140

***




2012年度
英語教師のためのコンピュータ入門



1年生: 水曜7-8限 K208教室
担当:柳瀬陽介
yosuke@hiroshima-u.ac.jp


■授業で使う主なホームページ



・広島大学WebCT(振り返りや課題の提出用)
情報メディア教育研究センターのページ右の「WebCT]アイコンをクリック

主に使うのはDiscussionsとAssignmentsです。

なお授業音声の録音もWebCTに掲載しますので、
欠席した場合や、授業の復習をきちんとしたい場合に
音声ファイルをダウンロードして勉強して下さい。



★Associate, Explore and Communicate!
http://www.box.net/shared/static/qjlcjs460r.ppt

参考
「教養ゼミ」での学部一年生へのメッセージ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/blog-post_24.html



■この授業の主な目的

(1) 現代社会におけるコンピュータ文化の重要性を理解する

(2) コンピュータについて自分で学べるようになるための基礎知識と検索技術を習得する。

(3) ウェブ上の有益な英語情報を活用できるようになる。

(4) 統計量統計に関する基礎的理解に基づいて表計算ソフトを使いこなせるようになる。

(5) コーパス言語学に関する基礎的な知識と理解を得る。



■参考記事

メディア・リテラシーについて
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/blog-post.html

インターネットは魔法でありその呪文は言語である。そして魔法界の務めはつなぐこと。
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/blog-post_3.html



■参考資料:
(1) 柳瀬が作成した学会やセミナーの事務局ファイル。実際の仕事でどのように表計算ソフトを使うのかの例として御覧ください(ダウンロードの際にはパスワードが要求されます)。
https://www.box.com/s/8zogrlw7eh6td5f08b63

(2) 皆さんの先輩によるエクセルによるタスク管理です。ダウンロードしてください(パスワードが要求されます)。
https://www.box.com/s/75l5oudork58rd52gaaf



■助言

(1)コンピュータを怖れないでください。コンピュータはあなたを助ける道具なのですから。コンピュータに対する苦手意識を払拭できたら、それだけでこの授業の狙いは達成されると言っても過言ではありません。

(2) まずは基礎的な原理と構造を理解してください。あとは操作の中から手があなたに知恵を与えてくれます。うまくいかないことやトラブルをむしろ学びの機会ととらえて、ゆっくりと手で学んで下さい。いろいろと失敗をできる時間があるのが学生の特権です。

(3)うまく動かない時にはどうぞ焦らないで。パニックになったりイライラしないで、試行錯誤したり検索したり人に尋ねたりしてください。お互いに上手に助け合う文化を熟成させましょう。

(4)すべてを理解しようとしないでもいいです。使っているうちに、少しずつわかったり発見したりしてゆくものですから。「とりあえず使える」状態になればあとは雪だるま式に習熟できます。

(5)授業外でのコンピュータ使用を前提としています。授業時間だけのコンピュータ使用では習熟できませんから、空き時間を使ってどんどんコンピュータを使って慣れてください。他の授業やサークル活動に関する作業もできるだけコンピュータを活用して行なってみてください。

(6)でもどうしても慣れないなら使いやすい参考書を本屋で見つけて買ってください。私も何度も経験しましたが、自分に合った参考書は多くの時間を節約してくれます。2000円以下で多くの時間が買えるのですから、これはいい投資です。(下記参照)

(7)特に単純作業をやったりしているときは、自分の注意資源の数パーセントを常に「どうしたらこの作業をより効率的に行えるだろうか」という問いに向けてください。コンピュータには便利な小技がたくさん隠されています。右クリックはしばしば行い、「ツール」「オプション」などはどんどん変更して、あなたのコンピュータを"personal"なものにしてください。

(8)授業への要望などは積極的に知らせてください。お互いのコミュニケーションを密にすることでよい授業を創り上げてゆこうと思っています。


参考: パソコンの基本的な操作法にゆっくり習熟したい人は下記の講座などの良心的なものを受講してみてはいかがでしょうか。

広島大学生協 パソコン総合サポート(略称PCSS)



■評価

(1) 参加(出席、およびWebCTでの授業の振り返り提出)⇒30%
※きちんとした日本語を書く訓練としても、この授業の振り返り課題は重視します。WebCT上でのクラスメートの文章も読んで、お互いに切磋琢磨してください。

(2) 英語課題(指定課題。特に指定がない場合は、毎週一つ面白い英語記事を見つけ、その面白さを説明) ⇒30%

※この課題は基本的にブログ「英語動画で高度な英語説明力をつけよう!」(http://greatpresentationvideos.blogspot.jp/) で紹介します。加えて言いますと、(1)と(2)の課題は基本的に毎週ありますから、皆さんは毎週2種類の文章(振り返りと課題)をWebCTに書き込むことになります。しっかりと勉強して、底力をつけましょう)。

(3) 統計レポート (詳細は後日。締切は授業最終日) ⇒30%

(4) タイピングと検索技術のテスト、およびその他特別に指定する課題⇒ 10%

(5) 任意課題。(5a)か(5b)のどちらか⇒AをSに、BをAに、CをBにする。ただしDをCにすることはしない。

(5a)本を読んで書評。本の読みどころを見出して、それを的確に説明する。6000字以上のもののみを受け付ける。

(5b)なにか知的に面白いことWeb活動を開始し、最低一ヶ月以上継続する。

詳しくは、S(秀)判定に関する下の記事を読んでください。
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/blog-post_08.html



■テキスト

山田智久 (2012) 『ICTの活用』 くろしお出版(http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/2012-ict.html

相沢裕介(2010)『統計処理に使うExcel2010活用法―データ分析に使えるExcel実践テクニック 』 カットシステム

これらのテキストは買わなくても授業にはついてゆけますが、買った方が便利かもしれません。購入の判断は自分で行なってください。私の方から一括注文をしたりすることはしません。



■必要なもの

・学生証(K208教室でのコンピュータ使用のため)
※忘れたら授業ができません。必ず持ってきて下さい。

・USBフラッシュメモリ。ただしDropboxなどのオンラインストレージを使うなら不要。



■遅刻・欠席・参加に関する方針

・甘やかされた内弁慶でしかない「お子ちゃま」や、単位がほしいだけのために受講を希望している人はお断りします。お互いに真摯な学びの空間を育てるためです。しっかり学びたい人だけが受講して下さい。

・遅刻は認めません。最初の点呼の時にいなかったら欠席扱いにします。欠席3回以上で、評価を一段階下げます。欠席5回以上は単位認定をしないことを原則とします。やむを得ない理由があった場合は申し出てください。

