2009年4月1日水曜日

東広島大学 格差解消へ前進

東広島大学が論文・レポート代筆の公式管理運営によって学生と大学の両者が益する合理的システムを始めていることは、前に伝えた通りだが、東広島大学の自己改革は止まらない。

学生にも教員にも歓迎された代筆制度ではあったが、唯一のネックは学生による代筆料金の負担であった。「せっかく心を入れ替えて真面目に単位を取ろうと思ったのに、お金がないから単位が取れなかったり、低い評価しかもらえなかったりするのは悔しい」とは東広島大学の金出学君(19)。東広島大学狂務部長の柳瀬妖介殉教授(45)はそんな声も見逃さなかった。

「保護者の財力によって学生さんの単位認定、ひいては未来が決められてしまう格差社会は是正されなくてはなりません」。そこで同氏が導入を決定したのが、特別奨学金制度だ。

この特別奨学金では、東広島大学が管理運営する論文・レポート代筆料金、および勉学継続のために必要な飲食費、娯楽費、ギャンブル出費、株式投資などに関しては無制限に貸与される。返済は在学中は免除され、学生は卒業と同時に特別奨学金の返済を始めればいいだけであるから、お金に困る学生でも、東広島大学では安心して単位取得と卒業ができることになる。

特別奨学金を管理運営するのは、東広島大学がアウトソーシング契約をした外資系の「トラスト&フェイル」社。同社の最高経営責任者、シャーク・ローン氏(53)は次のように説明する。「学生さんが大学で勉強する時にお金の心配をしてほしくはない。だから在学中は返済免除です。ですがこの猶予は弊社にとってもかなりのリスクになります。ですから免除期間も利息はつけさせていただきます。日本国の貸金業法43条の限度までの利息はつけますが、その後返済が始まってもこの利息がさらに上がることはありません。だから計画的な返済プランが立ちます。学生さんにはよく学び、よく遊んで欲しい。そうしてこそ資本主義社会は発展するのではないでしょうか」。

卒業後に万が一返済が滞った場合も、卒業生は「トラスト&フェイル」社と提携関係にある「ヒューマン・トラフィック」社(会長、キドニー・バイヤー (67))にパスポート原本さえ提出すれば、同社が卒業生を海外に派遣してくれる。派遣先で卒業生は長期間にわたって語学を学びながら仕事に励み、特別奨学金の返済ができるという。「大学生活を充実させて、卒業後も海外で語学研修ができるこの制度は最高です!」と金出君も今では意欲満々だ。

この合理的システムの導入により、少なくとも東広島大学では保護者の財力格差が、学生の単位取得に影響を与えることはなくなった。日本の未来を切り拓く東広島大学の挑戦は続く。



『英語狂育通信 2009年4月1日号(夕刊)』





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