2014年12月30日火曜日

柳瀬陽介 (2014) 「人間と言語の全体性を回復するための実践研究」(『言語文化教育研究』第12巻. pp. 14-28)



先日、言語文化教育研究学会の『言語文化教育研究』(特集「実践研究の新しい地平」)に拙論を掲載していただけました。この拙論は、私の2014年前半に考えたことのほぼすべてを集約したものです。もしよろしかったら、他の論文と共に拙論もお読みください。



『言語文化教育研究』第12巻
特集「実践研究の新しい地平」
http://alce.jp/journal/vol12.html



柳瀬陽介 (2014, pp. 14-28)
「人間と言語の全体性を回復するための実践研究」
http://alce.jp/journal/dat/v12g.pdf


概要
本稿は言語教育における実践研究のあり方について,「人間と言語の全体性を回復する」という観点からの論考を行う。この論考を行う背景には,近年の言語教育が,近代の合理主義,資本主義的生産体制,そして言語学などが前提としている認識論に対してあまりにも無自覚的・無批判的であるあまり,人間と言語の存在と機能の一部ばかりに偏向しているのではないかという懸念がある。その偏りによる歪みを正し,人間と言語の全体性を回復することは,言語教育の目的のために必要なことであるが,それと同時に実践研究での言語使用においても私たちは人間と言語の全体性を回復しなければならないと本稿は主張する。回復のためには,「からだ・こころ・あたま」,および「外界・内界」のどの領域においてもことばが自由に使用され,かつ実践者が,学習者・(仮想)共同研究者・自らの無意識との対等な権力関係を構築するべきという論考を本稿は展開する。




この学会誌に、ある程度の字数を許していただき書かせていただけたことは、私にとって、ひつじ書房様に『英語教師は楽しい―迷い始めたあなたのための教師の語り』を発刊していただいたことと並んでの2014年度の大きな知的収穫でした。

とはいえ、私はこの学会に依頼されている仕事を一つまだ終えていないので、今はまだ恩を仇で返していることになります。本来は、その仕事を終えてからこれを掲載しようと思っていたのですが、今年もあと一日となり、それもほぼ無理となりましたので、恥ずかしながら拙論の掲載告知だけをさせていただきます。

この件に限らず、今年は1-3月の不調から回復したのも束の間、4月からの行政仕事負担で無理をしたせいか、6月末に二度目(ひょっとしたら三度目)のおたふく風邪に罹患し、多くの皆様に御迷惑をおかけしました。10月ぐらいからほぼ調子も戻ってきたのですが、無理をしないことを第一にしたため、これまた多くの方に非礼・無礼・不義理をし、かつご迷惑をおかけしたままになりました。この場をお借りしてお詫び申し上げます。

2015年が皆様にとってよい年でありますように。



追記 (2015/01/20)

ある親切な読者からの指摘で、以下の誤植が判明しましたので、ここに訂正します。

p 23 左側 下から4行目

誤 「通俗的あるいは批判的な判断を提示して」

正 「通俗的あるいは批判的な判断を停止して」

2014年12月15日月曜日

院生MT君による国際表現言語学会と質的心理学会の報告



完全に親バカ的な発言になりますが、最近、どんどん伸びてきているし、勉強が楽しいと言ってくれる院生が増えているのでので、教師としては本当に嬉しいです。

以下は、そんな一人のMT君のブログ記事のURLとその内容の一部です。私はゼミの方針の一つとして「どんどん外に出て、さまざまな学会・研究会に参加せよ。『英語教育学』といった狭い共同体に留まるな」ということを言い続けていますが、彼は、素直にその言葉に従って、いろいろな学びをしてくれています(彼は私と共に、広大総合科学部の先生が主催するルーマンの読書会にも参加しています)。もしよかったら彼のブログの記事をお読み下さい。



第6回国際表現言語学会に参加して

■ 議論で出た主な要点

・今日グローバル人材やリーダーシップの育成を目標に掲げた教育がなされているが、今の子たちにはどのような英語力が求められるかという議論が抜けた状態で進んでいるようである。

→まさにそのとおりだと思いました。「グローバル人材」「コミュニケーション能力」といった言葉が独り歩きしている感じは否めず、これらの概念の意味することをまずは議論する必要があるはずです。そして、一部のリーダーを育てるエリート教育ではない「公」教育として、英語教育で育成すべき能力を議論する必要があるでしょう。この点は、4人組の講演会でも同様に議論されていました。

■ 劇化の可能性

しかし、演劇を英語授業で取り入れるにはなかなか時間がなく、プロの先生にワークショップをやってもらうことが必ずしも可能でないかもしれません。そこで、英語授業で取り入れるには、教科書の「劇化」が有効かもしれません。「劇化」は、教科書のダイアログを実際に演じてみることで、キャラクターの視線や発話時の感情、場面などを推論する必要が前景化し、表面的な理解にとどまらない解釈を必要とします。また、実際に演じてみることで、五感を使ってテキストを体験することができ、身体をともなった理解に通じるかもしれません。(ああ、ここらへんの言葉使いが浮付いている気が・・・。この点は、また(3) で述べます。)





第11回質的心理学会に参加して


■ 分析手法は現象が教えてくれる

私が昨年質的研究に関する勉強をしていたとき、「この通りに分析すればよい」という決まった手順があまり示されておらず、途方にくれた経験がある。これについて、西村ユミ先生 (首都大学東京) は、質的研究に定まった分析手順はなく、現場の特徴が分析の視点を示すと言う。もし現象の様式が会話であれば会話分析を使うだろうし、あまり理論化されていないものであれば*GTAを用いて理論生成を試みたりエスノグラフィー的な詳細記述をしたりするだろう。分析者が「今回はGTAを用いて行おう」というつもりで現場に行ってしまうと、既に先入見がついた状態で現象を見ることになってしまうかもしれない。なるべく現象を観察した後に適する分析手法を選択することが良いだろう。


■ 語りの内容のみならず、語られ方に注目せよ。

桜井厚先生 (立教大学) によれば、従来のライフヒストリー研究では口述のデータの信憑性は低く、主観的なものとされてきた。それに対して、ナラティヴ・ターン以降、ライフストーリー概念が浸透し、語られること (what is narrated) に着目されるようになった。それによって個人の語りにも注目されるようになってきた。

 しかし、先生によれば語られる内容のみならず、どう語られるか (how what is narrated is narrated) も着目する必要がある。たとえば言葉の使い方が特徴的なものがあれば、その人のこだわりが現れているかもしれない。あるいは語りのプロット (語る際の順番など) も、ある共同体では共有されるものがあるかもしれず、その語られ方も文脈として分析に入れることで、より豊かな分析が可能となる。他にも語る際の表情やイントネーション、沈黙の長さなども気づく限りできるだけメモすると良い。

 語り手は語ることに対して意識的になることはある。しかし、語り方にまで意識を向けることは少なく、前意識的 (無意識的) に語り方を調整していることもある。したがって、「あなたはいつも○○の話を最初にしますよね」とか「△△の話をしているとき、表情が豊かになりますね」などの分析は、本人も気づいていないこともあるらしい。(「なるほど、言われて見れば確かに!」と語り手が驚くケースも。)


1/26(月)に広島大学でIcy Lee教授が "Responding to Student Writing in EFL Classrooms"の無料講演 (要申込)




広島大学のホームページでもすでに広報していますが広島大学教育学研究科英語文化教育学講座は、この度広島大学ライティングセンターと共に、下記の無料セミナーを開催します。

第二言語ライティングに関して国際的な活躍をしている講師と指定討論者を迎えての豪華なセミナーです。皆様お誘い合わせの上、ぜひお越しください(下の申込フォーマットでの申込が必須です)。







■ タイトル
Responding to Student Writing in EFL Classrooms : Research Insights and Implications

■ 使用言語
英語(通訳はありません)

■ 日時
2015年1月26日(月) 16:30~18:00

■ 会場
広島大学中央図書館1F ライブラリーホール (広大キャンパス地図

■ 講師
Icy Lee 教授 (The Chinese University of Hong Kong)(大学HP

■ 指定討論者
佐々木みゆき教授(名古屋市立大学)(HP

申込(必須)



■ 主催
広島大学教育学研究科英語文化教育学講座 および 広島大学ライティングセンター

■ 問合せ先
柳瀬陽介(教育学研究科 英語文化教育学講座)
E-mail: yosuke@hiroshima-u.ac.jp




2014年11月30日日曜日

「教育実践演習」の資料サイト (発音や朗読などを中心に)



この記事は、2014年の12月1日(および8日と15日)の月曜日の5・6限に、K114教室で開かれる「教育実践演習」の授業で使用する資料を掲載するためのものです。




発音の基本


■ 発音記号 (International Phonetic Alphabet: IPA) をワードなどで使えるようにする。

きちんとした発音指導をする際には、発音記号を使うことが、必須とまではいかないものの、しばしば非常に有効です。まずは、皆さんが自分のコンピュータで発音記号を使えるようにしましょう。

「発音記号をワードで印字する方法」などでグーグル検索をすると、「最近のワードでは、「挿入」→「記号と特殊文字」→「IPA拡張」でIPAが使えます」といった情報が得られるが、少なくとも私がやる限り"th"発音などのフォントがない。従って、下記の方法で(英語用の)発音記号のフォントを入力することにする。


(1) "Aglaia Phonetic Symbol"のフォントをコンピュータにインストールする。

加藤一器氏が開発した英語の発音記号用のフォントを、株式会社アグライアインターナショナルが、現在、下記のサイトで無料ダウンロードができるようにしている(加藤様とアグラインターナショナル様に感謝!)

このサイトで説明されているように、フォントのインストール方法はOSやバージョンにより少しずつ異なるので、適宜グーグル検索をして、うまくダウンロードとインストールをしてください。


(2) ワードで発音記号を印字できるようにする。

(2a) ワード (Microsoft Word) のフォントを "Aglaia Phonetic Symbol"にする。

通常は、フォントが「MS明朝」や"Century"になっているが、それを"Aglaia Phonetic Symbol"にする(ちなみに、英文を「MS明朝」で作成すると、非常に読みにくく醜いものになってしまう。"Century"はモニター上ではそうでもないが、印字すると今ひとつ美しくない。英語教師としては、英文本文(および数字)は"Times New Roman"で、英文タイトルなどは"Arial"などのサンセリフで作成することを原則にしてほしい(私などは、英文をMS明朝などで作成している人を見ると、どうしても「あ、この人は日頃から英語を読んでいないな。読んでいたら、こんな醜いフォントを選ぶわけないから」と思ってしまう)。フォントの選択については、下記ページを見ておくこと。


伝わるデザイン:書体の選び方


(2b) "Aglaia Phonetic Symbol"附属のPDFファイルを見ながら、必要な発音記号を入力する。

"Aglaia Phonetic Symbol"をダウンロードした時に含まれているPDFファイル(アグライア発音記号コード表)を開き、そこにある「キャラクターコード表」を見ながら自分が必要とする発音記号をワードに入力する。後は、適宜、それをコピペして、自分が必要とする文書を作成する(発音記号以外の文書は、他の適切なフォントで作成すること。"Aglaia Phonetic Symbol"は英語の発音記号のために特化されたフォントです)。


(2c) ワードで文書を完成させたら、それをPDF化しておく。

このフォントは、このフォントがインストールされているコンピュータ上でのみ正常に表示・印刷されるはずだから、このフォントを使ったファイルはPDF化して、少なくともそのファイルが他の(他人の)コンピュータ上では、表示だけはできるようにしておく。しかしそのままではおそらく印字はできないはずなので、もし他人にもそのファイルを印字してもらいたかったら、上記のフォントをそのコンピュータにインストールしてもらうこと。(この項目は、現時点では実験していないので不明です。自転車操業でこの記事を作成しています(泣))。




■ 自分がきちんと発音の方法を知っているか確認する。

(1) 子音について

(1a) 自分が子音の発音方法について知っていることをすべて書き出す。

以下のファイルをダウンロードして、そこに書かれている課題を行いなさい。


(1b) 子音の体系性を確認する。
以下のページを参照して、過去に習っているはずの子音の体系性を卒業する前までに確実にマスターしておいてください。正しいフォーム(発音の方法)さえわかっていれば、今すぐは完全に発音ができなくても、長い間練習を重ねてゆけば、必ずうまく発音ができるようになります。


英語子音の発音法のわかりやすい表記
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/12/blog-post_09.html




(2) 母音について

(2a) 自分が母音の発音方法について知っていることをすべて書き出す。

以下のファイルをダウンロードして、その第1ページと第2ページにに書かれている課題を順に丁寧に行いなさい。


(2b) 母音の体系性を確認する。
以下の二つのページで、上の第2ページ課題の自分の回答が正しいか確認しなさい。






■ 日々教える英語を発音記号化し、忠実に発音するように自己訓練を重ねる。

教材研究の基礎中の基礎(あるいは前提)として、一つ一つの英単語の発音をきちんと確認しきちんと発音できるようにしてください。最初のうちは、辞書を見ずに自分で発音記号を書いてみて、後でそれを辞書でチェックする方法(いわば、「目と手で行うディクテーション」)が有効です。

この基礎訓練をしっかりやっておくと、後年はそんなことをいちいちやらなくてもきちんと発音ができるようになります(また、フォニックスの原則も自然と体得していくでしょう)。逆に、この基礎訓練を怠っておくと、生涯にわたって発音がいいかげんな英語教師となってしまいますので、くれぐれも若いうちの自己訓練を怠らないでください。

以下のサイトを徹底活用して、個々の子音と母音の発音方法をマスターしてください。


Phonetics: The Sounds of American English
http://www.uiowa.edu/~acadtech/phonetics/english/english.html



※このサイトは超お勧めです。スマホやタブレット用のアプリもインストールできますので、それぞれの発音を確認・理解し、体得を試みてください。



なお、英単語が連続して発音される時に生じる変化などについては、以下の、甲南大学の伊庭緑先生による素晴らしいサイトを十二分に活用して、基本的な原理をマスターしておいてください。







楷書をきちんと書ける人は、自然と行書草書の読み書きもできるようになるように、一つ一つの発音をきちんとできる人が、早口で発音しようとすれば、自然と英語らしい発音になります。まずは子音と母音の一つ一つの発音方法をきちんとマスターしてください。



その他に参考になると思われるサイトを紹介しておきます。適宜活用して、4月からは自信をもって教壇で英語が発音できるようにしておいてください。

発音記号の読み方
http://www.linkage-club.co.jp/entry/hatsuonkigo.html

発音記号一覧表
http://hatuon.sakura.ne.jp/p_minikouza/itiran.php

Phonetic symbols for English
http://www.phon.ucl.ac.uk/home/wells/phoneticsymbolsforenglish.htm

【英語】 じつはカンタン!発音記号 がすべてわかる知恵ノート 【読み方】【覚え方】 http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n172678

英語発音がよくなる10のコツ
http://hatsuon.msize.net/index.html

田尻悟郎のWebsite Workshop
http://gtec.for-students.jp/tajiri/consult/answer02_20.htm

発音が確認できる無料のオンライン辞書
http://allabout.co.jp/gm/gc/50506/





以下は、後日掲載します。

第二回 (12/8) 英文の解釈と分析、そして朗読

第三回 (12/15) 後日決定


*****

受講者専用 振り返り投稿サイト



2014年11月25日火曜日

組田幸一郎先生の英語教育講演会(2014年12月5日(金)広島大学教育学部K108教室)



今年度も、組田幸一郎先生(千葉県立成田北高校教諭)に英語教育について語っていただく機会を得ることができました。今回で4回目となりますが、これまでも教育現場の現実を真摯に語っていただきました。教育現場に出る前の学生さんにはぜひお話を聞いていただきたいと思います。

参加はもちろん無料ですので、この記事の下にある申込サイトで登録した上で、どうぞ会場にお越しください。また、講演の後、懇親会も開催します(こちらは有料です)。大切なことは、しばしば、肩肘はらない語り合いから学ばれます。こちらもお誘い合わせの上、どんどんご参加下さい。










■ 講演概要
自分なりの授業を作り上げればいい


組田幸一郎 


 「かには甲羅に似せて穴を掘る」という諺は「教師は自分の英語の理解に似せて授業を作る」と応用ができるのではないだろうか。自分が教科書の英文をどのように理解し、その英文をどのように定着していくかということを意識して授業は作り上げられていく。リスニングから入るのか、知らない単語を調べてから本文に入るのか、Top-Downなのか、Bottom-upなのか、どうやって単語を覚えるのか、そして英文を自分のものにする(定着)ためにどのような学習をするのか。このような自分なりの英語への理解・定着方法の道筋が、授業のベースとなる。  

 新人教師と呼ばれているときには、授業をどのように進めていくのかがなかなか定まらないことは当然のことだ。自分のことを思い返しても、学校の仕事に慣れなかったり、新人ということで多くの仕事が回ってきたりして、授業作りに集中できないという事情も確かにあった。しかしそれだけではく、教師になるまでは、英語を勉強していたものの、学生時代は自分がどのように英語を理解するかというメタ認知を働かせる機会がなかったということもあった。そのため、何を意識して授業を組み立てるかに悩む=授業の進め方がなかなか定まらなかった。これは授業を意識的に考える経験を重ねることで、授業の進め方のパターン化=自分の英語理解の客観視が可能になっていく。これは、「出汁」といえる部分である。  

 どのように授業を進めていくかということは、どのように生徒に授業内容を定着させたり、英語力を伸ばしたりするか、ということの自分なりの答えでもある。これは、自分の英語理解・英語力上昇の方法をなぞるだけではうまくいかない。教師は一定の年齢に達しているし、英語力もあるが、生徒はまだ若いし、英語力もまだまだである。モチベーションも、教師よりも低いことが多い。教師にとっての英語は「そのもの」だが、生徒にとっての英語は多くの教科のうちに1つにすぎない。これらの事情を踏まえて、授業を組み立て方や、授業への「惹きつけ方」を意識して、授業を作り上げていく。この根底にあるものは「(英語)教師力」とも呼ばれるもので、生徒の状況を客観的に理解する必要があるだけでなく、授業以外での生徒とのコミュニケーションも大切になってくる。ほかの先生の「まね」をしてもなかなかうまくいかないことは、この「教師力」には個性があるからであるからだ。  

 統計を取ったことがないので分からないが、若いときには教えすぎる傾向があるのではないかと思う。あれも必要だ、これも必要だ、と教えるべきところがどんどん見えてくるので、生徒を理解すればするほど、彼らが不足しているところが見えてきてしまう。すると、どうしても教える量が増えてくるからだ。往々にしてこの結果は良いものではなく、「これ、授業でやったのに。あれも授業でやったのに」と定期考査などの結果に落胆することが多くなる。そして、「教師が教えること=生徒が理解すること」という図式が間違っていることに気づき、どうすれば生徒が理解するのかを考えるようになっていく。  

 自分なりの授業とは、自分の人となりをベースとして、生徒を観察し、自分の英語学習をメタ的に観察することでできあがっていくのではないか。  


 

■ 講師

組田 幸一郎 先生 (千葉県立成田北高校教諭) 

著書に『高校入試短文で覚える英単語1700』、『高校入試フレーズで覚える英単語1400』、『基礎からのシグマベスト 高校これでわかる基礎英語 (新課程版)』、『高校入試スーパーゼミ英語』(文英堂)など(アマゾン一覧)

共編著に、『英語教師は楽しい―迷い始めたあなたのための教師の語り』、『成長する英語教師をめざして - 新人教師・学生時代に読んでおきたい教師の語り』(ひつじ書房)











ブログは「英語教育にもの申す」(http://rintaro.way-nifty.com/tsurezure/



■ 日時

2014(平成25)年12月5日(金)17時から18時半まで


 ■ 場所

広島大学教育学部K棟108教室


■ 参加申込

参加料は無料ですが、お申し込みは必要です。下記のサイトからお申込みください。締切は11月末です。



■ 懇親会

希望者を対象に、19時から2時間程度の懇親会を広大付近の会場で行います。会費は3000円以内に留める予定です。後日、会場や会費などが決まりましたらご連絡を差し上げますので、上記のサイトで懇親会への参加希望を表明しておいてください。




追記 (2014/12/08)

学生のKR君が講演会の感想を書いてくれましたので下に掲載します。

 組田先生から受けた印象は着飾らない実直な教師であった。
 
 私は非常勤先の私立高校でしばしば「もっと教師らしく振る舞ってください」と注意を受けることが多い。その背景には「私の持つ教師としての哲学では許される姿」と「学校(ないしベテランの教師)があるべき姿」が一致しないことが挙げられる。しばしば注意を受ける中で、私は「教師としての体裁を保つ」というために何を隠すべきで何を隠さなくて良いのかがわからなくなってきている。結果的に、自身の哲学に合わない制約が多くあるために非常にストレスを感じると同時に、自身の哲学からズレた指導をしがちになってきている。すなわち、自身の教師像と学校のスタイルが混合し、だが混じり合わず、要所にそれぞれが滲み出てしまう、一貫していない教師に陥ってしまっている感覚がある。
 
 組田先生が強調しておっしゃっていたことに、「達人の技は必ずしも個々に適応するとは限らないので、表層的に取り込むことは危険を孕んでいる」ということがある。達人の技を良い、と感じる際には2つのパターンがあるのではないだろうか。1つはその達人の持つ哲学に共感し、その上で方法論である指導法に共感を覚えるものである。この場合、その教師と達人の哲学は共通項を持っており、この際にはテクニックの盗用は功を奏する可能性がある。もう1つのパターンは達人の表層的なテクニックとその授業を受けた生徒の様子に感銘を受け、その表層的な様式だけ盗用するものである。この場合、その教師の哲学に基づいた普段の授業と、その達人のテクニックは根底が異なる。よって、授業の活動の中での齟齬が生じ、生徒はその違和感に気づく、もしくはその異様な雰囲気から参加をためらう可能性がある。趣味の麻雀に例えるなら、私はじっくり手を高める打ち筋を好み大きく勝つという哲学のもとで麻雀を打つが、早上がりの達人の鮮やかな上がりに感化され、中途半端にその様式だけ取り込んでも、根幹の哲学が合っていないためその打ち筋に齟齬が生じ、試合に勝つことはできないだろう。すなわち、自身の哲学と一致しないテクニックは、そもそも根底としている方向性が共通していないため、効果を発揮し得ない。組田先生は教師に自身の哲学を持つこと、それを貫くこと、そして達人の技を盗むことは自身の哲学と一致しない可能性があることを伝えたかったのかと感じた。この話は上記で述べた私の非常勤での悩みに共通しているだろう。
 
 また、組田先生は他者の理解に関して非常に柔軟であり、その点に関して寛容であると感じた。先述した「自身の哲学を貫く」と聞くと、通常は「頑固であり、他者を考慮せず、柔軟性に欠ける」というマイナスな側面を連想してしまうかもしれない。しかし、組田先生にはその点が感じられない。組田先生がおっしゃっていたことに「良い教師が良い生徒を育てるとは限らない」「瞬間的な支配に意味は無い」という話があったのだが、これは他者という切り離された存在を個別として認識しているからこそではないだろうか。自らの哲学を貫く大切さを強調すると同時に、それを他人に伝えることの難しさを熟知しており、しかし諦めず徹底的に挑戦し続ける姿勢を強く感じた。達人と呼ばれる人の中には、特に中学生を教えている方には、そのパーソナリティが凄まじく、生徒との心の距離感を認識せずとも強引に引っ張って行けるカリスマ性を持つ教師が存在するような気がする。一方で、高校になるとこの手の教師は珍しい。これは、高校生がある程度自己を確立していることから、その生徒と教師(個人と個人)との間の距離感を認識しなければ、思いが伝わらないのを表しているのではないだろうか。この点において、組田先生は個人に対する認識がはっきりとしており、尚且つ単に割り切るわけではなく伝える部分を諦めず追求し続けているのではないかと感じた。

2014年10月1日水曜日

コミュニケーション能力と英語教育 (2014年度)


この記事について:学部三年生用の授業「コミュニケーション能力と英語教育」 (木曜1/2限 K208教室) のためのファイル・リンク集です。


なお私は「言語コミュニケーション力」 (ability for linguistic communication) という言い方が理論的には適切ではないかと(少なくとも現在のところ)考えていますが、この用語は人口に膾炙していないので、新しい授業名でも、一般的に 通用している「コミュニケーション能力」 (communicative competence) という用語を使いました (また商業的出版物においてもしばしば私はわかりやすさを優先させるため、この「コミュニケーション能力」という用語を使っています)。しかし私があくま でも興味をもっているのが言語 (特に第二言語) を主な媒体としたコミュニケーションです。「コミュニケーション」の媒体は言語に限らず、モノや商品やお金、あるいは突き蹴りや投げ(笑)もありますので ご注意を。







・凡例:記事・論文・書籍の名前の前に付けられた■、▲、★の記号はそれぞれ次のような意味を持っています。

■ 授業の前にきちんと読んで、そのまとめや感想などをBb9システムに書いておくべきもの(四角ですから「きちんと読め」と覚えて下さい)。

▲ 授業の前に参考程度に読んでおくべきもの(三角ですから、四角ほど「四角四面に読む必要はない」と覚えて下さい)。

★ S(秀)判定のための課題例(星印ですから「輝くSを取るためのもの」)と覚えて下さい。







第1回:イントロダクション

まず、和田玲先生という中堅実力教師のワークショップを観察した記事を読んで下さい。特に、「なぜ『つながる』ことはよいのか?」の項目は丁寧に読んで下さい。

■和田玲先生(順天中学・高等学校)から学んだこと
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/02/blog-post.html

次に上記の記事との関連記事を読んで下さい。ただし(注)以下は武術ヲタ用ですので、読まなくて結構です。

■授業の「正中線」?
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/09/blog-post_23.html

また、極端な事例のように思えるかもしれませんが、教室でのコミュニケーションを考えるために、次の記事を読んで下さい。

■ 教育現場で「よく観察し、よく考える」こと
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/07/blog-post.html

■岩本茂樹『教育をぶっとばせ --反学校文化の輩たち--』文春新書
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/05/blog-post_27.html

次に、皆さんの先輩が、学校現場でどう豊かなコミュニケーションを取りながら活躍しているかについて読んでみましょう。

■教師と生徒の相互理解と相互認証 ― 広島大学英語文化教育学会での齋藤智子先生の発表
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/08/blog-post.html



この授業では、言語コミュニケーション、そしてそれを可能にしている として私たちが想定しているコミュニケーション能力について様々な観点から検討します。一見難しく思える話題もあるかもしれませんが、できるだけわかりや すく解説します。一緒に考え、語り、書いて、観察力・分析力・思考力を上げて、それによって実践力を高めて、お互いによい社会を作れるように努力しましょ う!



さて、コミュニケーション能力ですが、少なくともみなさんは、それを 英語授業において育成する教育方法について他の授業で習ってきたはずです。多くの教育方法では、ねらいをできるだけ明確に定め、そのねらいを達成するため に必要なのは何かを分析し、その分析に基づき教示 (instruction) や訓練 (training) や練習 (exercise) や活動 (activity) をします。教育方法の中には、その効果が「実験で証明された」と喧伝されているものもあります。この授業でも、いろいろな分析の仕方を導入します。分析は 私たちの近代生活にとって必要不可欠な知的活動です。

しかし、最初にお断りしておきたいのは、分析に基づく方法にも限界があるということです。「分析」に対しては「統合」、「部分」に対しては「全体」が対概念となりますが、対概念抜きに分析と部分ばかりで考え行動してゆくと失敗します(逆に統合と全体にしか大切にせず、分析と部分を毛嫌いしてもうまくゆきません ―天才と呼ばれる人たちは分析と部分について考えずとも物事をすいすいやってのけることができますが、ここでは私たちはみんな凡人であるとして話を進めま す)。

次の記事を読んで、皆さんがこれまで学んだ、分析に基づく部分の教示・訓練・練習・活動などをうまく相対化してください。

■ 教育研究の工学的アプローチと生態学的アプローチ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/08/blog-post_7.html

■ 全体論的認識・統合的経験と分析的思考・部分的訓練について
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html

▲ 科学者の見識と科学の限界の可能性について ―E. O. ウィルソンの『人間の本性について』から考える―
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/10/e-o.html

▲ 「実験研究は成功を連呼するのに、英語教育が一向に改善しないように見えるのはなぜなのか」という素朴な問いに対する答えの試み
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_22.html

▲ 農業はわずか2世代で工業化し投資の対象となった。では教育は?
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/08/2.html

▲ 自然栽培的な教育? ― 杉山修一 (2013) 『すごい畑のすごい土 ― 無農薬・無肥料・自然栽培の生態学』幻冬舎新書を読んで
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/08/2013.html

▲ 「研究力強化に向けた教員活動評価項目」への回答前文
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/09/blog-post.html







***








今年度 (2014年度)は、昨年度の内容を一部修正し新しい記事を加え、評価方法を変えました。評価方法に関しては、以下をお読み下さい。



2013年度後期から私の授業ではポートフォリオ評価を導入します。
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/09/2013.html


なお、Sを取る(あるいは成績を一段階上げる)ためには、以下の書評、動画紹介、英語読み物紹介のどれかをおこなってください。

自主性を開拓するために ―書評かプロジェクトに挑戦してみてください―
このブログ記事の★印の本や自分で面白いと思った本を選んで下さい。
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/10/blog-post_08.html


英語動画の紹介投稿
(「広大教英生がお薦めする英語動画集」)
 投稿は授業が行われているすべての週に1回ずつ行ってください。
はじめに
記事の投稿方法(学生さんへの指示)
注意:フォーマットに即して投稿をしてください。


英語読み物の紹介投稿
(「広大教英生がお薦めするGraded Readers」)
レベルの数をポイント数として、30ポイント以上読んでください。
はじめに
記事の投稿方法(学生さんへの指示)







講義の流れは、(a)言語学・応 用言語学の個人心理学的なコミュニケーション能力論の総括、(b)相互作用的・共同体的なコミュニケーション能力論の成立、(c)身体や意識といった観点からのコミュニケーション能力論の導入、(d)相互作用・共同体を超える「社会」の観点からのコミュニケーション能力論の展開、というものです。





イントロダクション (および、部分への分析と全体の統合について)

(a)言語学・応用言語学の個人心理学的なコミュニケーション能力論

カントとチョムスキー

応用言語学のコミュニケーション能力論

コミュニケーション能力の三次元的理解

(b)相互作用的・共同体的なコミュニケーション能力論

ヤーコブソンのコミュニケーション論

デイヴィドソンのコミュニケーション論

ウィトゲンシュタインのコミュニケーション論

(c)身体や意識といった観点からのコミュニケーション能力論

レイコフとジョンソンの身体論
意識と身体
日本の身体論(竹内敏晴、野口三千三を中心に)


(d)相互作用・共同体を超える「社会」の観点からのコミュニケーション能力論

異文化間コミュニケーションとしての翻訳

 「書く」というコミュニケーション
アレントのコミュニケーション論

「交換」から考える英語教育

ポートフォリオ評価(全員のポートフォリオを読み、相互評価を加えます)




ちなみに以下は2008年時点での私の総括です。読んでみてください。

▲ 言語コミュニケーション力論の構想
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/10/blog-post_01.html

大学院で私が担当する講義では、このコミュニケーション能力論をさらに発展させながら英語教育について根源的に考えてゆきます。2013年度は次の本を読んで、お互いに考え話し合っています。

★ Index to pages about Critical Applied Linguistics
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2010/10/index-to-calx-pages.html
★ Index to pages about Alternative Approaches to Second Language Acquisition
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/index-to-pages-about-alternative.html
★ John Dewey (1916) Democracy and Education (デューイ『民主主義と教育』の目次ページ)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/09/john-dewey-1916-democracy-and-education.html





授業では特に取り上げませんが、コミュニケーション(および言語)に関する副読本としては以下をお薦めします。

★ 末田清子・福田浩子(2003)『コミュニケーション学』
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/02/2003.html

★ 小山亘(2012)『コミュニケーション論のまなざし』三元社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/05/2012.html

▲ 『第二言語コミュニケーション力に関する理論的考察』
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2006.html#060307

★ 野矢茂樹・西村義樹 (2013) 『言語学の教室 ― 哲学者と学ぶ認知言語学』 (中公新書) 






・ダウンロード資料について:ダウンロードする資料で、引用が多いものは、公開すると著作権法にふれますから、授業を受けた人にだけパスワードを教えます。パスワードは授業の受講者以外には教えないでください。なお、著作権法にふれるおそれのないダウンロード資料にはパスワードはかけていません。



・授業の予習と復習:(a)予習として、この記事に指示された文献を読み(■は必須。▲は速読。★は意欲があれば読む)、そこで考えたことや感じたことをBb9システムに書きこむ。(b)授業中は講義を 聞いてできるだけ討論をする。(c)復習として、授業後に考えたことやBb9に書きこむ ― これらの日々の読み書きがポートフォリオの素材となります。

なおBb9に投稿をする際は、いきなりBb9上に書き込むのではなく、いったんエディター やワープロで文章を完成させてからそれをコピーしてBb9に貼り付けてください。前者の方法ですと、誤って未完成原稿を投稿しあとで削除でき なくなったりすることがありますし、後者の方法ですと、自分で文章をじっくり読んで推敲できます。後者の方法でお願いします。

また、優れたコメントや作品については、みなさんの名前を匿名化した上で、私のブログやツイッターで紹介させていただくことがあります。そういった公開に適さない内容を書いた場合は、その旨を書いておいて下さい(なお、Bb9を部外者が見ることはできませんが、この授業の受講者は全員見ることができます)。

※たくさん読んで、考えて、書くことは大変ですが、それこそが勉強です。大学時代にしっかり勉強して下さい!皆さん の先輩方も以下のリンク先ページを見ていただけたら明白なように、読み・書き・考えることを続けることで、優れた観察力・分析力・思考力そして文章力をつ けました。今年もお互いいい学びの共同体を作りましょう!



▲ 2011年度の学生さんのレポートから
「言語コミュニケーション力論と英語授業(2011年度版)」の感想
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/2011.html
「言語コミュニケーション力論と英語授業(2011年度版)」での学生さんの様々な気づき
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/2011_19.html
学生さんによる物語論・身体論・授業論
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_19.html
学生さんによる、スポーツから考える英語教育論
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_6281.html
学生さんによる、音楽から考えるコミュニケーション論
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_8814.html
学生さんの哲学的な文章(「「言語コミュニケーション力論と英語授業(2011年度版)」を受けて)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/2011_9057.html

▲ 2010年度の学生さんのレポートから
英語授業を具体的に分析し、自省する
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/03/blog-post_19.html
英語教師であるということはどういうことか
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/03/blog-post_4340.html

▲ 2009年度の学生さんのレポートから
言語コミュニケーション力論とCritical Applied Linguisticsについて
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/02/critical-applied-linguistics.html








第2回:カントとチョムスキー

■「カントとチョムスキー」(授業用スライド)
https://app.box.com/s/8uvu4tozlshdsu9yn57c
■ 「コミュニケーション能力」は永遠に到達も実証もできない理念として私たちを導く
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/blog-post_5.html
■チョムスキーに関するファイル(パスワード必要)
https://app.box.com/s/jbzfsxndbnukblpwrmqz
■「文法をカラダで覚える」とは何か
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/blog-post_4664.html

参考文献
★Chomsky, N. 1965. Aspects of the theory of syntax. Cambridge, Massachusetts: The MIT Press (第一章のセクション1,2,8のみ)
★Marc D. Hauser, Noam Chomsky and W. Tecumseh Fitch
The Faculty of Language: What Is It, Who Has It, and How Did It Evolve? http://www.sciencemag.org/content/298/5598/1569.short
★レイ・ジャッケンドフ(2004)『心のパターン』岩波書店
★レイ・ジャッケンドフ(2006)『言語の基盤―脳・意味・文法・進化』岩波書店
★1 Introduction and Key terms - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/introduction-and-key-terms-summary-of.html
★2 Transcendental ideas - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/transcendental-ideas-summary-of-kants.html
★3 'I' as the transcendental subject of thoughts = X - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/i-as-transcendental-subject-of-thoughts.html
★4 Freedom - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/freedom-summary-of-kants-critique-of.html
★5 Principle of Pure Reason - Summary of Kant’s Critique of Pure Reason (Kritik der reinen Vernunft)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/09/principle-of-pure-reason-summary-of.html







第3回:応用言語学のコミュニケーション能力論

■ Hymes, Canale & Swain, Widdowson and Bachman & Palmer (授業用スライド:パスワード必要)
https://app.box.com/s/vc1iqyoufo4ifpehf7v5
■ Hymes, Canale, Swainの論に関するファイル(パスワード必要)
https://app.box.com/shared/7en2j1cs8l
■ 教育と生産を混同するな--ウィドウソン、ハーバマス、アレントの考察から--
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/10/blog-post_4057.html
■ WiddowsonとBachmanに関するPDFファイルのダウンロードはここ(パスワード必要)
https://app.box.com/shared/2hhexdlyt0
▲ バックマンのCommunicative Language Abilityの図のダウンロードはここ(パスワード必要)
https://app.box.com/shared/f08jx75sc2
▲ バックマンのLanguage Competenceの図のダウンロードはここ(パスワード必要)
https://app.box.com/shared/ccjro3phbc
■ バックマンとパーマーの2010年に関する記事は
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/11/bachman-and-palmer-2010-describing.html
この短いNTYのエッセイは非常に啓発的です。
■ Measurement and Its Discontents
http://www.nytimes.com/2011/10/23/opinion/sunday/measurement-and-its-discontents.html