・私語や居眠りなどは許しません。注意しても止めないようでしたら教室から出ていってもらいます。楽しい学習環境を保つために、最低限のケジメだけはつけます。



■課題提出の仕方

WebCTシステムで提出します。振り返りと英語課題はDiscussions、統計レポートはAssignmentの機能を使います。詳しくは教室で指示します。



■まとまった文書の作成法

この授業だけでなく、きちんとしたレポートなどを提出しなければならない時は、次の記事を参考にしてください。構造化された文書を作成できること、ということは物事を分析的に考えることができることは、大卒の最低条件の一つです。


まとまった文書の作成法


構造化された文書を作成すると同時に、まともな書きことばの文体で文章を書けるようにもなってください。「僕は・・・しました。・・・と思いました」といった小・中学生の感想文のような文体でしか書けないと、まずもって信頼を失う場合がありますので。



■授業で使うソフト(アプリケーション)について

パソコンなどのICT (=Information Communication Technology) は、今や電気・ガス・水道に次ぐような社会的共通インフラ (=infrastructure) になっています。社会的共通インフラは公共的なものですから、できるだけ安価で、誰にでも利用できるように制度設計するべきです。

現在、世の中ではMicrosoft社のOfficeのソフト (Word, Excel, PowerPoint) を使うことが当然のように要求されてきていますが、これらのソフトは非常に高価なものであるため、私はMS Office (Word, Excel, PowerPoint) を使わなければやっていけないような世の中は公正な世の中ではないと考えます。(ある特定の商品が独占的に使われるようになれば、資本主義の競争原理が働かなくなり、その商品は安くもならず改良もされなくなるというのが世の常です)。

広島大学の学生は、現在、「マイクロソフト包括ライセンス」の協定により、MS Officeなどのソフトをある一定の制限内で無料でダウンロードできますが、このような「特典」は社会の一部の人間にだけ適用されているだけです。世界中の多くの団体・個人が、MS Officeの使用を私たち自身が当然視している体制により、高額の出費を強いられています(また、皆さんとて、卒業後はMS Officeを買わなければならなくなります)。

ですから、私は世界中のボランティアが作成し維持運営しているOpenOffice.orgなどの無料のソフトを、公共団体あるいは公共的な事業(例えば教育や研究)に関わる者が使うように努め、社会的共通インフラとしては無料のものを普及させるべきだと考えます。OpenOffice.orgを使用している国内外の主な団体は以下の通りです。



このうち、徳島県は以下のように述べ、オープンオフィス操作マニュアルを作成・公開しています。

OpenOffice.org(オープンオフィス)操作マニュアルの公開について
徳島県では平成23年7月1日より行政事務用パソコン約4,000台のオフィスソフトの標準として、無償で利用できる「OpenOffice.org(以下オープンオフィス)」を活用しています。
 オープンオフィスを導入することにより、既存のオフィスソフトのバージョンアップ費用で1億円以上の経費削減が行うことができ、庁内流通の電子文書ファイル形式の標準を国際規格等でも認定されている「OpenDocumentFormat(ODF)」とすることで、保存した電子文書が特定の有償ソフトウェアに頼らなくとも将来にわたって永続的に利用できるようになります。
  今回、導入にあたっては、職員向けのオープンオフィス操作マニュアルを作成いたしておりますが、無償であるオープンオフィス活用のメリットを県民の皆様にも広く知っていただくため、県ホームページ上で公開することといたしました。興味がある方をはじめ、使ってみたいが使い方がわからないという方に是非活用いただきたいと思います。
 http://www.pref.tokushima.jp/docs/2011081000092/


OpenOffice.orgの日本語版ソフトは以下からダウンロードできます。

(OpenOffice.orgの文書作成ソフトはWriter、表計算ソフトはCalc、プレゼンテーション・ソフトはImpressと呼ばれます)。


OpenOffice.org日本語プロジェクト


ですから、私も今後は教育・研究活動で使用するソフトは、基本的にOpenOffice.orgとし、かつそのフォーマットはOpenOffice.orgのために定められたOpenDocument Format (ODF)とします。(フォーマットについては今後勉強してゆきます)。Microsoft Officeは、仕事上どうしても使用することが要求されている場合にのみに留めます。 私のこの方針に関しては、下の記事を読んで下さい。


私は2012年10月から試行的にMS Officeとそのフォーマットの使用を極力控え、
OpenOfficeをOpenDocumentフォーマット(ODF)で使うことを基本にします。




なお、OpenOffice.orgについては以下のマニュアルが参考になります。公共の利益のためにマニュアルを作成・無料公開されている方々に心から感謝します。


OpenOffice.orgオンラインマニュアル
(秋田パソコンステーション作成)
http://www.ne.jp/asahi/pa/sta/openoffice.html



徳島県(県庁ホームページ)
OpenOffice.org(オープンオフィス)操作マニュアルの公開について

http://www.pref.tokushima.jp/docs/2011081000092/



★参考:2012年夏の新聞記事二つ

学校基本調査:大卒23%「安定職」なし 正規雇用難しく
毎日新聞 2012年08月28日 東京朝刊 (太字強調は引用者によるもの)
 今春の大学卒業者約56万人のうち、ほぼ4人に1人にあたる12万8000人余り(約23%)が安定した仕事に就いていないことが、文部科学省が27日公表した学校基本調査で分かった。正社員など安定した職を得たのは60%で、同省は「リーマン・ショックで落ちこんだ就職率は回復傾向にあるが、本人が望まぬ雇用形態で就職せざるをえない状況は課題」としている。また、東京電力福島第1原発事故の影響を受ける福島県で、小学生が大幅に減少したことも分かった。
 調査は5月1日現在の幼稚園から大学院までの全校を対象に実施した。
 全国の大学を今春卒業したのは55万9030人。文科省は、契約社員などになる大学生の数を把握するため、今年初めて、雇用期間に1年以上の定めのある「非正規雇用」の項目を追加して調査したところ、2万1990人が該当。これに▽アルバイトなどの「一時的な仕事」に就いた1万9596人▽「進学も就職もしていない」8万6638人を加えた12万8224人(22・9%)が安定した仕事に就いていないことが分かった。
 正社員など雇用期間に定めのない「正規雇用」に就いたのは60%にあたる33万5295人(男子17万6025人、女子15万9270人)。このほか、大学院などへの進学13・8%(7万6884人)▽不詳・死亡1・8%(9811人)などとなっている。
 同省は昨年まで、「非正規」と「正規」を合わせた雇用を「就職率」として公表しており、同じ区分で見ると、今年の就職率は63・9%で、昨年より2・3ポイント改善した。
 例年5月に同省などが公表している「大学卒業生の就職率」は、就職を希望した学生を調査対象とした推計の上、「正規」「非正規」を区別しておらず今回とは違う。


