2018年11月5日月曜日

福島哲也先生(数学)の『学び合い』あるいは「教えない授業」



第6回こども英語教育研究大会では、稀代の実践者だけでなく目利きでもある池亀葉子先生(通称、がめらさん)が、中学数学教師(!)である福島哲也先生(追手門学院大手前中高等学校)を講演者として呼びました。


第6回 こども英語教育研究大会 講師紹介 福島哲也先生 (全体会講演者)
『学び合い』の授業をされているという福島哲也先生の数学の見学させて頂いた。


福島先生は大阪の公立中学校で14年間教えた後に、現在の学校で教えるようになったのですが、その福島先生のお話、そして誠実でごまかしのない話し方を聞いていると、『学び合い』や「教えない授業」あるいは「アクティブ・ラーニング」と呼ばれる実践は、教師の圧倒的な指導力と存在感があってこそ可能なのではと思わされました。

講演の中では、福島先生は「学びに向かう力」を、教師と子どもの人間的な関係から生じるものだと説明しておられました(注:福島先生は実際には「人間関係」とおっしゃっていましたが、私はこのことばだと誤解されてしまうのではないかと思い、ここであえて「人間的な関係」と言い換えています)。

その人間的な関係は、4つの要素からなります。(「 」の後の( )内は私の言い換えです)。

1)  「コントロールしない」(子どもを思い通りに動かせる対象とは考えない)
2)  「対等な関係」(子どもも教師も人間としては平等であるから互いに敬意を払い、悪かったら素直に謝る)
3)  「疑わない」(「この子はどうせ○○なのではないか」と予断をもって裁かない)。
4)  「多様性を認める」(教師が思い込んでいる人間のあり方以外にもいろんな人間のあり方があることを積極的に受け入れる)。

まずは教師と子どもの間にこのような人間的な関係を育て、そして最終的にはこの人間的な関係を子どもたちの間に育てることで、「学びに向かう力」が生まれると福島先生はおっしゃっていました。

これは福島先生の教育実績から生じた見解ですから、何よりも説得力があります。また、私は「学びに向かう力」を一人ひとりの「からだ」から生じるものという見解を出しておりましたので、福島先生の社会性を重視するこのご見解は非常に勉強になりました。言うまでもなく、人間は生物的であり心理的であり社会的な存在ですから、人間については多面的な理解が必要です。


福島先生のお話はここで見ることができます(無料登録はすぐに終わります)。


Find!アクティブラーナー:福島哲也先生(数学)インタビュー


ここでも福島先生は、指導の軸があるから『学び合い』がうまくいっているのであって、ベースのない人が教えない授業をすれば悲惨な結果になりかねないと注意を喚起しておられます。大切なのは「一人も見捨てず社会に通用する力をつけてあげたい」といった教師の考え方が、子どもに伝わっていることともおっしゃっています。これが講演(そしてその前後のお話)でも私が感じた福島先生の「存在感」です。こういった教師は、ロボットでは決してできないと思わされます。

上のビデオを見ても、まだまだ福島先生のすごさは伝わらないでしょう。(そもそもビデオを見ただけで伝わってしまうようなものを「すごさ」とは呼びません)。私も今後、福島先生のように教育現場で黙々と力を発揮されている実践者から謙虚に学び続けたいと思います。


追記
この他にも、第6回こども英語教育研究大会にはすばらしい講師の先生方が登場しました。私は全会場をまわったので、どの方のお話も最後まで聞くことができなかったのですが、個人的には-あくまでも独断と偏見による主観ですー特に西山哲郎先生、山田暢彦先生、北野ゆき先生、依田エリカ先生、山下桂世子先生のワークショップはとても印象的でした。こういった方々から、もっともっと学んでゆきたいです。

西山哲郎先生:暁の会~英語教育の夜明けを~
https://www.facebook.com/Akatsuki.English4/
山田暢彦先生:NOBU YAMADA Bilingual English Professional
http://www.nobuyamada.com/
北野ゆき先生:先生のための小学校英語の知恵袋 
http://www.9640.jp/book_view/?773
依田エリカ先生:ENTAO ENGLISH
http://entao.xsrv.jp/about-teacher/
山下桂世子先生:山下桂世子の『ジョリーフォニックス』
http://kayokoyamashita.com/




0 件のコメント: