「ウェブがプラットフォーム」というのはWeb.2.0の特徴の一つですが、だんだん私もその感覚がわかるようになってきました。と言いますのも、これまではネットでよい論文などを見つけたら、とにかく自分のPCのハードディスクにダウンロードしていました。しかし、このQuestiaにしても、この夏のPCクラッシュに懲りて使い始めたGmailにしても、使い始めたら、自分のデータはウェブの仮想空間に置いておき、検索でいつでも自由に取り出すという発想と行動に私は促されてゆきました。
道具や環境に促されて行動が生じるというのが(少なくとも通俗的な)アフォーダンスの考えでしょうが、コンピュータも独自のアフォーダンスを我々に提供し、我々の思考と行動、ひいては教育や学習のあり方も変えるというのは、Klaus Schwienhorst先生の主張でもあります。
私もQuestiaからの英語をあれこれ読んでいるうちに、英語を読むことに対する欲求が高まってきたことに気がつきました。そこで思い出したのが、先日、マック・ユーザーの友人に勧められたブラウザーのSafari 3(英語版)です。
英語のフォントが非常にきれいで読みやすいのですが、総合的な使い勝手でしたらFirefox 2 + Google Toolbarの方がよいので、私はダウンロードしたSafari 3を使わないままにしていました。ですが、Safari 3を英語閲覧専用ブラウザーとして使うことを思いつきました(Firefox 2 + Google Toolbarが常用ブラウザーで、各種申込などをする時には必要に迫られてInternet Explorerを使用するという使い分けです)。
Safari 3でQuestiaが一層読みやすくなり、そのアフォーダンスで、英語を読むことのモチベーションがさらに高まりました。私は(おそらく他の多くの人と同じように)仕事に疲れたら、有益なサイトにアクセスして、休憩時間を過ごすことが多いですが、これまではどちらかというと日本語のサイトばかりにアクセスしていました。そこをSafari 3は英語閲覧専用と決めてしまうと、Safari 3をさらに自分用にカスタマイズしようという気持ちになり、Safari 3の常設ブックマークバーに次のサイトを登録しました。
Edge
National Public Radio
To the Best of our Knowledge
Wired
CNET
London Review of Books
New York Review of Books
New York Times (Books)
OPAC海外ジャーナル(広島大学図書館の契約で各種学術誌がダウンロード可)
Wikipedia
Stanford Encyclopedia of Philosophy
Google Scholar
Google Book Search
Amazon.com
Questia
The Purdue OWL (Online Writing Lab)
およびSafari 3に元からついている各種英文ニュースサイト
私はQuestiaを除くこれらのサイトを以前から知っていまし、ブラウザーにも私の旧ホームページにも登録されていましたが、あまり読もうという気になれませんでした。しかし、このようにカスタマイズしたSafari 3の快楽は強烈です。クリック一つでサクサクと、質の高い英文が、視覚的にも美しく読めます。Safari 3で、私は新しいおもちゃを手にした子どものようにはしゃいでいるだけなのかもしれません。でもこのアフォーダンスは、私の思考や行動を変えるような気がします。
2 件のコメント:
大変役に立ちました。
ところでhttp://oe1.orf.at/highlights/30447.html
はドイツ語のクラッシック音楽のラジオページです。よかったら、どうぞ。(以前Harnoncourtのハイドン四季を全部録音しました)。
shakti
shaktiさん、
コメントならびにインターネットラジオの情報をありがとうございました。
でも実は私はまだあまり音楽をインターネットラジオで聞きません。なんせPCは音がイマイチですからね。今はまだPCオーディオはマイナーなジャンルですが、どんどん技術開発が進んで、音楽専用とまではいかずとも、音楽がまともに聞けるPCができてほしいです。今でもオンキョーのPC用のアンプがあるらしいですが、まだ私は買うには至っていません。
あ、でももちろん情報提供には感謝していますよ。
それでは!
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