参考文献
★Hymes, D. 1972. On Communicative Competence. In J. Pride and J. Holmes (eds.), Sociolinguistics: Selected readings (pp. 269-93). Harmondsworth: Penguin.
★Canale, M. and Swain. M. 1980. "Theoretical bases of communicative approaches to second language teaching and testing." Applied Linguistics, 1 (1): 1-47.(セクション1と3のみ)
★Canale, M. 1983. From communicative competence to communicative language pedagogy. In J. C. Richards and R. W. Schmidt (eds.), Language and Communication (pp. 2-27).  London: Longman.
★Widdowson, H. G. 1983. Learning purpose and language use. Oxford: Oxford University Press.(第1章のみ)
★Bachman, L. F. 1990. Fundamental considerations in language testing. Oxford: Oxford University Press.(第4章のみ)
★Bachman, L. F. and Palmer, A. S. 1996. Language testing in practice. Oxford: Oxford University Press.(第4章のみ)
★Bachman, L.f. and Palmer, A.S. 2010. Language Assessment in Practice. Oxford: Oxford University Press. (第3章のみ)







第4回:コミュニケーション能力の三次元的理解

■ 授業スライド:コミュニケーション能力の三次元的理解
https://app.box.com/s/8tpkdkyzrtzoxkt6702m
■ 中学三年生向けの言語コミュニケーション力論
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/11/blog-post_18.html
■ 「学校英語教育の見通し」(パスワードが必要です)
https://app.box.com/shared/rz8lkgkj4i
■ 『日本言語テスト学会』論文
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/ThreeDimentional.html






第5回:ヤーコブソンのコミュニケーション論

■ コミュニケーション・モデルの再検討から考える 英語教師の成長 (ブログ記事)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/06/blog-post_26.html

■ コミュニケーション・モデルの再検討から考える 英語教師の成長 (スライド)
https://app.box.com/s/2e3karvztbaudym4tgeb
■  Jakobson (1960) Linguistics and Poeticsを読む
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/06/jakobson-1960-linguistics-and-poetics.html

■コミュニケーションとしての授業: 情報伝達モデル・6機能モデル・出来事モデルから考える
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/05/6.html

■小山亘(2012)『コミュニケーション論のまなざし』三元社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/05/2012.html

■ コミュニケーションに関するヤーコブソン・モデルの展開 (論文)
https://app.box.com/s/mj5nf4fhzhjd3ocy486e
▲ ヤーコブソン
http://en.wikipedia.org/wiki/Roman_Jakobson
http://ja.wikipedia.org/wiki/ロマーン・ヤーコブソン





第6回:デイヴィドソンのコミュニケーション論

■ 「コミュニケーションの極から考える」(2001/8/3)および「コミュニケーションという革新」(2001/5/20)
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/essay01.htmlのページにあります。スクロールかCtrl+Fで探してください。

■ デイヴィドソンのコミュニケーション能力論からのグローバル・エラー再考
http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/00027396

■ コミュニケーション能力論とデイヴィドソン哲学
http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/00028105

■ 二項対立の間でデイヴィドソンを考える
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/11/blog-post_13.html

■ 嘘をつくことができるのは、人間の言語だけである」という命題について
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/12/blog-post_18.html 

■ 授業用スライド
https://app.box.com/s/my02oalacetso38t4vsz
★ Davidoson, D. 1973, ‘Radical Interpretation’, Dialectica, 27, reprinted in Davidson, 2001b.

★ Davidoson, D. 1986, ‘A Nice Derangement of Epitaphs’, in LePore (ed.), 1986, reprinted in Davidson, 2005a.

★ Davidoson, D. 2001, Inquiries into Truth and Interpretation, Oxford: Clarendon Press, 2nd edn.

★ Davidoson, D. 2005, Truth, Language and History: Philosophical Essays, with Introduction by Marcia Cavell, Oxford: Clarendon Press.

★ 『デイヴィドソン ~「言語」なんて存在するのだろうか』














第7回: ウィトゲンシュタイン

■ 授業用スライド
 https://app.box.com/s/yfpb7o8j8jbsrv26lbfe

■ 「四技能」について、下手にでなく、ウィトゲンシュタイン的に丁寧に考えてみると・・・
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/11/blog-post.html

■ ウィトゲンシュタイン『哲学的探究』の1-88節-- 特に『論考』との関連から
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2012/01/1-88.html

▲ 野矢茂樹 (2006) 『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』 (ちくま学芸文庫)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2012/01/2006.html

■ 鬼界彰夫(2003)『ウィトゲンシュタインはこう考えた-哲学的思考の全軌跡1912~1951』講談社現代新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/2003-1912-1951.html

■ ジョン・M・ヒートン著、土平紀子訳 (2004) 『ウィトゲンシュタインと精神分析』(岩波書店) (2005/8/3) 
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2004-5.html#050803

■ ウィトゲンシュタインに関するファイルをダウンロード(パスワード必要)
https://app.box.com/s/uz2839935sszn8597nsx

▲ウィトゲンシュタイン著、鬼界彰夫訳(2005)『ウィトゲンシュタイン哲学宗教日記』講談社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/2005.html


参考文献

★永井均(1995)『ウィトゲンシュタイン入門』ちくま新書





★鬼界彰夫(2003)『ウィトゲンシュタインはこう考えた-哲学的思考の全軌跡1912~1951 (講談社現代新書)』講談社現代新書





★飯田隆(2005)『ウィトゲンシュタイン』講談社






第8回:レイコフとジョンソン



■授業用スライド
 https://app.box.com/s/ysv9ab7qwmtkuacqb6k4
■ 身体性に関しての客観主義と経験基盤主義の対比
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/06/blog-post.html

■ ジョージ・レイコフ著、池上嘉彦、河上誓作、他訳(1993/1987)『認知意味論 言語から見た人間の心』紀伊国屋書店
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/19931987.html

■ マーク・ジョンソン著、菅野盾樹、中村雅之訳(1991/1987)『心の中の身体』紀伊国屋書店
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/11/19911987.html

■ ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン著、計見一雄訳 (1999/2004) 『肉中の哲学』哲学書房
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/12/19992004.html

■ レイコフとジョンソンによる「客観主義」と「経験基盤主義」に関して寄せられた学部生コメント
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2014/01/blog-post.html 



参考文献

★ ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン(1986)『レトリックと人生』大修館書店、もしくはこの原著Metaphors We Live by







★ ジョージ・レイコフ(1993)『認知意味論―言語から見た人間の心』紀伊国屋書店、もしくはこの原著Women, Fire, and Dangerous Things: What Categories Reveal About the Mind
 







★ マーク・ジョンソン著、菅野盾樹、中村雅之訳(1991/1987)『心のなかの身体 』紀伊国屋書店 もしくはこの原著The Body in the Mind: The Bodily Basis of Meaning, Imagination, and Reason



★ ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン(2004)『肉中の哲学―肉体を具有したマインドが西洋の思考に挑戦する』哲学書房、もしくはこの原著Philosophy In The Flesh












第9回:日本の身体論(竹内敏晴、野口三千三)

■授業投影スライド(パスワード必要)
以下のファイルは「3/4京都講演」のスライドを拡充したものです。著作権保護のためパスワードをかけていますが、予習段階で必ず読んでおいて下さい。
https://app.box.com/s/40gsnq28mrvkzt3wqpks

■竹内敏晴 (1999) 『教師のためのからだとことば考』ちくま学芸文庫
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/1999.html
■竹内敏晴 『教師のためのからだとことば考』に対する学生さんの感想
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/blog-post_18.html
■「教師のためのからだとことば考」を読んで考えた、授業における生徒への接し方(学部生SSさんの文章)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/08/ss.html
■野口三千三氏の身体論・意識論・言語論・近代批判
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_21.html
■和田玲先生による「原初体験と表現の喪失」
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post.html
■3/4京都講演:「英語教師の成長と『声』」の投影資料と配布資料
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/34.html
■京都講演に対する松井孝志先生のコメントを受けて
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/03/blog-post_06.html
★竹内敏晴に関するファイル (パスワード必要)
https://www.box.com/s/7da4jzanu85qve930tmq
★野口三千三に関するファイル (パスワード必要)
https://app.box.com/s/dfd55pysamtzw4dq8h0o

▲田尻悟郎先生の多声性について
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/blog-post.html
▲平田オリザ先生のワークショップに参加して
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/01/blog-post_17.html
▲Do not let mind mind mind (Yes, deconstruction is what Zen is about)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/07/do-not-let-mind-mind-mind-yes.html
▲Movement of Budo (martial arts) and Luhmann's systems theory
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/04/movement-of-bodo-martial-arts-and.html
▲Comparing Foreign Language Communication to Budo (Martial Arts)
http://yosukeyanase.blogspot.jp/2012/03/comparing-foreign-language.html

参考文献
★竹内敏晴(1988)『ことばが劈(ひら)かれるとき』(ちくま文庫)(初版は1975年に思想の科学社から出版)
★竹内敏晴 (1999) 『教師のためのからだとことば考』ちくま学芸文庫 (竹内敏晴(1982)『からだが語ることば』評論社、と竹内敏晴(1983)『ドラマとしての授業』評論社に数篇を加え、新たに編み直したもの)
★竹内敏晴 (2001) 『思想する「からだ」』晶文社
★竹内敏晴(2009)『出会うということ』藤原書店
★竹内敏晴 (2010) 『レッスンする人』藤原書店
★野口三千三(2003)『原初生命体としての人間 野口体操の理論』岩波書店・岩波現代文庫(1972年に三笠書房より出版。1996年に改訂版が岩波書店・同時代ライブラリー版として出版)
▲野口三千三(1977)『からだに貞く』柏樹社
▲野口三千三(1979)『おもさに貞く』柏樹社
▲羽鳥操(2002)『野口体操 感覚こそ力』春秋社
▲羽鳥操(2003)『野口体操入門』岩波アクティブ新書
▲羽鳥操(2004)『野口体操 ことばに貞く』春秋社
▲羽鳥操・松尾哲矢(2007)『身体感覚をひらく』岩波ジュニア新書

竹内敏晴氏の主要作品は、現在4巻本の『選集』で読むことができます。ご興味のある方は品切れになる前に入手されることをお勧めします。















第10回: アレント


■スライド
https://app.box.com/shared/oh69hm6b35

■ アレント『人間の条件』による田尻悟郎・公立中学校スピーチ実践の分析
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/zenkoku2004.html#050418
■ 「人間らしい生活--英語学習の使用と喜び」
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/10/blog-post_31.html

■ E・ヤング=ブルエール著、矢原久美子訳 (2008) 『なぜアーレントが重要なのか』みすず書房
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/e-2008.html
■ 仲正昌樹 (2009) 『今こそアーレントを読み直す』 (講談社現代新書)
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/2009.html

■ 人間の条件としての複数性
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/04/blog-post_8473.html
■ この世の中にとどまり、複数形で考える
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/03/blog-post_24.html
■ 「政治」とは何であり、何でないのか
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/04/blog-post_11.html
■ アレントによる根源的な「個人心理学」批判
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/03/blog-post.html
■ 世界を心に閉じこめる近代人
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/06/blog-post_1835.html
■ 欠陥商品としての「考える」こと
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/05/blog-post_16.html

関連して、バトラーに関する次の二つの記事も読んで下さい。
■ ジュディス・バトラー著、佐藤嘉幸・清水知子訳(2008)『自分自身を説明すること』月曜社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/11/2008.html
■ ジュディス・バトラー著、竹村和子訳(2004)『触発する言葉』岩波書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/11/2004.html
さらに
■ 「現代社会における英語教育の人間形成について―社会哲学的考察」を読んでください。
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/05/pdf.html
ついでに
■ 「当事者が語るということ」もどうぞ
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/blog-post_4103.html

