私が最初に田地野さんに会ったのは、前任校の広島修道大学に田地野さんが着任して来た時ですが、最初に会った時から本当に頭のいい方だなと思い、楽しくお付き合いさせていただいて―というよりお互いに会えばダブル・ボケで冗談ばかり言いあっております(笑)。学会会場の片隅で、いいおっさんが二人でゲラゲラ笑っていたら、それは私たち二人です。
田地野さんはその後、京都大学に新しい活躍の場を見つけ、EGAP (English for General Academic Purposes:「一般学術目的の英語」)とESAP (English for Specific Academic Purposes:「特定学術目的の英語」の区別によるカリキュラム改革や、『京大・学術語彙データベース基本英単語1110』などで「コロンブスの卵」的な頭のいい仕事をしております(田地野さんのまとまった論考は『これからの大学英語教育』で読むことができます。)
その田地野さんが、今回「意味順ノート」を監修したのでここでも紹介させていただきます。
「意味順ノート」は、意味順ガイド(だれが/する・です/だれ/なに/どこ/いつ)を英習字用の四本罫線に取り入れた学習用ノートです。罫線には意味順で記入しやすいように区切り線が入っています。学習段階に合わせて四種類のノートが用意されています。このノートの監修をするとは、やはり田地野さんは頭のいい人だなぁと思います。
英語学習の基本である典型的な語順をまずは徹底するための指導用に使えるノートかと思います。「意味順」を体得させるという大きな効果のための小さな工夫がつまったこのノートの使用をぜひご検討ください。
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2 件のコメント:
>(1)「言われてみれば当たり前だけど、誰もなかなか気づいていないこと」、あるいは「気づいていても実現化できていないこと」をやり、かつ (2)他人の幸福をよく考えているからお付き合いすると本当に楽しい人、です。
同感です。結局(1)も(2)も「想像力」の問題で、繋がっているのかなと思います。「当たり前の前提を可視化させること」というのは(広い意味での)”哲学”という営みの持つ最も重要な機能のうちのひとつと言えるでしょうね!
他人の幸福を考えるような想像力と、哲学的想像力の間にそれほど距離はないのでは、と僕は思っています。もちろんそういった「幸福」とか「倫理」とか言った(人間くさい)概念にとらわれすぎて、”哲学”という(純粋な)知的格闘技を人生論的(俗に言われる「人生哲学」のような感じのアレです)に曲解してしまうのも好きではありませんが、それでもやはり、どこかでそれら2つの想像力は繋がっているはずだし、繋がっているべきだと僕は考えてしまうのです。
そういう意味で「頭の良い」友人というのは得難いものですが、ひとりでも身近にいると、人生が楽しくなりますよね(^^)
Tomoさん、コメントありがとうございます。
たしかに「想像力」は共通していますね。
それに事象に対する想像力と、他人に対する想像力が通底しているというのもわかるような気がします。
しかしそこをどう説明するかというのが微妙なところですね。
まあ、しかし世の中に頭のいい人がいて、しかもその人が自分とつきあってくれたら、本当に幸せですよね。私は田地野先生を始め、自分にはもったいない方にお付き合いしていただいているのでその意味で幸せです。
それでは!
柳瀬陽介
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