<厚労省調査>非正規労働者の30代男性、未婚75%
毎日新聞 2012年8月30日(木)23時3分配信
 30代男性の非正規労働者の75.6%が未婚で、正規労働者(30.7%)と2.5倍もの差のあることが厚生労働省が30日公表した調査結果(10年実施)で分かった。04年実施の前回の45.5%から6年で30ポイントも増加した。非正規労働者の経済的な不安定と、未婚化の進行が強く結びついている現状が明らかになった。
 男性非正規労働者の急激な未婚・晩婚化は40代でも進んでおり、前回の25.3%から45.7%と半分近くに達している。正規労働者は30代で30.7%と5ポイント程度上昇したが、40代は前回並みの15.1%。一方、女性は正規の方が未婚割合が高く、30代は前回並みの46.5%、40代は9ポイント近く上昇して22.3%だった。こちらは女性が働きながら結婚・子育てをする環境がなお十分ではない状況が反映している。
 重点を置くべき子育て施策(複数回答)では、トップは前回と同じ「教育費の負担軽減」(55.3%)。しかし、2位の「保育所等の充実」43.3%(前回37.9%)と3位の「手当など経済的支援の充実」30.9%(同47.3%)が逆転。待機児童解消が見通せない中、現金より保育サービスの充実を求める声が強まっている様子がうかがえた。
 調査は10年7月に全国の20歳以上65歳未満の人を対象に実施。7973人から回答を得た。【鈴木直】


★参考:格差に抗し,全員を伸ばす英語教育へ(3)
http://blogs.yahoo.co.jp/gibson_erich_man/31195154.html


この授業でも私が新しくファイルを作成する場合は、OpenOffice.org/ODFで作成します。皆さんもOpenOffice.orgに慣れ親しんでおくことをお勧めしますが、ODFファイルはMS Officeでも読めますし編集・作成もできます。

ただし、私が過去にMS Officeで作成したファイルをすべてODF化する時間はありませんので、この記事からダウンロードできる過去のファイルはMS Officeの97-2003形式です。また、統計計算に関しては、私はまだOpenOffice.orgのCalcに習熟していないので、当面はExcelを使用しますし、この授業でもExcelを使います(私見ですが、Excelはよくできたソフトです。私はWordやInternet Explorerはその不出来具合から使う気になれませんが、Excelは実際使い勝手のいいソフトだと個人的には思っています)。

と、私はOpenOffice.orgを使ってゆきますが、現実社会ではMicrosoft Officeが多用されています。何度も言いますように、私はこの体制は是正されるべきだと考えますが、短期的にはMicrosoft Officeを使うことを覚えなければならないのが現実です。

Microsoft Officeの使用法については、以下のようなサイトを参考にして自学自習しておいてください。

Microsoft: Officeのトレーニング

Microsoft AtHome: Officeの便利な活用方法をご紹介

なお、以下の「動画マニュアル.com」は、MS Officeに限らず多くのアプリの使用法を動画で解説してくれているサイトです。ぜひ活用してください。

動画マニュアル.com

また書籍としては、以下の入門書を教英学部生控え室に常備します。教英の学生さんは、適宜空いた時間などに以下の入門書を何度も眺めて、使い方に慣れ親しんでください。何度も言いますが、習うより慣れろ!です。























また私が私費で購読している月刊誌『日経PC21』も、読み終えたら教英学部生控室に置くようにしていますので、適宜活用して下さい。

★課題:次の授業の予習として、第2回の記事の★印がついているものを読み、自分なりに考えたことを書きなさい(時間があればそれ以外の記事も読んで下さい)。






第1回 10/10水 ウェブとは新しい文化である

改めて、大学で学ぶ心構えについて


★「ニッポンの教育の副作用」しゃべらない、考えない
http://president.jp/articles/-/2634

★考える・調べる・尋ねる
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/04/blog-post_13.html

★入試による教育水準コントロールへの疑問
http://educa.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-c65c.html

★受験対策より、何か熱中できることの方が大切
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_24.html

★内田樹(2008)『街場の教育論』ミシマ社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/2008.html

★内田樹氏による根本的な教育論が今重大な意味をもつ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/11/blog-post_24.html

★教育の危機と再生
http://blog.tatsuru.com/2012/03/19_1142.php

★ある卒業生の述懐
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/07/blog-post.html

★ある私立学校で働き始めた卒業生からのメール
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/05/blog-post.html

★高校教員の8割,「教育行政が学校現場の状況を把握していない」
http://blogs.yahoo.co.jp/gibson_erich_man/30885905.html

★大学院生から大学一年生へのアドバイス
http://news.livedoor.com/article/detail/5033462/

・「ゆとり」学生諸君、目を覚ませ!
http://news.livedoor.com/article/detail/5033539/

・日本の学生の就職「超」氷河期は永久に続く
http://news.livedoor.com/article/detail/4997809/

・日本の若者はほんとうにリスクをとらないのか? 

・ビジネスパーソンにとってWebを活用することは呼吸をすることと同じ

・凝縮した知識を処理する英語力
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/01/blog-post_21.html

・知者の社会的責任/何のために学ぶか
http://d.hatena.ne.jp/eisberg/20110611/1307805715

・情報リテラシーについて:内田樹
http://blog.tatsuru.com/2011/09/16_1350.php

・クローズアップ現代「奨学金が返せない」
http://blog.goo.ne.jp/posse_blog/e/53331dcfa486873ab62101d629fff229

・情報収集ではなく情報凝縮に対価を払う
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/01/blog-post_20.html

・なぜ書くことが人の知性を発展させるのか
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/blog-post_14.html



■コンピュータを使うときの注意事項

・ファイル共有ソフトウェアは使用しない。著作権侵害は犯罪
参考:飢えて死にます――「黒執事」作者、ファンからの「海外動画サイトで見た」メールに苦言
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1008/17/news048.html

・ただし漫画については以下のような動きも出てきた。今、私たちは「善」や「悪」を想定しながらも、その中身については一度棚上げして、考えなおして、新しい世の中のあり方を創りあげてゆかなければならない世界史上の一大変動期にいるのかもしれません。
http://mangaonweb.com/welcome.do




★遠隔操作ウィルス

あなたのコンピュータを、第三者が勝手に遠隔操作してしまうウィルスが最近増えています。そういったウィルスに感染しないためには、
(1)Windows Updateやアンチウィルスソフトを忘れない、
(2)見知らぬ人はもちろん友人・知人からのメールに添付されている不審なファイルは開かない(友人・知人もウィルスに感染しているのかもしれない、
(3)同じようにメール内にある不審なURLはクリックしない、
(4)信頼できないサイトではクリックをしない(そもそも信頼できそうもないサイトには行かない)、
(5)USBメモリなどを通じての感染の可能性に注意する、
などの注意を怠らないでください。デジタル生活での「勘」をつけてください。

参考:サイバークリーンセンター
https://www.ccc.go.jp/bot/index.html


★不審なメールやサイトであなたのIDやパスワードなどを入力してはいけない!

