下記の要領で、小学校英語教育に関するシンポジウムが開かれます。ご関心がある方はぜひお越しください。
タイトル:シンポジウム「小学校英語教育の未来:現状と今後のあるべき姿を考える」
日時: 2016年1月9日(土)13:00~16:30
場所:広島大学大学院教育学研究科
(東広島市鏡山1-1-1 広島大学東広島キャンパス)
K棟102教室
問題提起:
「小学校での言語教育を考える―英語教育導入の流れの中で―」
大津由紀雄氏(明海大学外国語学部教授・慶應義塾大学名誉教授)
シンポジウム:
「小学校英語教育の未来:現状と今後のあるべき姿を考える」
柳瀬陽介(広島大学大学院教育学研究科教授)
朝倉 淳(広島大学大学院教育学研究科教授・広島大学附属東雲小学校長)
本岡 寛氏(東広島市立東西条小学校教諭)
指定討論者:大津由紀雄氏
司会:難波博孝氏(広島大学大学院教育学研究科教授)
定員:150人
参加費:無料
参加申し込み
http://www.hiroshima-u.ac.jp/schedule/show/id/15697
からお申し込みください。
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私の発表の要点は、
(1) 中高の英語教育の大規模客観テスト導入と単一言語主義の流れが、小学校に入り込むことを警戒する。
(2) 小学校英語教育の当事者である教師と子どもの「語り合う力」を活かすことがもっとも現実的で有効な方法であると考える(「語り合う力」の概念についてはアレントをもとにまとめる)
(3) 「語り合う力」を具体的につける指針を示す
といったものです。
以下は、現時点での私の構想です。(パワーポイントは後日公表します)。
小学校英語教育から「語り合う力」を奪うな
― 大規模客観テストと単一言語主義の暴走を防ぐ ―
柳瀬陽介(広島大学)
1 近代社会の進歩と抑圧
2 教育における目的と目標の転倒
2.1 目的と目標の違い
2.2 数値目標による管理と支配
3 中高の英語教育の近年の流れ
3.1大規模客観テスト(外部試験)の公教育への導入
3.1.1 教育の成果の数値化と個人帰属3.2 外国語教育の単一言語主義と複合的言語観の否定
3.1.2 いわゆる「英語力」の貨幣化と資本化
3.1.3 公教育の私事化の進行
3.2.1 教科としての英語至上主義と複合的言語主義の否定
3.2.2 授業内の単一言語使用と複合的言語使用の否定
4 「語り合う力」とは何か
4.1 民主主義社会の権力の源泉
4.1.1 異なっているが同等な複数の人間の共存4.2 英語教育における「語り合う力」
4.1.2 公共的空間に現れるが固定化できず個人が所有も制御もできない
4.1.3 複数の人間の共存を引き受ける人々が設計図なしに創り出す現実
4.2.1 華々しい学会報告と現場の実感
4.2.2 外国語活動や民間英語教育の知恵
5 「語り合う力」を取り戻すために
5.1 実践の別の語り方を見出す
5.2 当事者研究に学ぶ
5.3 オープン・ダイアローグに学ぶ
5.4 自己参照性から考える「振り返り」の方法
5.5 教育と民主主義
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