▲西洋哲学の寵児の政治的判断
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/04/blog-post_10.html
▲人間、ハンナ・アレント
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/01/blog-post_12.html
および
▲アレント哲学の枠組みの中での「芸術」の位置づけ:エクセルファイルの概念図
https://app.box.com/shared/lseur17j1e
映画『ハンナ・アーレント』予告編

http://www.cetera.co.jp/h_arendt/







第11回:異文化間コミュニケーションとしての翻訳


■文法・機能構造に関する日英語比較のための基礎的ノート ―「は」の文法的・機能的転移を中心に
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/06/blog-post_29.html
■伊藤和夫『予備校の英語』研究社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/1997.html
■純粋な「英語教育」って何のこと? 複合的な言語能力観
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/blog-post_7354.html
■翻訳教育の部分的導入について
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/blog-post_26.html
■水村美苗『日本語が亡びるとき ―英語の世紀の中で』筑摩書房
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2008_16.html
■藤本一勇『外国語学』岩波書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2009_18.html
■内田樹 (2012) 『街場の文体論』 ミシマ社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/2012_10.html
■イ・ヨンスク『「国語」という思想』岩波書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/1996.html
■イ・ヨンスク『「ことば」という幻影』明石書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/2009.html
■橋本治『言文一致体の誕生』朝日新聞出版
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/2010.html
■安田敏郎『「国語」の近代史』中公新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/2006.html
■オメの考えなんざどうでもいいから、英文が意味していることをきっちり表現してくれ
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/10/blog-post_21.html
■「授業は英語で行なうことを基本とする」という「正論」が暴走し、国民の切り捨てを正当化するかもしれないという悲観について
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/11/blog-post_28.html
■Vivian Cookの「多言語能力」(multi-competence)は日本の英語教育界にとっての重要概念である
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/11/vivian-cookmulti-competence.html
■Some excerpts from the Website "multi-competence" by Vivian Cook
http://yosukeyanase.blogspot.com/2011/11/some-excerpts-from-website-multi.html
■木村敏(2010)『精神医学から臨床哲学へ』ミネルヴァ書房
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/12/2010_08.html
■山岡洋一さん追悼シンポジウム報告、および「翻訳」「英文和訳」「英文解釈」の区別
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/12/blog-post_736.html
■国立国語研究所講演:単一的言語コミュニケーション力論から複合的言語コミュニケーション力論へ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_16.html
▲国立国語研究所での招待講演の音声と補記
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_20.html
▲日本語の危機とウェブ進化/水村美苗+梅田望夫
http://www.shinchosha.co.jp/shincho/tachiyomi/200901_talk.html
▲After Babel
http://yosukeyanase.blogspot.com/2010/08/after-babel-aspects-of-language-and.html
▲ジェレミー・マンディ『翻訳学入門』
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2009.html
▲山岡洋一先生の翻訳論
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/06/blog-post_9410.html
▲山口仲美『日本語の歴史』岩波新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2006.html
▲福島直恭『書記言語としての「日本語」の誕生』笠間書院
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/2008.html
▲Googleが変える検索文化と翻訳文化
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/05/google.html
▲参考スライド
ポスト近代日本の英語教育―両方向の「翻訳」と英語の「知識言語」化について
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/08/blog-post_20.html






2014年9月30日火曜日

英語教師のためのコンピュータ入門 (2014年度)

以下は柳瀬の授業(「英語教師のためのコンピュータ入門」)の受講者のためのページです。2014年度の授業は、前年度の内容を精選し、かつ一部新しい内容を加えます。授業の資料は著作権などに抵触しない限り、できるだけここに掲載します。





第1回 (10/1) イントロダクション




「コンピュータを学ぶ」から「コンピュータで学ぶ」へ

「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」へ

そして「コンピュータと英語で学ぶ」へ




では


何を学ぶ?

何のために?

誰のために?





Computer for Communication and Community



"The only person who is educated is the one who has learned how to learn and change."
Carl Rogers


We do not learn from experience... we learn from reflecting on experience.

Failure is instructive. The person who really thinks learns quite as much from his failures as from his successes.

The self is not something ready-made, but something in continuous formation through choice of action.

Education is not preparation for life; education is life itself.

John Dewey



"You are not bored. You are just boring."

Anonymous



子曰、知之者、不如好之者。好之者、不如樂之者。
『論語』雍也第六 140
http://rongo.jp/kaisetsu/rongo.php?140,1






***



2014年度 英語教師のためのコンピュータ入門


1年生: 水曜7-8限 K208教室
担当:柳瀬陽介
yosuke@hiroshima-u.ac.jp
http://yanaseyosuke.blogspot.com/
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http://greatpresentationvideos.blogspot.com/
https://www.flickr.com/photos/127153383@N03/
http://twitter.com/#!/yosukeyanase
https://www.facebook.com/yosuke.yanase
http://gplus.to/yosukeyanase
http://yosukeyanase-video.blogspot.com/
http://yosukeyanase-on-art.blogspot.com/
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/





この授業の主な目的

(1) 現代社会におけるコンピュータ文化の重要性を理解する

(2) ウェブ上の有益な英語情報を活用できるようになる。

(3) コンピュータについて自分で学べるようになるための基礎知識と検索技術を習得する。

(4) 統計に関する基礎的理解に基づいて表計算ソフトを使いこなせるようになる。



この授業での評価方法

以下のブログ記事を読んでください。

■ 2013年度後期から私の授業ではポートフォリオ評価を導入します。
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/09/2013.html
■ 広大教英生がお薦めする英語動画集 (第二週目より毎週提出)
http://kyoeivideoselection.blogspot.jp/
Sを取る(あるいは成績を一段階上げる)ために
■ 自主性を開拓するために ―書評かプロジェクトに挑戦してみてください―
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/10/blog-post_08.html

■ 広大教英生がお薦めするGraded Readers
http://kyoeigradedreadersselection.blogspot.jp/






助言

(1)コンピュータを怖れないでください。コンピュータはあなたを助ける道具なのですから。コンピュータに対する苦手意識を払拭できたら、それだけでこの授業の狙いは達成されると言っても過言ではありません。

(2) まずは基礎的な原理と構造を理解してください。あとは操作の中から手があなたに知恵を与えてくれます。うまくいかないことやトラブルをむしろ学びの機会ととらえて、ゆっくりと手で学んで下さい。いろいろと失敗をできる時間があるのが学生の特権です。

(3)うまく動かない時にはどうぞ焦らないで。パニックになったりイライラしないで、試行錯誤したり検索したり人に尋ねたりしてください。お互いに上手に助け合う文化を熟成させましょう。

(4)すべてを理解しようとしないでもいいです。使っているうちに、少しずつわかったり発見したりしてゆくものですから。「とりあえず使える」状態になればあとは雪だるま式に習熟できます。

(5)授業外でのコンピュータ使用を前提としています。授業時間だけのコンピュータ使用では習熟できませんから、空き時間を使ってどんどんコンピュータを使って慣れてください。他の授業やサークル活動に関する作業もできるだけコンピュータを活用して行なってみてください。

(6)でもどうしても慣れないなら使いやすい参考書を本屋で見つけて買ってください。私も何度も経験しましたが、自分に合った参考書は多くの時間を節約してくれます。2000円以下で多くの時間が買えるのですから、これはいい投資です。(下記参照)

(7)特に単純作業をやったりしているときは、自分の注意資源の数パーセントを常に「どうしたらこの作業をより効率 的に行えるだろうか」という問いに向けてください。コンピュータには便利な小技がたくさん隠されています。右クリックはしばしば行い、「ツール」「オプ ション」などはどんどん変更して、あなたのコンピュータを"personal"なものにしてください。(「とりあえず右クリック」、「ツール・オプションはとりあえず見てみる」)。

(8)授業への要望などは積極的に知らせてください。お互いのコミュニケーションを密にすることでよい授業を創り上げてゆこうと思っています。




参考


■ タッチタイピングについて

パソコン操作の大半を占めるタイピングがうまくできなければ、作業が進まず、時間ばかりかかってしまいます。とてもイライラしてしまうかもしれません。

一生涯のうち、タイピングに費やす時間はおそろしいほど大量の時間となります。人生の多くの時間を、キーボードとディスプレイ(と脇に置いてある文書)を交互に見るために首を動かし続け、不器用に(そして不正確に)指先を動かすことは、人生の無駄です。

ぜひとも若いうちに、手元を見なくても高速かつ正確にタイピングができるタッチタイピングの技術を覚えておいてください。

技能訓練は、最初に合理的に短時間で集中的に行うのが一番です。

その点でお薦めするのが以下のソフトです。私も試してみましたが、訓練体系が非常に合理的にできていて、これならおおいに時間を短縮してタッチタイピングができそうです(タッチタイピングでは最も定評のあるとされている「増田式」に基づくソフトだそうです)。



CIEC TypingClub 本格的タッチタイピングソフト
(大学生協で扱っています)
http://software.univcoop.or.jp/typingclub.html



もしお金をかけずにタッチタイピングを覚えたいなら、適当にグーグル検索していいサイトを探して下さい(いいサイトがあれば、ぜひ教えて下さい)。

残念ながら、今の学校教育ではICTの基本であるタッチタイピングが、どの段階でもきちんと教えられていません(少なくとも私が接する大学生のタッチタイピ ングの能力は千差万別で、高校卒業までの学校教育で、きちんと教育されたようには思えません)。大学生の皆さんは、ぜひ在学中のうちにタッチタイピングを 習得しておいてください。



▲ パソコン教室

パソコンの基本的な操作法にゆっくり習熟したい人は下記の講座などの良心的なものを受講してみてもいいかもしれません。


広島大学生協 パソコン総合サポート(略称PCSS)
http://www.hucoop.jp/fresh/support.html





ま た、Microsoft Officeの使用法については、以下のようなサイトを参考にして自学自習しておいてください。(この授業では、皆さんの思考を深い所で変えて、行動を根 源的に変えることを目的にしていますから、マニュアルを読めば誰でも自学自習できるようなアプリの表面的な操作方法に対してはあまり時間を割きません。た だし操作方法に迷ったら気軽に私か友人に尋ねてください)。

Microsoft: Officeのトレーニング
http://office.microsoft.com/ja-jp/support/FX010056500.aspx

Microsoft At Home: Officeの便利な活用方法をご紹介
http://www.microsoft.com/japan/athome/magazine/office/navi/officetop.aspx

なお、以下の「動画マニュアル.com」は、MS Officeに限らず多くのアプリの使用法を動画で解説してくれているサイトです。ぜひ活用してください。

動画マニュアル.com
http://www.dougamanual.com/


また書籍としては、以下の入門書を教英学部生控え室に常備します。教英の学生さんは、適宜空いた時間などに以下の入門書を何度も眺めて、使い方に慣れ親しんでください。何度も言いますが、習うより慣れろ!です。
























また私が私費で購読している月刊誌『日経PC21』も、読み終えたら教英学部生控室に置くようにしていますので、適宜活用して下さい。



授業で使う主なホームページ



・広島大学Bb9(振り返りや課題の提出用)
広大ホームページの「もみじ」からアクセスして下さい。

主に使うのは「教材」の機能です。課題提出はBb9で行ってください。柳瀬の個人メールアドレスへの提出は(Bb9の不調などの仕方のない場合を除いて)避けてください。
なお書き込みは、すべて授業前夜である火曜日の23:59までに行ってください



授業に必要なもの

・学生証(K208教室でのコンピュータ使用のため)
忘れたら授業ができません。必ず持ってきて下さい

・USBフラッシュメモリ。ただしDropboxなどのオンラインストレージを使うなら不要。

・イアフォン (しばしばPCから音声を聞く必要があります)。


遅刻・欠席・参加に関する方針

・甘やかされた内弁慶でしかない「お子ちゃま」や、単位がほしいだけのために受講を希望している人はお断りします。お互いに真摯な学びの空間を育てるためです。しっかり学びたい人だけが受講して下さい。

関連記事 ▲「教養ゼミ」での学部一年生へのメッセージ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/blog-post_24.html

・遅刻は認めません。最初の点呼の時にいなかったら欠席扱いにします。欠席3回以上で、評価を一段階下げます。欠席5回以上は単位認定をしないことを原則とします。やむを得ない理由があった場合は申し出てください。

・私語や居眠りなどは許しません。注意しても止めないようでしたら教室から出ていってもらいます。楽しい学習環境を保つために、最低限のケジメだけはつけます。

・なお教室に入ったら、毎回必ず違う席に座り、違う人の隣に座ってください(お互いに気軽に質問できるようにするため、一人だけ離れては座らないでください)。





この記事での凡例

このブログ記事で、記事・論文・書籍の名前の前に付けられた■、▲、★の記号はそれぞれ次のような意味を持っています。

■ 授業の前にきちんと読んで、そのまとめや感想などをWebCTシステムに書いておくべきもの(四角ですから「きちんと読め」と覚えて下さい)。

▲ 授業の前に参考程度に読んでおくべきもの(三角ですから、四角ほど「四角四面に読む必要はない」と覚えて下さい)。

★ S(秀)判定のための課題例。念のためにブログ記事だけは読んでおいてください。この記事で紹介された本を書評したらS評価の対象とします(星印ですから「輝くSを取るためのもの」)と覚えて下さい。






「メディア」とは?

さて、それでは本題に入ります。この授業では、英語教師という視点からコンピュータについて学びますが、コンピュータというのは「メディア」です。また英語などの言語も「メディア」と呼ばれます。そもそも「メディア」とは何でしょうか?