あなたの友人・知人から以下のようなメールが送られてきたら、あなたはどうしますか?

How're you doing? I know this might be a surprise to you but am sorry to reach out to you in this manner. I apologize for not informing you about my travel to Philipines for a Project.
Everything is going fine but there's a little problem, I misplaced my wallet on my way back to the hotel and right now all my credit cards and money are gone. Am sending you this message to inform you that am stranded at the moment and need your help financially. Am not sure if you have that much but will you be able to help me with a loan of 3200 US Dollars to pay the hotel bills and get back home?
I will appreciate whatever amount you can afford to help me with and am sorry for the inconvenience this message might cause you but please understand that am in a very bad situation right now and would appreciate if you could help me out. I will email you the transfer details upon your reply.
Thank you in advance
Best,

実は、こういったメールは、悪意の第三者にメールアカウントを乗っ取られたことにより、送られているものです。私の複数の友人がこのようにメールアカウントを乗っ取られ、そのメールアカウントにあるすべての情報を失い、かつ乗っ取った第三者に悪用されました。

乗っ取られた人は、たいていの場合、一見非常に信頼できる組織から送られてきたように思えるメールに対して、不用意に自分のメールアカウントのパスワードを返信してしまったことで、このように自らの情報と信頼を失ってしまっています。

メールアカウントのIDやパスワードに限らず、銀行、クレジットカードなどのIDやパスワードを、メールや電話で他人に教えることは絶対にやめて下さい。また一見正式なサイトに思えるサイトが実際は偽サイトである場合もあります(上記のメールアカウントを乗っ取られた人は、このようなサイトでIDやパスワードを入力してしまったので、このような被害にあいました)。

このように公式機関(コンピュータ会社、銀行、クレジットカード会社、大学など)を装った電子メールを送り、IDやパスワードなどの個人情報を詐取する詐欺をフィッシング (phishing) と言います。下記サイトなどでフィッシング詐欺について学び、注意してください。


・フィッシング(Phishing)とは
http://www.antiphishing.jp/consumer/abt_phishing.html
・フィッシング対策の心得
http://www.antiphishing.jp/consumer/attention.html



★ネットカフェなどのパソコンでIDやパスワードを入力することは避ける

ネットカフェなどの不特定多数が使用する環境でのパソコンには、key loggerと呼ばれるソフトがインストールされており、そのパソコンでタイプした入力は第三者に入手され、パスワードやクレジットカード番号などの個人情報も盗まれうる、と考える識者は多くいます。不特定多数の人が使うパソコンでは、IDやパスワードなどを入力しなければならない作業は基本的にやめておくべきです。

・OSとソフトウェアの更新を忘れない。Windows Updateを確認せよ。
http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows/help/windows-update

・ウィルス対策を必ず行う。
広島大学ではウィルス対策ソフトを構成員に対して無償提供しています。ウィルスの被害はあなた個人を超えて大きなものになる場合があります。アンチウィルスソフトのインストールと更新を忘れないでください

・パスワードはわかりにくいものにして、かつ定期的に変更する。パスワードは8桁以上で、文字種(大小英文字、数字、記号)すべてを組み合わせることが推奨されます。これにより安全度が大きく高まります。(パスワードに、辞書には載っていない方言や俗語やあだ名などを使うと、自分では覚えやすく、かつ海外からのパスワード解読に対して比較的強固になるかもしれません)。

・匿名で変な書き込みをしない。悪意や邪気は必ず自分に戻ってきます。また匿名はいつかばれるものです。

参考記事:
・正義が「呪い」に転ずるとき ―あるいはネット上での発言についての注意―
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/blog-post_30.html

★インターネットだけでしかコミュニケーションできないような事態は避ける
片田珠美(2010)『一億総ガキ社会 ―「成熟拒否」という病』光文社新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/2010_8365.html

・Office 2007/2010を使う人はファイルの保存を97-2003形式で保存してください(ファイル→オプション→保存を選択し、標準のファイル保存形式を「97-2003」にしておくと、いちいち指定しなくても自動的に97-2003方式で保存してくれる)。ファイルは他の人が使いやすいように作成することが原則です)

★課題:次の第3回の記事を読み、自分が考えたことをWebCTに書きこんで下さい。その際には、他人が読みやすいような文章や体裁になるように工夫して下さい。





第3回 10/17 水 英語のウェブ空間でどんどん学ぼう


★ウェブで英語を自学自習し、豊かな文化社会を創り上げよう!
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/05/blog-post_31.html

★梅田望夫・飯吉透(2010)『ウェブで学ぶ ―オープンエデュケーションと知の革命』ちくま新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/2010.html

★映画を繰り返し見て、ついでに英語を身につけよう
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/blog-post_09.html

★英語動画を使って「教育を面白くて、気軽にする」サイトOoops! Studyの紹介
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/ooops-study.html

★DigitalCast - 英語と日本語を同時に字幕やスクリプトで読むことができる英語動画紹介サイト
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/11/digitalcast.html

★TED EdとMIT+12: 「開かれた文化」ということ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/ted-edmit12.html

★Khan Academyで数学と英語を同時に学ぼう!
http://greatpresentationvideos.blogspot.jp/2011/07/khan-academy.html

★モバイル時代の英語力強化法:日本にいながらの環境構築(3)
http://web.sfc.keio.ac.jp/~iba/sb/log/eid184.html

★Googleが最強の英語学習ツールである5つの理由
http://matome.naver.jp/odai/2134945451404336401

★ネイティブスピーカーとノンネイティブの立場の逆転現象
http://blogos.com/article/34745/

★英語専攻生はTOEFL ITPを受けよう
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/toefl-itp.html

★ブログ:英語動画で高度な英語説明力をつけよう!
http://greatpresentationvideos.blogspot.com/

★Academic Earth

★英語週間【その1】~勉学の秋こそ! 英語を楽しく学び続ける3つのポイント

・英語週間【その2】~なぜ上手く英語を学べないのか? 英語を学ぶときのコツ
http://www.lifehacker.jp/2011/10/111011lhenglishlessonjd.html

・英語週間【その3】~楽しくて格安! 映画やドラマで英語を学ぶ方法
http://www.lifehacker.jp/2011/10/110929lhenglishlessonms.html

・英語週間【その4】~英語を上達させたいなら発音の訓練を!
http://www.lifehacker.jp/2011/10/111011lhenglishlessonti.html

・英語週間【その5】~勉強嫌いな人でも音楽が好きな人なら英語はきっと上手くなる!
http://www.lifehacker.jp/2011/10/111013lhenglishlessonem.html

・安い・早い・うまいの吉野家風英語上達術
http://getnews.jp/archives/189557

・楽しくなければ続かない!堅実で効率的な英語学習法
http://www.tommyjp.com/2011/09/blog-post.html

・Michael Hart, a Pioneer of E-Books, Dies at 64

・So farewell Michael Hart, the genius who freed up literature
http://www.guardian.co.uk/technology/2011/sep/17/michael-hart-kindle-ebooks

・The Harvard Classics: A Free, Digital Collection
http://www.openculture.com/2011/07/the_harvard_classics_a_free_digital_collection.html

・日本語の危機とウェブ進化/水村美苗+梅田望夫
http://www.shinchosha.co.jp/shincho/tachiyomi/200901_talk.html


★自分のパソコンで試してみよう!

