2010年5月26日水曜日

大型図書館は前世紀の遺物?

ひさしぶりに大学図書館で本を借りる(私は本は原則すべて私費で買うことにしている)。電子データベースやバーコードリーダーで検索や貸出などの末端作業は効率化されたが、いかんせん紙の本は一カ所にしかないというのがネックになっている。

探している本が地下二階と地上二階にあるというので、まず地下に降りる。長い廊下を通って目的の場所につくも本がない。地上二階にあがっても所定の場所には本がない。

諦めずに周辺を探すとなんと地下二階にあるべき本も含めて、私が探していた本三冊を見つけることができた。

今回私は本を見つけることができたが、大型図書館で、誰かが不用意・不注意に本を所定の場所に戻さなかったら、その本は事実上見つからないようになるというのも十分考えられる。

また、検索してもたいていの本は大学教員が個人研究室に事実上私有しているので、借りることは非常に困難(というよりも実際は不可能)である。学生もしばしばこのことに不平を言う。

ならば教員個人研究室の本は一定期間を超えたら大学の図書館に所蔵するようにすればよいかというと、大学図書館はスペースがないという理由でそれは断る。

大学図書館にこれ以上の本を増やすことはどんどん困難になっている。加えて上に述べた、発見不可能になるというリスクもある。また本を誰かが借りていればその本をしばらく読むのは待たなければならない。

町の小さな公共図書館は別にして、大学図書館といった大型図書館は書籍そのものをデジタルで所有し貸出さないとどうにもこうにもならないのではないか。デジタル書籍は発見も容易だし同時複数貸出も自由だ。

小手先の工夫を重ねるよりも、今の内に本格的なデジタル化を大胆に進めるべきではないか。


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