■ メディア・リテラシーについて
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/blog-post.html

■ インターネットは魔法でありその呪文は言語である。そして魔法界の務めはつなぐこと。
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/blog-post_3.html

■ 私は言語に生き、言語は私に生きる
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/orionis23-abc-33the-human-mind-is-idea.html



ネット生活の暗黒面

このコンピュータあるいは言語というメディアですが、使い方によっては自分の「暗黒面」を増幅してしまうことがあります。特に匿名でのウェブ発言により、人の邪悪さを増大してしまうことがしばしばあります。

以下は、2013年9月27日の毎日新聞コラム(余録)からの引用です。

しかし今日、震災復興でこんな落書が出てきた。

「復興は不要だと正論を言わない政治家は死ねばいい」。経済産業省のキャリア官僚が匿名ブログに記したのは、学も才気もどこの話かという放言だった。被災地は「ほぼ滅んでいる過疎地」、そこで既得権をむさぼる高齢者にかける費用はむだだという書き込みだ。

匿名をいいことに、他日のブログでは高齢者に「早く死ねよ」と書いていたともいう。聞けば胸が悪くなる話で、懲戒処分も当然である。官僚のネット書き込みといえば、復興庁の役人がツイッターで市民団体などを「左翼のクソども」呼ばわりしたのも記憶に新しい

http://mainichi.jp/opinion/news/20130927k0000m070115000c.html




こういった邪悪さを、私たちも自分の中に育んでしまわないようにするために以下の記事を読んでください。



■ 正義が「呪い」に転ずるとき ―あるいはネット上での発言についての注意―
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/blog-post_30.html

■ 片田珠美(2010)『一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病』光文社新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/10/2010_8365.html

▲ 内田樹(2010)『邪悪なものの鎮め方』バジリコ、内田樹・釈徹宗・名越康文(2010)『現代人の祈り―呪いと祝い』サンガ
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/09/blog-post_30.html





その他の諸注意

・遠隔操作ウィルスに注意!

あなたのコンピュータを、第三者が勝手に遠隔操作してしまうウィルスが最近増えています。そういったウィルスに感染しないためには、

(1)Windows Updateやアンチウィルスソフトを忘れない、

(2)見知らぬ人はもちろん友人・知人からのメールに添付されている不審なファイルは開かない(友人・知人もウィルスに感染しているのかもしれない、

(3)同じようにメール内にある不審なURLはクリックしない、

(4)信頼できないサイトではクリックをしない(そもそも信頼できそうもないサイトには行かない)、

(5)USBメモリなどを通じての感染の可能性に注意する、

などの注意を怠らないでください。デジタル生活での「勘」をつけてください。

参考:サイバークリーンセンター
https://www.ccc.go.jp/bot/index.html



・不審なメールやサイトであなたのIDやパスワードなどを入力してはいけない!

あなたの友人・知人から以下のようなメールが送られてきたら、あなたはどうしますか?

How're you doing? I know this might be a surprise to you but am sorry to reach out to you in this manner. I apologize for not informing you about my travel to Philipines for a Project.

Everything is going fine but there's a little problem, I misplaced my wallet on my way back to the hotel and right now all my credit cards and money are gone. Am sending you this message to inform you that am stranded at the moment and need your help financially. Am not sure if you have that much but will you be able to help me with a loan of 3200 US Dollars to pay the hotel bills and get back home?

I will appreciate whatever amount you can afford to help me with and am sorry for the inconvenience this message might cause you but please understand that am in a very bad situation right now and would appreciate if you could help me out. I will email you the transfer details upon your reply.

Thank you in advance

Best,




実は、こういったメールは、悪意の第三者にメールアカウントを乗っ取られたことにより、送られているものです。私の複数の友人がこのようにメールアカウントを乗っ取られ、そのメールアカウントにあるすべての情報を失い、かつ乗っ取った第三者に悪用されました。

乗っ取られた人は、たいていの場合、一見非常に信頼できる組織から送られてきたように思えるメールに対して、不用意に自分のメールアカウントのパスワードを返信してしまったことで、このように自らの情報と信頼を失ってしまっています。

メールアカウントのIDやパスワードに限らず、銀行、クレジットカードなどのIDやパスワードを、メールや電話で他 人に教えることは絶対にやめて下さい。また一見正式なサイトに思えるサイトが実際は偽サイトである場合もあります(上記のメールアカウントを乗っ取られた 人は、このようなサイトでIDやパスワードを入力してしまったので、このような被害にあいました)。

このように公式機関(コンピュータ会社、銀行、クレジットカード会社、大学など)を装った電子メールを送り、IDや パスワードなどの個人情報を詐取する詐欺をフィッシング (phishing) と言います。下記サイトなどでフィッシング詐欺について学び、注意してください。


フィッシング(Phishing)とは
http://www.antiphishing.jp/consumer/abt_phishing.html

フィッシング対策の心得
http://www.antiphishing.jp/consumer/attention.html




・ネットカフェなどのパソコンでIDやパスワードを入力することは避ける

ネットカフェなどの不特定多数が使用する環境でのパソコンには、key loggerと呼ばれるソフトがインストールされており、そのパソコンでタイプした入力は第三者に入手され、パスワードやクレジットカード番号などの個人 情報も盗まれうる、と考える識者は多くいます。不特定多数の人が使うパソコンでは、IDやパスワードなどを入力しなければならない作業は基本的にやめてお くべきです。



・OSとソフトウェアの更新を忘れない。

Windows Updateを確認せよ。
http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows/help/windows-update



・ウィルス対策を必ず行う。

広島大学ではウィルス対策ソフトを構成員に対して無償提供しています。ウィルスの被害はあなた個人を超えて大きなものになる場合があります。アンチウィルスソフトのインストールと更新を忘れないでください。



・パスワードはわかりにくいものにして、かつ定期的に変更する。

パスワードは8桁以上で、文字種(大小英文字、数字、記号)すべてを組み合わせることが推奨されます。これにより安 全度が大きく高まります。(パスワードに、辞書には載っていない方言や俗語やあだ名などを使うと、自分では覚えやすく、かつ海外からのパスワード解読に対 して比較的強固になるかもしれません)。



広島大学情報セキュリティ対策のページも今一度読んでおいてください。

▲ 広島大学情報セキュリティ対策
http://www.hiroshima-u.ac.jp/top/intro/jyoho-ka/sec/p_5e3e51.html




※課題

・振り返り: 上記の■印の記事を読みなおして、そこから感じたこと・考えたことをBb9の振り返り欄に書いてください。ただし、あまりに口語的な日本語は避けるこ と(例、「これを読んだ時、○○ってマジでカッケーと思った」)。日本語の標準的な書きことばを基盤にしながらも、親しみやすくわかりやすい日本語を使う ことを覚えてください)。

・予習: 下記の「第2回にある ■印のついた記事を読んで、感じたこと・考えたことをBb9の予習欄に書いてください。

な おBb9に投稿をする際は、いきなりBb9システム上に書き込むのではなく、いったんエディターやワープロで文章を完成させてからそれを コピーしてBb9に貼り付けてください。前者の方法ですと、誤って未完成原稿を投稿しあとで削除できなくなったりすることがありますし、後者 の方法ですと、自分で文章をじっくり読んで推敲できます。後者の方法でお願いします。

・Graded Readers: Graded Readersは希望者だけの自主課題ですが、最初は全員提出してもらいます。まずは教英学部生控室から一冊借りて読み始めてください(貸出簿にはきちんと記名し、必ず返却すること)。  第二週目の授業が終わったら、そのGraded Readersについて紹介記事を書いてもらいますので、読み進めておいてください。







第2回 「広大教英生がお薦めする英語動画集」に参加する (10/8)


■ 「広大教英生がお薦めする英語動画集」にある先輩の記事を読んでみよう(そしてそれらよりも確実に質の高い記事を書こう!)。
ブログ右端の欄のちょっと下にあるLabelやブログ左上の検索窓などをうまく使って、面白そうな紹介記事を幾つか読み、最低一つは紹介されているTED動画を見てみよう。
 http://kyoeivideoselection.blogspot.jp/

■ 「はじめに」を読んで、このプロジェクトの意義を理解して下さい。
http://kyoeivideoselection.blogspot.jp/2013/10/blog-post_6981.html

■ 「記事の投稿方法」の記事およびその中にあるスライドを読む。
http://kyoeivideoselection.blogspot.jp/2013/10/blog-post_13.html

■ 「注意:フォーマットに即して投稿をしてください」を読んで、ウェブ文化のあり方について考えておいてください。
http://kyoeivideoselection.blogspot.jp/2014/04/blog-post_23.html

■ 小林雅一 (2011)『ウェブ進化最終形 「HTML5」が世界を変える』朝日新書
この記事およびこの記事からのリンクを読んでできるだけ「HTML」についての理解を深めておいてください(わからないならわからないで結構ですから、必ず自分なりの理解を試みて下さい)。
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/09/2011-html5.html

■ 「広大教英生がお薦めするGraded Readers」を読んでおいてください。
http://kyoeigradedreadersselection.blogspot.jp/


 ※ 課題

・振り返り: 上記の小林雅一 (2011)『ウェブ進化最終形 「HTML5」が世界を変える』朝日新書およびそこからのリンク記事を読みなおして、そこから学んだこと・感じたことをBb9の振り返り欄に書いてください。

・動画: 「広大教英生がお薦めする英語動画集」に投稿してみてください。「コンピュータが苦手」と思っている人は、友達と一緒に作業をすることをお勧めします。

・予習:次回の■の記事をとりあえず読んで、感じたこと・考えたことをBb9の予習欄に書いてください。(膨大な量になりますので、隅から隅まで精読することまでは求めませんが、きちんと目は通しておいてください。なお、来週は特にイアフォンを忘れないように!)








第3回 ウェブ上のリソースを使って英語発音を自学自習する (10/15)




世界中の多くの人に楽に通じる発音技能をもっているととても便利です。ぜひ学生時代に英語の発音をマスターしてください。また、小綺麗な服装をしているととりあえず社会的に信用してもらえるのと同じように、英語の発音が誰にでもわかりやすい標準的なものであれば、とりあえずですが、英語教師としてそこそこ信用されますので、浮世の備えとしても発音技能は習得しておいてください。

発音技能の習得のために、発音記号 (phonetic symbol) を知っておくことは、必須ではないものの、知っておくと何かと便利です。そもそも皆さんは英語教師を目指しているのですから、ここできちんと発音記号もマスターしておきましょう。

発音記号については、標記が微妙に異なる場合がありますし、そもそも地域方言によっても発音(構音)の仕方は異なりますが、まずは大まかな共通事項を理解して体得しましょう。

英語の発音記号と英単語例:これらのページでまず発音記号と音(=その発音を有する単語の中の音)を結びつけて下さい。

■ 発音記号の読み方
http://www.linkage-club.co.jp/entry/hatsuonkigo.html

■ 発音記号一覧表
http://hatuon.sakura.ne.jp/p_minikouza/itiran.php

▲ Phonetic symbols for English
http://www.phon.ucl.ac.uk/home/wells/phoneticsymbolsforenglish.htm

次に、母音と子音の相互関係を図で理解します。やみくもに発音(記号)を覚えるのではなく、発音の体系性を理解して下さい。

まず母音 (vowel) です。

■ Chart of English Vowels:英語の母音は、口内のどの位置で音が発生するか(前・中・後 (front, central, back) と高・中・低 (high, mid, low))、緊張した音 (tense) かしていない音 (lax) 、単母音 (monophthong) か二重母音 (diphthong) か、などで体系性をもっています。下の図で確認してください。
http://pages.uoregon.edu/l150web/vowel.html

■ 上の図には二重母音/ai/の/a/が抜けていますので、下の図で補って下さい。
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:English_vowel_chart.png

次に子音 (consonant)です。

■ 英語子音の発音法のわかりやすい表記:この説明で、難しい音声学用語が意味することをできるだけ体感的に理解してください。 ただし、The Study of Languageに従って作成したこの表でのrのは、下のConsonant Chartとは構音位置が異なっています。
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/12/blog-post_09.html



子音の体系性を理解した上で、下のアプリを使ってそれぞれの発音を確認・理解し、体得を試みてください。このアプリはチャートやビデオと連動したすぐれものですから、皆さんのスマホなどにダウンロードしてもいいかもしれません。
■ Phonetics: The Sounds of American English
http://www.uiowa.edu/~acadtech/phonetics/english/english.html



それでは甲南大学の伊庭緑先生による素晴らしいサイト(英語発音入門)で、英語発音をじっくり自学自習しましょう。
■ 英語発音入門
http://kccn.konan-u.ac.jp/ilc/english/



英語発音の体系性を理解した上で、以下のサイトなどを参照し、具体的なポイントに即して発音の自学自習を行ってください。

▲ 【英語】 じつはカンタン!発音記号 がすべてわかる知恵ノート 【読み方】【覚え方】 http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n172678

▲ 英語発音がよくなる10のコツ
http://hatsuon.msize.net/index.html

▲ 田尻悟郎のWebsite Workshop
http://gtec.for-students.jp/tajiri/consult/answer02_20.htm