(1) 様々なブラウザーに慣れる
(1a) ChromeとFirefoxは必ずダウンロードして使ってみて下さい。
(1b) 余裕があればOperaとSafariも試してください。
※慣れないブラウザーは最初は使いにくいものですが、少しずつ自分用に再設定すると便利になります。工具のようなアイコン(絵記号)あるいはoption, toolなどの欄を見たら、とりあえずクリックしていろいろと操作・設定してみてください。さまざまなソフト(アプリケーション)を使うことによて「デジタル勘」がついてきます。コンピュータは「習うより慣れろ」です。好奇心をもって使い続ければ、必ず習熟できます!

(2) iTunesをダウンロードする
(2a) Podcastをクリックし、面白いpodcastを探す(podcastはコンピュータ上の一種のラジオ番組と考えて下さい)。
(2b) iTunesUでいろいろな講義を見つけて下さい。英語だといろいろなことが無料で学べることがわかると思います。
(2c) Radioをクリックし、面白い音楽番組やトーク番組を探して下さい。J-pop以外なら色々な放送があります。

ちなみに音楽ファンの人はぜひ以下のサイトをご覧ください!
http://yosukeyanase-on-art.blogspot.com/2011/10/how-music-works-by-howard-goodall.html

※アドバイス:ブラウザーを始めとしたソフト(アプリケーション、アプリ)をインストールする時には、ぜひ表示言語を英語にしてインストールしてください。日頃から英語でコンピュータを扱うことに慣れていると、新しい変化にすぐ対応できます。
また日頃英語で使っていて、英語がわからない他人にその使用を日本語で説明することは容易ですが、日頃コンピュータを日本語でしか使っていなかったら、その使用について英語話者と話をすることはとても困難です。
コンピュータの英語は、構文は難しくなく、単語とその使用法を学べばいいだけですから、あなたのコンピュータを英語表示にして、コンピュータと英語を同時に学んでください!

★課題:上記ブログ「英語動画で高度な英語説明力をつけよう!」、もしくは柳瀬の動画コレクションVideo collection by Yosuke YANASE (http://yosukeyanase-video.blogspot.com/) を見て、このような新しいウェブ文化についてあなたが感じることを言語化してみてください。


・Web文化について考えるための日本語書籍(および柳瀬のブログ記事)←S判定のための推薦図書として使ってください(ただし対象はブログ記事ではなく、実際の書籍です)。

・S判定に関する柳瀬の方針については下の記事を読んでください。
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/blog-post_08.html

※もちろん以下の書籍はWeb文化について考えるための本のほんの一部です。Web文化を理解するためには、自分で、しかも英語で情報を探してください。以下のリストはとりあえずのスタートのためのものです。

柳瀬陽介(1997)『デジタル時代の英語教師』 
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/DigitalAge.html

アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート著、水島一憲、酒井隆史、浜邦彦、吉田俊実訳(2003/2000)『<帝国>』以文社、アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート著、幾島幸子訳、水島一憲、市田良彦監修(2005/2004)『マルチチュード』(上)(下) NHKブックス
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2006.html#060425

谷岡一郎(2000)『「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ』文春文庫
http://yanaseyosuke.blogspot.com/search/label/ICT

梅田望夫(2006)『ウェブ進化論』ちくま新書
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2006.html#060327b

デビッド・ヴァイス、マーク・マルシード著、田村理香訳(2006)『Google誕生』イースト・プレス
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2006.html#060928

森健(2006)『グーグル・アマゾン化する社会』光文社新書
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2006.html#060927

トーマス・フリードマン著、伏見威蕃訳(2006)『フラット化する世界(上)(下)』日本経済新聞社
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2006.html#060920

アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー(2006)『富の未来(上)(下)』講談社
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2006.html#060822

ウォーラーステイン著、山下範久訳(2006)『入門・世界システム分析』藤原書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/10/blog-post_13.html

「日本の格差に関する若干の数字」
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/numbers.html#060810

梅田望夫(2007)『ウェブ時代をゆく』ちくま新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2007/11/blog-post.html

西垣通(2007)『ウェブ社会をどう生きるか』岩波新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2007/10/blog-post_16.html

梅田望夫(2008)『ウェブ時代5つの定理』文藝春秋
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/04/5.html

斎藤孝x梅田望夫(2008)『私塾のすすめ--ここから創造が生まれる』ちくま新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/05/x.html

ドン・タプスコット、D.ウィリアムズ著、井口耕二訳(2008)『ウィキノミックス』日経BP社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/09/dbp.html

ニコラス・G・カー (2008) 著、村上彩訳 『クラウド化する世界』翔泳社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/10/g.html

柳瀬陽介 (2008) "Education 2.0" について
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/11/education-20.html

ロバート・B・ライシュ (2008) 『暴走する資本主義』 東洋経済新報社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/b2008.html

ジャック・アタリ著、林昌弘訳 (2008) 『21世紀の歴史』 作品社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/05/21.html

城田真琴 (2009) 『今さら聞けないクラウドの常識・非常識』洋泉社新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/10/2009_26.html

ジェフ・ハウ著、中島由華訳 (2009) 『クラウドソーシング』 ハヤカワ新書juice
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/02/juice_01.html

クリス・アンダーソン著、高橋則明訳(2009)『フリー』NHK出版
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/04/2009nhk.html

遠藤和子(2009)『Google英文ライティング』講談社インターナショナル
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/04/2009google.html

梅田望夫・飯吉透(2010)『ウェブで学ぶ ―オープンエデュケーションと知の革命』ちくま新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/2010.html

柳瀬陽介 (2010) 「DropboxとiPhoneの導入による全情報のユビキタス(偏在)化」
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/01/dropboxiphone.html

ゴードン・ベル&ジム・ゲメル著、飯泉恵美子訳 (2010) 『ライフログのすすめ』 ハヤカワ新書juice
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/02/juice.html

西垣通 (2010) 『ネットとリアルのあいだ』ちくまプリマー新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/02/2010.html

村井純 (2010)『インターネット新世代』 岩波新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/01/2010_27.html

片田珠美(2010)『一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病』光文社新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/2010_8365.html

