2011年5月4日水曜日

RT (Russia Today)が、原発人災における日本の政財官学メディア癒着を痛烈に批判

ロシア政府と強いつながりをもつRT (Russia Today)が、今回の東電原発人災 ―私は「福島原発事故」ではなく「東電原発人災」という表現を好んで使っています― についてかなり明確な見解を紹介しています。

次の動画は、日本の政財官の癒着を指摘し、今回の日本の情報公開に対するかなりの不信感を表明しています。



http://www.youtube.com/watch?v=VrOjQgshjJs&feature=related


次の動画は「記者クラブ」(注1)がいかに日本の既得権益構造を守っているかを指摘し、今回の日本の報道は、チェルノブイリ事故当時のソ連の政府発表と似ているとさえ述べています。



http://www.youtube.com/watch?v=Zd2gPUI3lUk&NR=1


なお、以上の英語動画には日本語字幕もついています。おそらくは字幕をつけてくれたはずのhttp://www.youtube.com/user/pejorativeglutさんに感謝します。


私はTwitterでこの情報を知り、RT (Russia Today)のことも初めて知りましたが、WikipediaはRTについて次のように説明し、ロシア政府との強いつながりを指摘しています。


RT, previously known as Russia Today, is a global multilingual television news network based in Russia and funded by the Russian government. RT was the first all-digital Russian TV network.[1] The service is aimed at the overseas market, similar to CCTV-4, DW-TV, France 24 and NHK World, and broadcast through satellite and cable operators throughout the world.
http://en.wikipedia.org/wiki/RT_(TV_network)


ちなみにRT関係のウェブ情報は以下の通りです。



RT (Russia Today) Homepage
http://rt.com/

RT (Russia Today) YouTube Channel
http://www.youtube.com/user/RussiaToday

RT (Russia Today) Twitter
http://twitter.com/#!/RT_com



このRTのように国の政府の強い影響下にあると考えられるメディアは、それだけ「色」がはっきりしていますから、その「色」を勘案に入れて報道を解釈すると、自分で考える際のいろいろな補助線になって便利です。(RTもこれから積極的にチェックすることにします)。

ちなみに私はそういったメディアとして、以下のメディアなどをGoogle Readerを使ってRSS購読し、これらが更新したら一応見出しだけはチェックします。

日本では、アメリカの意見・見解はかなり入ってきますが、ロシアや中国などの意見・見解は、注意しないとなかなか入ってきません(注2)。今回の米国によるオサマ・ビン・ラディン氏の殺害についても、ロシアや中国はどう言っているかというのを私はチェックしました。





いずれにせよ、この激動の時代を、ある程度の見通しをもって生きるためには、多元的に、そして批判的に情報を選択する必要があると思います。

少なくとも、日本の民放のテレビ・ニュースしか見ないというのは、私は怖いです(私は震災以降、民放のニュース番組はほとんど見なくなりました。ただ民放も時に深夜枠できちんとしたドキュメンタリー番組をやりますから、そういった番組には注目し続けたいと思っています)。




(注1)

今回の原発人災で、少なくともネット上では一躍時の人となったのは上杉隆氏ですが、彼が長年行なっている記者クラブ批判については、ぜひ『ジャーナリズム崩壊』 (幻冬舎新書)をお読みください。ネット、特にツイッターだけで上杉氏を判断するのは極めて軽率であると思います。私は彼の他の本も数冊読みましたが、今のところ、これが一番まとまっています。もちろん、日本のマスメディアにも多少の自己改革の動きはあるようですが、根本の構造的なところはまだ変わっていないのではないかと私は考えています。


(注2)

この記事を書いている時に、フジテレビがフィギュアスケート世界選手権で、東京に代わって急遽開催したロシアによる日本へのメッセージを伝えていなかった、というtweetを目にしました。この指摘が誤報であるという可能性も今はありますが、そうでしたらそれは後日、続報を出します。Twitterといった新しいメディアと、既得権益構造よりとされるマスメディアの関係(あるいはひょっとしたら前者の暴走)の一例として、以下一部抜粋します。


フィギュアスケート世界選手権。

本来は東京開催だったけれど、震災の影響で開催不能に。
そのため、1ヶ月遅れでロシアでの開催となった。

この世界選手権で、代替開催国となったロシアは、
わずか1ヶ月という準備期間にも関わらず、あらゆる面で日本に多大な配慮をしてくれている。

自国開催を楽しみにしていた日本国民がテレビで中継を楽しめるようにと、日本時間のゴールデンタイムに合わせて開会。
開会式では日本を、被災地を応援する演出。
そしてフィナーレでは、日本選手を中心に、日の丸を描いて各国の選手が輪になって、日本を励ますパフォーマンス。

選手たちも、随所に日本へのメッセージを伝えてくれた。
アモディオ選手は、減点対象となるボーカル入りの曲をあえて使用。
「これは日本の人たちへのささやかな歌のプレゼントだ」と。

たくさんの選手たちが、応援席の観客が、日本への応援をくれた。
エキシビションに祈りを込めた選手たちもいた。

そして、グランドフィナーレ。
ロシアのフィギュアスケート連盟から、日本への詩のメッセージが送られた。
全文をネットで見ることができる。


(中略)


ところが。
ロシアからの、こんな温かなメッセージは、
しかしほとんどの日本国民には届いていない。

独占中継したフジテレビは、このメッセージを放送しなかった。

時間切れじゃない。
そもそも、ロシアがせっかくゴールデンタイムに合わせて開催してくれているのに。
フジテレビの放送は、19時から始まって、最初の1時間以上はひたすら前日の振り返りVTRとキムヨナの特集。
リアルタイムではなく遅らせて放送した上に、何故か演技順序を入れ換えて放送。
日本選手のエキシビションがようやく放送されたのは、TBSでJINが始まった頃。
さらに延長放送になったため、金メダルの安藤美姫選手の涙のレクイエムを録画できなかった人がたくさんいる。
そして、フィナーレでの各国選手からの応援も、ロシアからのメッセージも放送されなかった。
さらには、安藤美姫選手はロシア語でお礼を述べ、そのあと日本の現状を英語で伝えたそうですが…
当然そんなこともフジでは放送されませんでした。

これは時間切れなんかじゃない。
インタビューやCGや、ましてやスタジオの感想など放送する余裕があるのだから。
意図的に流さなかったとしか思えない。

今までなら、視聴者はなにも知らずに終わっただろう。
でも今、テレビは地上波だけじゃない。衛星放送、ネットもある。

完全生中継をした有料放送を見たたくさんの視聴者がTwitterにリアルタイムに情報を流した。

それを見比べると、フジテレビがどれだけ放送をカットし、どれだけの世界からの応援メッセージを伝えなかったかがよくわかる。

世界中の好意を踏みにじっておいて、自分たちの視聴率稼ぎのことしか頭にないとしたら、 公共の電波を預かるメディアとして最低だ。

http://ameblo.jp/saita-saki/entry-10878670973.html






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