▲ 発音が確認できる無料のオンライン辞書
http://allabout.co.jp/gm/gc/50506/



S認定のためにも必要な自主課題のプロジェクトの例として、以下のようなものが考えられます。Sを取るためというより、自分のため(そしてプロジェクトの成果を見てくれる人のため)にこれらの★印課題を試みて下さい。

★ 上記のようなサイト・アプリなどを使って、自分がいかにして発音をマスターしていったか(あるいは誤った発音を矯正していったか)を克明に(しかしわかりやすく)記録してください。英語教師および英語教育の関係者は、そういった当事者の記録を非常に欲しがっています。その記録は学習指導で非常に役立つからです。

★ フォニックス (Phonics) 入門:発音と綴字の関係を示したのがフォニックス (phonics)で、英米などでは非常に普及していますが、日本の英語教育ではまだ普及が遅れています。下のサイトなどでぜひ体系的に勉強して、自分が将来赴任した学校ですぐに配れるように教材化してみてください。
http://phonics.friends-esl.com/





ついでながら私見を述べておきます。英語発音に関しては時にマニアというべき人達がいて、「その発音では通じるかもしれないが、ネイティブの正確な発音ではない!」と息巻くことがあります。しかし私は、 (1) その「ネイティブ」というのは理想化された虚像であり、(2)現代ではノンネイティブはリンガ・フランカとしての英語を使用する戦略の方が効果的であり(内田樹先生の思考をゆさぶるエッセイ「リンガ・フランカのすすめ」をお読み下さい)、(3)限られた時間という貴重なリソースはマニアックな発音学習よりも、その他の(英語および英語以外の)学習に向けた方がその人の個性と才能を活かせる、と考えますので、英語発音は「世界のさまざまな人が聞いて、楽に理解してもらえる (comfortably intelligible) レベルを目指す方がいいと思います。

ただ、こういうことを言うと「いや、英語の発音というものは・・・」と目を吊り上げるマジメな方々がいらっしゃいます(こと発音に関してはどうしてこんなにこだわる人がいるのだろう。やっぱり「ネイティブの英語発音」が象徴的権力 (symbolic power) だからかなぁ)。 そんな方々に私も時々ギロンを吹っかけられますが、私はそのようなギロンには興味ありませんのでどうぞご勘弁を。 m(_ _)m





※ 課題

・振り返り: 上記の■印のサイトをじっくり読みなおして、そこから学んだこと・感じたことをBb9の振り返り欄に書いてください。

・動画: 「広大教英生がお薦めする英語動画集」に投稿してください。

・予習:次回の■印記事を読んで、感じたこと・考えたことをBb9の予習欄に書いてください。







第4回 自分のPCを"personal"なものにして、無料のウェブリソースを使いこなす。(10/23)




(1) 自分のPCをpersonalなものにする。


■ 右クリックとショートカットキー
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/11/blog-post_24.html

■ 「Google日本語入力」を自分のPCにインストールする
http://www.google.co.jp/ime/
私見では、マイクロソフトの日本語変換 (Microsoft IME) は非常に使いにくく、仕事をしていてイライラしてしまいます。一番よい日本語変換はATOKで、私も一時期は有料でこれを使っていましたが、現在は無料で使える「Google日本語入力」を使っています。

■ 「Google日本語入力」に自分なりの単語登録をする。
画面のどこかに浮遊しているように表示される小さな長方形に、常にGoogle日本語入力のアイコン(青い丸)が出ているようにし(つまりはGoogle日本語入力を常用にし)、レンチのアイコンをクリックして「単語登録」を選ぶ。

この機能を使って、自分が個人的によく使う単語などを登録する。例えば私は「y」で「柳瀬陽介」を、「おs」("os")で「お世話になります。柳瀬です。」を登録しているので、キーボードに"y"や"os"と入力して変換キー(スペースバー)を押すだけで、上記の単語や文を入力できる。登録できるのは単語だけでなく、上記のような文や、自分の住所などのある程度ながい文字列も含まれる。

■ 英語版のChromeとFirefoxを自分のPCにインストールする
私はコンピュータ文化と英語に慣れるためには、できるだけ英語モードでコンピュータを使い、英英辞書を使って英語を読むことを強くお勧めしています。

とくにアプリの開発などは日進月歩なので日頃から英語アプリを使う習慣をつけておいてください。
「日本語でないとコンピュータが使えない」状況でしたら、非常に不便です。どうせコンピュータ用語はカタカナ語が多いのですから、とりあえずブラウザーの設定(および今後インストールするアプリやソフトウェアの設定)を英語にしておくことをお勧めします。

自分のPCにChromeとFirefoxをインストールする場合は、ぜひ英語版をインストールしてください。

■ ブラウザーに便利なオンライン辞書をインストールする(extension or add-on)
  Chromeの場合
画面右上の三本線アイコン→Tools→Extensions→Get more extensins
(もしくは、検索語を"Chrome Web Store"として検索)
左上の検索窓に"Dictionary"と入力
よく説明を読んで、AppsとExtensionsの中から自分で一番使いやすそうなオンライン辞書を選んで下さい。
また、検索語を"Chrome ウェブストア"とすると、日本語でのAppsとExtensions(この場合は英和辞書)を選ぶことができます。


  Firefoxの場合
画面右上の三本線アイコン→"Add-ons"→"Get Add-ons"
右上の検索窓に"Dictionary"と入力
よく説明を読んで、AppsとExtensionsの中から自分で一番使いやすそうなオンライン辞書を選んで下さい。 また、検索語を"firefox アドオン"とすると英和辞書を選ぶことができます。

▲ "アドオン 辞書"で検索する。
この項目に限らず、教師が指示する課題だけをやるだけの受け身の態度にならないでください。授業で指示される課題は、あなたの終着点でなく、あなたの成長にとってきっかけに過ぎません。
何度も繰り返して恐縮ですが、単位を取るためだけのお勉強は、長期的にはあなたの人生の無駄であり、あなたの人生を歪めかねません。社会で不適応をおこしてしまう「マジメな良い子」「受験秀才」に決してならないでください(そして教師になったらそんな子どもを決して育てないでください)。





(2) ウェブ上の無料リソースを使いこなす


上記のブラウザー辞書は便利だが、時にもっと詳しく調べたくなることがある(というより英語教師なら、調べるべき)。そういった時のために、以下のようなサイトをブラウザーに登録しておこう。また、これらのサイトを使いこなせるようになるためにも、早く「英語で英語を理解できる」ようになろう!そうすれば加速度的に英語力は向上する。

■ 多くの辞書を「串刺し検索」できる感動的なOneLook Dictionary Search
http://www.onelook.com/

■ 通常の辞書として常用し、すぐに類義語辞典 (Thesaurus)や引用集 (Quotes)が使えるDictionary com
http://dictionary.reference.com/

辞書は英英辞書を原則とするとはいえ、時に英和・和英を使った方がいい場合もある。そんな時のために、以下のようなサイトもブラウザーに登録しておこう。

▲ Weblio辞書
http://www.weblio.jp/

▲ 英辞郎 on the WEB
http://www.alc.co.jp/

こと「英語を書く」ことにかけては、このPurdue University Online Writing Labだけは必ず使いこなしてほしい。ブラウザーに登録していても、日頃から使っていないと使いこなし方がわからないので、今後は英語を書く課題が出たら必ず、出なくても折にふれてこのサイトをよく使用・閲覧してほしい。

■ Purdue University Online Writing Lab
https://owl.english.purdue.edu/owl/

★ Purdue University Online Writing Labの使いこなし方を、他の大学生のためにうまくまとめてくれたら、それを私のブログからも紹介させてもらいますし、成績をSへグレードアップするための課題ともします。



著作権(文化庁:はじめて学ぶ著作権)の切れた文章はボランティアの地道な努力によってウェブ上に公開されている。これらもうまく活用しよう。

■ Free ebooks - Project Gutenberg
http://www.gutenberg.org/

▲ このようなプロジェクトは、志と熱意を備えた人々によって支えられている。Project Gutenbergの創始者であるマイケル・ハートについても知ってほしい。えっ、まさかグーテンベルクについて知らないということはないですよね!

英語の本の朗読を誰でもウェブ上で利用できるようにしているのがLibriVox
■ LibriVox
https://librivox.org/

■ 青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/

▲ 青空文庫の創始者の一人である富田倫生氏(広島大学付属中学校・高等学校出身!)の書いた『本の未来』も今は青空文庫で公開されている。読んで、コンピュータは単にこれまでの仕事を高速で行うためのマシンではなく、新しい文化を創り出し続けているマシンであることを理解してほしい。


自発的に読書をすることの大切さと、その習慣を大学卒業までに身につけておかねばならないことを私はこれからも何度も言い続けるだろうが、まずどんな本を読めばいいかわからないという人は多い。下のサイトは「ちょっと堅め」の本を紹介しているサイトだが、やはり大学生のうちは少し背伸びして「難しい」という本にも挑戦してほしい。というより、Facebook, Twitter, 2ちゃんばかり読んで、まったく本を読まなくなったら、確実にバカになるとは言えないだろうか?











もっとも本を読みすぎてもバカになるのだがwww


■ 松岡正剛の千夜千冊
http://1000ya.isis.ne.jp/souran/index.php?vol=102
教養の授業などで気になる著者名が出たら、このサイトの上部にある検索窓でその著者の著作について調べて下さい。
教養は一朝一夕には身につきませんが、かといって何もしなければ10年20年では大きな差になります。
教養は知的な見栄をはるためではなく、自他共により幸福に生きるために必要な素養です。ぜひ大学生のうちに自発的な読書の習慣をつけてください。




※ 課題

・振り返り: 上記で指定されたインストールや登録などをすべて完了した上で、いくつかのサイトを利用してみて、そこから学んだこと・感じたことをBb9の振り返り欄に書いて下さい。

・動画: 「広大教英生がお薦めする英語動画集」に投稿してください。

・予習:次回の■印記事を読んで、感じたこと・考えたことをBb9の予習欄に書いてください。







第5回  ウェブ上の無料公開教育サイトを活用する。 (10/29)


(1) オープンエデュケーションとは何か?

■ 梅田望夫・飯吉透(2010)『ウェブで学ぶ ―オープンエデュケーションと知の革命』ちくま新書
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/10/2010.html

■ 字幕付きの無料動画で楽しく英語を学ぼう!
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/04/blog-post_26.html



(2) 子ども向けのオープンエデュケーション

■ TED EdとMIT+12: 「開かれた文化」ということ
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/04/ted-edmit12.html

■ TED Ed
"Lessons"の中からお気に入りのlessonを選び、その動画の下にある"YouTube"のアイコンをクリック ("Watch on YouTube.com) して、YouTube画面で視聴して下さい。
もし面白かったら動画の下にある"Share"のアイコンをクリックして"Embed"をクリックして、この動画を自分のブログに埋め込むためのHTMLコードをコピーして下さい。
こういったTED Edなどの動画も、動画紹介(http://kyoeivideoselection.blogspot.jp/)で選んで結構です。
http://ed.ted.com/

■ YouTube: MIT+K12 VIDEOS
"Playlists"の中からお気に入りのlessonを選び、視聴して下さい。これも面白かったら動画紹介ブログに埋め込んで、紹介記事を書いてくださっても結構です。
https://www.youtube.com/user/MITK12Videos/featured

■ Khan Academyで数学と英語を同時に学ぼう!
http://greatpresentationvideos.blogspot.jp/2011/07/khan-academy.html

■ Khan Academy
最初に、ログインをしないまま、画面上部左にある"Subjects"の中から好きな科目を選び、視聴して下さい。これもYouTube画面で視聴して、面白かったら動画紹介ブログに埋め込んで、紹介記事を書いてください。
https://www.khanacademy.org/

ログインしたら、自分でコースを組み立てることができます。ただしログインのためにはGmailかFacebookのアカウントが必要です。



(3) 一般人向けのオープンエデュケーション

■ 柳瀬のTwitterのListの一つである"Essentials"
このリストには、柳瀬の好みのサイトも幾つかは入ってはいますが、知的情報を得るためのサイトとして非常に優れたものを厳選したものです。このリストのtweetsを見て、面白そうな記事を読んで下さい。またもしご希望なら、この"Essentials"をsubscribeしてください。
https://twitter.com/yosukeyanase/lists/essentials

■ Brainpickings
ちょっとした短い時間に読める知的サイトです。
http://www.brainpickings.org/

■ Open Culture
一般人が知的刺激を比較的楽に得ようとした時に便利なサイトです。
http://www.openculture.com/

Open Cultureには以下のようなまとめサイトもあり、重宝します。
・Intelligent Video: The Top Cultural and Educational Video Sites
http://www.openculture.com/intelligentvideo