内田樹(2010)『邪悪なものの鎮め方』バジリコ、内田樹・釈徹宗・名越康文(2010)『現代人の祈り―呪いと祝い』サンガ
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/blog-post_30.html

ゲルト・ゲレンツァー著、吉田利子訳(2010)『リスク・リテラシーが身につく統計的思考法 ― 初歩からベイズ推定まで』ハヤカワ文庫
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/03/2010.html

柳瀬陽介(2011)「キンドル3(Kindle3)のWi-Fi接続ができない! - しかし解決はあっけなかった(笑)」
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/07/3kindle3wi-fi.html

小林雅一(2011)『ウェブ進化最終形 「HTML5」が世界を変える』朝日新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/09/2011-html5.html

池田純一(2011)『ウェブ×ソーシャル×アメリカ <全球時代>の構想力 (講談社現代新書) 』
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/09/2011.html

ジョン・キム(2011)『ウィキリークスからフェイスブック革命まで 逆パノプティコン社会の到来』ディスカヴァー携書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/09/2011_14.html

TED EdとMIT+12: 「開かれた文化」ということ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/ted-edmit12.html





第3回 10/24 水 Google検索について学ぼう


・安藤進(2007)『ちょっと検索!翻訳に役立つGoogle表現検索テクニック』丸善株式会社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2007/09/google.html

★遠田和子(2009)『Google英文ライティング』講談社インターナショナル
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/04/2009google.html

★Google 検索の基本: 基本的な検索のヘルプ
http://www.google.co.jp/support/websearch/bin/answer.py?answer=134479

★演算子とその他の検索ヘルプ
http://support.google.com/websearch/bin/answer.py?hl=ja&answer=136861

★Google 検索の基本: 便利な検索オプション
http://www.google.co.jp/support/websearch/bin/answer.py?hl=jp&answer=35890&rd=1

★Google 検索の基本: 検索をさらに便利に使うコツ
http://www.google.com/intl/ja/help/features.html

・Google 検索の基本: 検索の履歴と設定: 表示設定
http://www.google.com/support/websearch/bin/answer.py?hl=ja&answer=35892&rd=1

・トップレベルドメインと国別コードトップレベルドメインについても知っておこう。

トップレベルドメイン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3
リンクドメイン内検索では
edu (日本の場合はac.jp)
gov (日本の場合はgo.jp)
が便利です。ぜひ覚えて使ってください。

・国別コードトップレベルドメイン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%88%A5%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3

Q: 次の記号はどの国を表しているだろう?
au ca cn de fr jp kr my nz ph ru sg th tw uk

★上のGoogle検索に関する記事を読んで、以下の検索方法は理解できたでしょうか。これらは非常に便利な検索方法です。常用してください。

+ 検索
-検索
" " 検索
* 検索
site: 検索


■Googleの他の サービスもチェックしよう


・Gmail, Calender, ReaderはPCでもスマートフォンでもタブレットでも同期して使えるので非常に便利。

・Google accountを作っておくと、Gmail, Calender, Readerだけでなく、Document, Reader, Bloggerなども使える。cf Google Driveが2012年から使えるようになりました。詳しくは「クラウド」(Cloud Computing)のところで勉強します。

・Scholar, Books, Translate, YouTube, Alertなどは情報検索にとても便利(自動的に情報収集しようとするならなんといってもReader。もちろんTwitterも情報収集には便利)。

・Google日本語入力も、しばしばMicrosoft者のIMEよりも便利。

※ただしGoogleも単なる私企業に過ぎない。すでに莫大な力をもってしまったGoogleが暴走しないように私たちは常にGoogleに対して批判的な姿勢を崩さないようにしておく必要がある。


■覚えておくと操作が飛躍的に速くなる小技

右クリックとショートカットキー (これだけは必ず覚えておいてください)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/11/blog-post_24.html

・周辺部キーの打指固定とショートカットキー
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/06/blog-post_4134.html

・レポートの書き方(2) 剽窃を避ける
・今週から、特に指定がない限り、ブログ「英語動画で高度な説明力をつけよう!」(http://greatpresentationvideos.blogspot.com/)で、多くの人が共有できるような情報を提供することを課題とします。このブログの「はじめに」(http://greatpresentationvideos.blogspot.com/search/label/%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%AB
)を読んで趣旨を理解した上で提出して下さい。

・なお提出する際は、このフォーマットで提出して下さい(一度ダウンロードして、自分のPCに保存しておくと便利)

★上記のフォーマットではHTMLを使います。次の記事を読んでHTMLについて理解しましょう。
小林雅一(2011)『ウェブ進化最終形 「HTML5」が世界を変える』朝日新書





第5回 10/31水現代コンピュータ文化について学ぶ

■基本概念1

★Evolution of Computer Use
https://www.box.com/s/06fd7z3n3lzhe4ppjro0

★Google Reader + Twitter + Evernote + Chromeの相乗効果が創り出す新しい知の生態系
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/google-reader-twitter-evernote-chrome.html


★情報の保存と活用のためのクラウドサービス

・Dropbox
https://www.dropbox.com/
・Evernote
http://www.evernote.com/


オンラインストレージに関してはパスワード管理に注意すること!


■情報を収集するためツール

・Twitter
https://twitter.com/#!/

※ “Tweet”は「つぶやき・つぶやくこと」と訳されていますが、本来は鳥のさえずりを意味します。これは好みに過ぎませんが、仲間内だけでしか通用しないような「つぶやき」よりも言語を共有するすべての人々への「さえずり」をしてみませんか?

そもそもTwitterは開放的な構造をしていますから、tweetsはどこへでも転載され、仲間内だけでの発言には適しません。何気なく発言したtweetが大問題を起こす事件が最近多発していることは皆さんも御存知と思います。気をつけてください。

Twitterの開放的な構造からしますと、Twitterは自分のことばかりを「つぶやく」”meformer” (新造語)よりも、他人にとって役立つと思われる情報を”tweet”する”informer”に適したメディアではないかと思われます。(”Meformerとしての楽しみは、FacebookやGoogle+あるいはMixiなどのSNSの方が適していると思います)。

■Google Reader
http://www.google.com/intl/en/googlereader/tour.html
※Google Readerは情報収集のツールとしては非常に安定して使いやすいものです。うまく使いこなしてみてください。ただしGoogle社としては、今はGoogle + のサービスの方に主眼を置いています。


■Google が提供する電子メールサービス

※Gmailアドレスは、各種サイトでのIDとしても使えます。大学などの組織のメールアドレスではその組織を離れれば、そのメールアドレスが使えなくなりますが、Gmailですと一生使える(はずです)。Gmailアドレスを決める時には、一生使っても支障がないようなものにしてください(若気の至りの過ちは後年イタイよw)


