スライドは、2009年3月6日(金)の10:00-18:00に開催された慶應義塾大学言語文化研究所の言語学コロキアムでの講演の資料と同じものです。
なお、「言語コミュニケーション力の三次元的理解」は、大津由紀雄編著(2009) 『危機に立つ日本の英語教育』の「学校英語教育の見通し --言語コミュニケーション力論・複言語主義・コミュニケーション論」でわかりやすく説明しております。さらにこの稿ではサブタイトルにも示されているように、複言語主義という大きな流れと「書き言葉」「話し言葉」の区別やメディア論も含めたコミュニケーション論についてもわかりやすくまとめております。
この他にもこの本にはたくさんの興味深い論考が掲載されています。ご興味のある方はぜひお買い求めください。
現在、ウェブ文化の隆盛にはすさまじいものがあります。その中で短絡的に活字文化の死を予測する声も聞かれますが、そういった悲観論は過去にも何度も聞かれました。ラジオが登場した時には新聞がなくなると言われ、テレビが登場した時には映画は亡びると言われましたが、新聞もラジオもテレビも映画も生き残っています。インターネットはそれらを技術的にはすべて包括しうるかつてない包括的なメディアですし、ラジオやテレビは私はいずれインターネットに包含される(べき)とも考えていますが、活字出版つまり実際に手にとって読む本の文化は残ると私考えます。
しかし活字出版文化がこれまでと同じでOKとはまったく考えていません。活字文化はインターネットと同時期に異なるように進化 (=共進化) して、ウェブでは実現できない独特の喜びを読者に与えられるように、この新しい環境に適応していかなければなりません。
私はよりよきウェブ文化のために自分でできることはできるだけやってゆこうと思います。同時に過渡期にある出版文化へのサポートも自分なりにやってゆこうと思います。
というわけで、買ってね (笑)。
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