■Social Network Service

※Google+もFacebookも実名登録が原則です。どちらか一つは英語専用にして、英語を通じての友情基盤を築いてみませんか?日本語のSNSならMixiがあります。 ただし、SNS疲れや、情報のダダ漏れにはくれぐれも注意を。
・Google+の使い方徹底ガイド
・Facebookの使い方・楽しみ方ガイド

※Facebookにはこのような批判的な見解もあることに注意
Facebook Is Tracking Your Every Move on the Web; Here’s How to Stop It

※また、Facebookは、自分がそこに書いた情報を何も考えずにどんどんと流すことができます。しかしその情報がどのようにまとめられ使われるかには注意が必要です。これはFacebookだけでなく、Google, Twitterなどのウェブアプリ全般に言えることですが、どうもFacebookに関しては、私たちが入力した情報を露骨に商品化する傾向が、他の企業に比べて強いように私には思えます。
The Meaning Machine (by Alexis Madrigal, The Atlantic, Sept. 27, 2011)

※誰でも閲覧できるウェブ空間に、自分の個人的な出来事を永久に残してしまうかもしれないことに関する警告はこちらをお読みください。
What You Shouldn't Post on Your Facebook Page If You Want a Job

※Facebookの動きは警戒すべきだが、Facebook以上にGoogleはプライバシーへの脅威になるかもしれないというのがこの記事です。
Facebook is scaring me.
http://scripting.com/stories/2011/09/24/facebookIsScaringMe.html

※また、ウェブ上には、犯罪者集団も含めたいろいろな人・組織があることに注意。個人情報の開示に対しては慎重であること。クレジットカード決済などはよほど信頼できるところ以外では避けた方が無難。たとえそのサイトに悪意がなくとも、他の悪意をもつ個人・組織に情報が漏えいする場合がありえます。ネット詐欺にはくれぐれも注意を。


■基本概念2

★Crowd sourcing
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/02/juice_01.html

・How the internet has all but destroyed the market for films, music and newspapers
http://www.guardian.co.uk/media/2011/aug/14/robert-levine-digital-free-ride

・If you were on twitter
http://bigthink.com/ideas/38698

(もしTwitterで英語の知的情報を知りたいのなら、個人的お薦めは @brainpicker, @openculture@edge。 そういった柳瀬の個人的お薦めは https://twitter.com/i/#!/yosukeyanase/essentials に集約しています)。

・『成長する英語教師をめざして』の中の「ネットワークづくり」の章(この本も、教英学生控え室に置いています)

・学部生・大学院生にお薦めのウェブサイト
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/04/blog-post.html

・英語教育系大学院生のための私家版リンク集
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/blog-post_07.html

★課題:英語動画の紹介




第6回 11/7  水 情報と知識を構造的に考える(1)

「情報革命」で、私たちの思考や行動がどのように変化しているかを考えよう



★トーマス・フリードマン著、伏見威蕃訳(2006)『フラット化する世界(上)(下)』日本経済新聞社 (2006/9/20)
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2006.html#060920


★Free
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/04/2009nhk.html

★ドン・タプスコット、D.ウィリアムズ著、井口耕二訳(2008)『ウィキノミックス』日経BP社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/09/dbp.html


★ コンピュータと人間知性の共進化について
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/10/blog-post_7852.html






第7回 11/14水 情報と知識を構造的に考える(2)

「見えないものを見ること」と、「見え始めたものの関係性を明らかにすること」は知性の重要な部分です。情報と知識の構造化について、しっかりと原理的に理解して下さい。

★コンピュータ上で「思考」をするために
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/11/blog-post_03.html

・参考:『成長する英語教師をめざして』の第一部

★思考ツールとしてのプレゼンテーションソフト
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/03/blog-post_496.html

★まとまった文書の作成法(既出)





第8回 11/21水 メディア論と社会分化論から英語とコンピュータの使用について考える


・書き言葉が私たち近代人をつくった: Walter Ongの議論から
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/05/walter-ongorality-and-literacy.html

★メディア論と社会分化論から考える言語コミュニケーションの多元性と複合性
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/11/html.html





第9回 11/28  水 コーパス言語学について 

※復習問題 (「第3回 Google検索について学ぼう」より)
(1) Google検索での、+ 検索、-検索、" " 検索、* 検索、site: 検索、とは?
(2) Google検索結果の中から、米国の高等教育機関のサイトもしくは米国政府のサイトの結果だけを知りたい場合はどうする? (ヒント:edu, gov)
(3) Google検索結果の中から、英国のサイトの結果だけを知りたい場合はどうする? (ヒント: au ca cn de fr jp kr my nz ph ru sg th tw uk)


Project Gutenberg
http://www.gutenberg.org/

青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/

コーパス言語学入門(神戸大学 石川慎一郎研究室)
http://language.sakura.ne.jp/s/corpus.html

AntConcを使ってみよう(神戸大学 石川慎一郎研究室)
http://language.sakura.ne.jp/s/antconc.html

AntConc
http://www.antlab.sci.waseda.ac.jp/software.html


Google books Ngram Viewer
http://books.google.com/ngrams

Quantitative Analysis of Culture Using Millions of Digitized Books
http://www.sciencemag.org/content/331/6014/176.abstract



少納言(国立国語研究所 KOTONOHA「現代日本語書き言葉均衡コーパス」
http://www.kotonoha.gr.jp/shonagon/
http://www.ninjal.ac.jp/kotonoha/ex_1.html
http://www.ninjal.ac.jp/kotonoha/ex_6.html


NICE: Nagoya Interlanguage Corpus of English
http://sugiura5.gsid.nagoya-u.ac.jp/~sakaue/nice/

ICNALE: The International Corpus Network of Asian Learners of English
http://language.sakura.ne.jp/icnale/





第10回 12/5  水 表計算ソフト(エクセル)入門

今週からエクセルを使い始めます。まずは次の記事と参考資料を(もう一度)チェックして下さい。

・ある卒業生の述懐
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/07/blog-post.html


■参考資料:

(1) 柳瀬が作成した学会やセミナーの事務局ファイル。実際の仕事でどのように表計算ソフトを使うのかの例として御覧ください(ダウンロードの際にはパスワードが要求されます)。
https://www.box.com/s/8zogrlw7eh6td5f08b63

(2) 皆さんの先輩によるエクセルによるタスク管理です。ダウンロードしてください(パスワードが要求されます)。
https://www.box.com/s/75l5oudork58rd52gaaf

さらに中学校教員の次のブログ記事をお読みください。

・Excelでラクラク!アンケート集計
http://d.hatena.ne.jp/anfieldroad/20120120

・卒業までの日めくりカウントダウン・カレンダー
http://d.hatena.ne.jp/anfieldroad/20121217

さて、授業では課題として皆さんのこれからの学生生活をデザインして、それをエクセルで表現することを行います。


まずは基本原則です。

次に以前に行った、パワーポイントを使っての思考整理(マインド・マッピング)です。

・思考ツールとしてのプレゼンテーションソフト
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/03/blog-post_496.html

★エクセルで行うタスク管理
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/10/blog-post_09.html

★Microsoft Office Onlineトレーニング (初級者はここでじっくり・ゆっくり慣れて下さい。とにかく最初は焦らずに、時間をかけて慣れることが重要です。)
http://office.microsoft.com/ja-jp/training/

★『日経PC21』の薦め/エクセルの使いこなし(中級者は「15の技と5つの使いこなし」をチェックして必ずマスターしておいてください。
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/11/pc21.html

※エクセルに対して苦手意識をもっている人は、上記のサイトか、市販のわかりやすい入門書などを使ってエクセルに習熟して、苦手意識を払拭しておいて下さい。

とにかくとりあえずは自分なりに使いこなせばいいです。イライラしたりしたら、一休み深呼吸して、周りの人に助言を求めたりしてください。

エクセルなどのソフトは、落ち着いて時間をかければ誰でも習得できます。もし習得できないと思っても、それはあなたの知性のせいではなく、あなたが焦ってしまったから(そしてマイクロソフト社のデザインがよくないからw)に過ぎないことをどうぞ思い出してください。

★課題
上記のタスク管理フォーマットを使って、これから来年3月のタスク管理(週単位)と、卒業までのタスク管理(月単位)を作って下さい。(英語動画選択課題はお休みとします)。





第11回 12/12水 基礎統計と表計算ソフト操作(その1)


以下、相沢裕介(2010)『統計処理に使うExcel2010活用法―データ分析に使えるExcel実践テクニック 』 カットシステムを教科書として使います。ですが、エクセル操作が得意な人は、以下の説明・ファイル・記事だけで理解できるかもしれませんので、購入は自分の判断で行って下さい。


■分析ツール

各種統計分析は「分析ツール」を使えば非常に簡単に実行できます。しかし「分析ツール」は最初はエクセルに入っていないので「アドイン」する必要があります。

Excel 2010でしたら、「分析ツール」をアドインするためには、次の操作を行って下さい。「ファイル」のタブから「オプション」を選択→「アドイン」を選択→「アクティブでないアプリケーション アドイン」から「分析ツール」を選択→「選択」アイコンをクリック→エクセル画面に出てきたダイアログボックスから「分析ツール」にチェック印を入れてOKをクリック。

以上で完了です。エクセル画面の「データ」タブを選択すると右上に「データ分析」が出ているはずです。そこをクリックすればデータ分析のアドインが使えます。


■計算結果に出るEという記号

しばしばエクセルでは計算結果の中にEが出ますが、これは演算の都合で自動的に指数表示になってしまったものです。この表示では何のことかよくわからないので、この場合は、そのセルを、「書式→セル→表示形式→数値」のように選択し、「小数点以下の桁数」を適当に定義することによって、常識的な数値表示にすることができます。



■<課題作成用データ>

このデータファイル (http://www.box.net/shared/7hoqxfka7t)は、あなたが英語教師として担当した1年1組と1年2組の、校内実力テストの点数(100点満点の素点)です。1年は10組までありますが、あなたは担当していないクラスのデータはもっていません。第一回目のテストは5月に、第二回目のテストは10月に行われました。問題作成者は第一回目と第二回目で異なっています(当然問題も異なっています)。

あなたはクラス担当教員として、これらテストの結果を英語科主任と各々の生徒に対して報告する義務があります。エクセルを使って必要な分析を行い、報告書を作成しなさい。なお報告書は英語科主任に対して提出するものとし、そこには、(a)1組と2組の違いに関するクラス全体の分析と、(b)それぞれの生徒個人に対しての報告の基になる分析の最低二種類の分析が含まれているものとします。

また、本来なら報告書には統計分析の進める際の考え方などは書かずに、結果だけを分かりやすく示せばいいのでしょうが、この報告書は授業の評価のためのものですから、どうして示されている分析をするのか、またその結果はどんな意味を持つのかを分かりやすく説明するようにしてください。

なお提出に関しては、今回はA4に(カラー)印刷して提出してください。電子媒体では受け付けません。印刷してきちんと表示されるファイルを作ることが課題の一つの要素です。
A4 で印刷したらまともに読めないようなファイルは採点の対象としません。電子的にはうまくできていても、印刷するとフォーマットが乱れることはよくあることです。職場では印刷してファイルを提示することが多いのでこの要求を出します。結構時間がかかりますので、きちんと計画的に課題を完成させてください。

さらに、この課題では「相手にとって親切な文書」を作成することを大切にしてください。以下の問いについて自分なりに答えてみてから文書を作成してください。(言い換えるなら、甘やかされた中高生が作成するような課題文書を作成しないでくださいということです)。

・自分がやったことを書き連ねた文書と、忙しい他人に見せる文書の違いは何か。言い換えるなら、単位を取ることしか考えていない生徒の提出文書と、有能な社会人が提出する文書の違いは何か。
・表紙はつけるべきか。それは何故か。
・文書の冒頭には何を書くべきか。それは何故か。 
・ホッチキスは紙の左上に打つべきか、それとも右上か。それは何故か。
・「そんなこと教えてもらっていないから、知りませんでした・できません」といった弁明は、自分を成長させると思うか。また、社会に歓迎されると思うか。理由を考えながら自答せよ。
関連記事:考える・調べる・尋ねる
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/04/blog-post_13.html



■解説ファイル・記事
※数式を書くために一部、Office2007以降のバージョンのファイルを使用しています。Officeを使っていない方、ごめんなさい。請求してくださればPDF版をお渡しします。あるいは友人にPDF化することをお願いして下さい。

その1
http://www.box.net/shared/8y3ctyaq4d

エクセルできれいなヒストグラムを作るには
http://www.box.net/shared/7hg30437np

その1への解説補助資料
http://www.box.net/shared/hpui6krj6ygo54z76v7e

その2
http://www.box.net/shared/l61jtk3aip

推測統計に関するパワーポイントスライド
http://www.box.net/shared/fhe3sdo5j6

その3
http://www.box.net/shared/bji8xq9uds

標本調査と全数調査についての簡単なまとめ
http://www.box.net/shared/kqh4m2tc6t

その4
http://www.box.net/shared/spl6jsnzqp



第12回 12/19水 基礎統計と表計算ソフト操作(その2)


第13回 1/16  水 基礎統計と表計算ソフト操作(その3)
※2013年1月9日(水)は、金曜授業の振替日ですから、この授業はありません。


第14回 1/23水 基礎統計と表計算ソフト操作(その4)


第15回 1/30水 基礎統計と表計算ソフト操作(その5)


第16回 2/6 水 課題提出日