・Intelligent YouTube Channels
http://www.openculture.com/smartyoutube

■ YouTube/Education
ここにも比較的容易な知的動画があります。これらも動画紹介に使ってください。
http://www.youtube.com/education



(4) 大学講義のWeb配信

■ MOOC(大規模公開オンライン講義)による英語文化圏の巨大な力に、他の言語文化圏は対抗できるのか?
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/09/mooc.html

■ Academic Earth
http://academicearth.org/

■ Free Online Courses from Top Universities
http://www.openculture.com/freeonlinecourses

■ iTunes U
アプリiTunesをあなたのコンピュータにインストールしてください(アップル社のコンピュータではない、Windowsマシンにでもインストールできます)。インストール後にiTunesを立ち上げて、iTunes Uを選んで下さい。たくさんの大学講義(動画もしくは音声)が無料聴講できますし、あなたのコンピューターやタブレットやスマホにダウンロードすることもできます。
https://www.apple.com/jp/education/ipad/itunes-u/


参考: 反転授業
従来は、教室では教師の説明を聞いて知識を得て、家庭ではその知識を使う(=宿題をする)というように考えられてきたが、それを「反転」 (flip) させ、家庭をICTを通じて知識を獲得する場所、教室を知識を使う(=討論したり考えたりする) 場所と考える「反転授業」 (flipped classroom) という教育形態が近年注目を浴びています。これからの潮流となると考えられますから、以下のサイトを読んだりして、皆さんなりに学んでおいてください。

■ NHKニュース: 学力アップ 大学の新授業とは
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2014/06/0611.html

■ 東京大学大学院情報学環・反転学習社会連携講座
http://flit.iii.u-tokyo.ac.jp/about/index.html#Flip

▲ 反転授業 ICTによる教育改革の進展」 重田勝介 (北海道大学)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/56/10/56_677/_html/-char/ja/




(5) これからの日本語と英語のあり方

今、日本では小学校から大学まで英語を使うことは無条件で良いこととみなされているようにすら思える。「グローバル化」と「英語を使うこと」を同じこととするような思考停止も見られます。

こういった状況の中、教英生はまず自分がきちんとした英語力をつける一方、英語力をめぐる議論についてもきちんと理解しておく必要があります。以下の記事や本などをきっかけにしてしっかりと考え始めてください。

くれぐれも、自分の英語力と、それを他人の英語力と比較してひがんだりさげずんだりすることしか興味がないような「英語バカ」にはならないでください。

■ 水村美苗(2008)『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で』筑摩書房
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/08/2008_16.html

▲ 日本語の危機とウェブ進化/水村美苗+梅田望夫
http://www.shinchosha.co.jp/shincho/tachiyomi/200901_talk.html

▲ 7/14講演会「英語教育、迫り来る破綻」に参加して
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/07/714.html

▲ 大阪府教育長・中原徹氏の英語教育改革論を、英語教育界は無視できないし、無視するべきでもない
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/08/blog-post.html

▲ 寺島隆吉(2007)『英語教育原論』明石書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/09/blog-post_9698.html

▲ 寺島隆吉(2009)『英語教育が亡びるとき』明石書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/10/2009.html



※ 課題

・振り返り: 上で紹介されたTED Ed, MIT+K12, Khan Academyあるいは他のサイトのどれか一つを選び、それをできるだけ探索してみて、そこで学んだこと・感じたこと・考えたことをBb9の振り返り欄に書いて下さい。

・動画: 「広大教英生がお薦めする英語動画集」に投稿してください。 TED以外にも、今回紹介された動画などを使っても結構です。

・予習:次回の■印記事を読んで、感じたこと・考えたことをBb9の予習欄に書いてください。また可能ならばDropboxとEvernoteをインストールして使ってみてください。









第6回 「クラウド」を使いこなす (11/5)



(1) 情報不足にも情報過多にもならず、情報を使いこなすために


■ 斎藤孝x梅田望夫(2008)『私塾のすすめ--ここから創造が生まれる』ちくま新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/05/x.html

■ 考える・調べる・尋ねる
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/04/blog-post_13.html

■ 受験対策より、何か熱中できることの方が大切
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/02/blog-post_24.html

■ 内田樹(2008)『街場の教育論』ミシマ社
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/09/2008.html

■ 情報リテラシーについて:内田樹
http://blog.tatsuru.com/2011/09/16_1350.php

■ クリス・アンダーソン著、高橋則明訳(2009)『フリー』NHK出版
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/04/2009nhk.html

▲ 西垣通(2007)『ウェブ社会をどう生きるか』岩波新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2007/10/blog-post_16.html

▲ メディア論と社会分化論から考える言語コミュニケーションの多元性と複合性
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/11/html.html

★ 佐藤学×秋田喜代美 「これからの学び」を考える (動画も見てください)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/blog-post_19.html



(2) 「クラウド」と「クラウド」

カタカナ表記すれば同じになってしまいますが、"cloud"と"crowd"はもちろん異なる言葉です(ハイ、発音の違いを実演し、発音の仕方を説明してみましょう 笑)。


まずは"cloud"について。

■ 総務省:クラウドサービスとは?
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/basic/service/13.html

ちなみに総務省のこのサイトは、インターネットの危険・安全についてのわかりやすい解説記事も書いている。インターネットを過剰に恐れることもなく、無思考的に楽天的になることもなく (no pun intended www)、インターネットを活用するために、以下の記事も読んでおいてほしい。

▲ 総務省:どんな危険があるの?
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/basic/risk/index.html

▲ 総務省:インターネットの安全な歩き方
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/basic/privacy/index.html


というわけでcloud computingについて学ぼう。

■ ニコラス・G・カー (2008) 著、村上彩訳 『クラウド化する世界』翔泳社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/10/g.html

■ 城田真琴 (2009) 『今さら聞けないクラウドの常識・非常識』洋泉社新書
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/10/2009_26.html

■ 柳瀬陽介 (2008) "Education 2.0" について
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/11/education-20.html


以下は"crowd"についての記事。もちろん"cloud"とは異なる概念だが、crowdsourcingもcloud computingがなければほぼ不可能という点で両者は関連している。

■ ジェフ・ハウ著、中島由華訳 (2009) 『クラウドソーシング』 ハヤカワ新書juice
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/02/juice_01.html


■ 小林雅一 (2013) 『クラウドからAIへ ― アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場』 朝日新書
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/11/2013-ai.html

▲ 池田純一(2011)『ウェブ×ソーシャル×アメリカ <全球時代>の構想力 (講談社現代新書) 』
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2011/09/2011.html





(3) クラウドサービスについて


Cloud computingを使ったクラウドサービスを使いこなせるようになろう(また、同時にその危険性についてもよく理解しておこう)。ここでは、(3a) Dropbox, (3b) Evernote, (3c) Google Driveを中心に解説する。


(3a) Dropbox

Dropboxとは、あなたのデータをcloudのどこかにあるサーバー(=ネットワークで繋がったコンピュータ上で他のコンピュータにデータを提供する大型コンピュータ)に自動的に蓄積するアプリで、あなたはこのアプリをインストールしたコンピュータ・タブレット・スマホにIDとパスワードを入力するだけで、あなたのデータを常に最新状態で使えるようにすることができるようになる。

■ Dropboxツアー
https://www.dropbox.com/tour/0

■ いつでもどこでも仕事をこなすためのDropbox入門
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1208/09/news130.html

もちろんUSBでデータを持ち運びして、複数のパソコンで仕事をすることもできるが、その際には、USBを紛失するリスクがあるし、また、作業をやっているうちにどのファイルが最新の状態であるかがわからなくなったりするリスクもある(前者はしばしば小さな新聞記事になるし、後者は古いファイルを最新ファイルに上書きし作業が台無しになったりすることがある)。これらのリスクから考えるとDropboxなどの「オンラインストレージ」 (online storage)は便利である(極端な話、あなたのパソコン・タブレット・スマホのすべてが焼けてしまってもあなたのデータはクラウド上に残る)。

しかし、逆に言うなら、あなたのデータが入ったDropboxのIDとパスワードが盗まれたりハッキング されたりしたときのリスクを考えてほしい。

これを機会に、安全なパスワードの作り方を学んでおこう。私としては下の方法の英語文を日本語文のローマ字表記にすることを勧めたい(さらに辞書に登録されていない日本語の方言や俗語やニックネームなどを多く使う方がいいだろう)。

■ 安全性の高いパスワードの作成
http://www.microsoft.com/ja-jp/security/online-privacy/passwords-create.aspx

Dropboxが何かということを理解した上で、あなたのパソコン・タブレット・スマホでもDropboxを使えるようにしよう(実際にインストールしてみること)。

■ Dropboxをインストールしてみましょう!
http://ameblo.jp/sumitak1329/entry-11647160228.html



(3b) Evernote

"Ever"は、whatever, whenever, whereverなどと一般に意味を強調する働きをするが、"Evernote"とはwhatever, whenever, whereverでも使えるクラウドサービスのノートと理解することができる。

自分にとって大切だと思われたデジタル情報は「何でも」(例、ウェブページ、ファイル、テクスト、画像)、いろいろなデバイス(PC、タブレット、スマホ)を使って、「いつでも・どこでも」記録しておき、後々に使えるようにしておく。

私の場合、授業・講演・研究などのためのネタ帳としてや、趣味の情報の記録帳として使っている。話というのは具体的でないと面白くないが、情報をとりあえずEvernoteに放り込んでおくと、後日、すぐに取り出せて、具体的に情報を提供できるのでずいぶん重宝している。学生さんの場合、Evernoteをさまざまな講義ノートとして使う一方、趣味やサークルに関する情報貯蔵庫として使う人もいる。

時々、「DropboxとEvernoteの違いがよくわからない」という人がいるが、私なりに解説するなら、Dropboxは自分のパソコンのハードディスクのマイドキュメント(の一部)をそのままクラウド上のサーバーにそのままコピーするアプリであり、Evernoteは自分が集めたデジタル情報をクラウド上のサーバーに一括管理してしまうアプリである。

Dropboxは「box」とあるように、オンライン上での私的な「倉庫」としての使い方を主とするのに対し、Evernoteは「note」とあるように、日常で得たちょっとしたことから大切な情報まで「文書」として記録する「ノート」として使うものと解釈すればわかりやすいだろう。

言い換えるなら、DropboxではWord, Excel, Powerpointなどのファイルがそのままの形で保管されるが、Evernoteではウェブページ、ワープロ文章、画像などの情報が、デジタル情報という汎用形式でEvernoteに保管される。

もっと簡単にまとめると、思いついたことやちょっとしたメモはEvernoteに入れ、作ったファイルを整理するのにはDropboxが便利である。

ま、とりあえず使ってみて下さい(私もEvernoteが使われ始めた当初は使い方がよくわからず、解説書を買いましたが、要は使っているうちにだんだんわかるようになってきました。コンピュータも英語も使っているうちにだんだんわかってくるものです。ちなみにカメラもそうです(笑))。

■ まだ知らない人のためのEvernote入門
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1210/24/news108.html

とりあえずEvernoteを自分のパソコン・タブレット・スマホにインストールしよう。下のガイドをよく読んでインストールしてみてください。

■ Evernoteの使い方
https://evernote.com/intl/jp/getting_started/

上でEvernoteには「情報をとりあえず放り込んでおく」と書いた。実際、情報が少ないうちは何も考えずに放り込んでおくだけでいいのだが、情報がたまってくると、情報の取り出しが難しくなってくる。そうなると「情報の構造化」が必要になってくるが、それについては後日勉強する。今の段階では、興味があれば下の記事を読んでおいてほしい。

▲ Evernote初心者活用ガイド: ノートブックとタグの使い方ルールを晒します
http://southosaka-entre.com/evernote/?p=999




(3c) Google Drive

Google Driveとは、Gmailアカウントをもっている人が無料で使えるクラウドサービスである。

■ 乗り遅れた人のためのGoogleドライブ入門
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1303/13/news105.html

ただし「無料」には裏がある(「タダより高いものはない」)。Google DriveやFacebookといった「無料」のサービスでは、あなたの入力データを巧みに使い、わかりやすい例では個人向け広告などをうつことで商売にしている。下の記事を読んでほしい。

■ Google Driveの利用規約がヤバ過ぎる
http://matome.naver.jp/odai/2133548849141138701

だから、私の場合は、個人的なデータはDropbox(有料版)で管理し、Google Driveでは複数の人たちの間でのスケジュール調整や会合参加申込など目的だけに使っている。これらの用途のためにはFormが非常に便利である。それでも情報漏洩のリスクはやはり怖いのだが、何十人・何百人とメールを交換して調整をすることを考えると、このサービスは非常に魅力的である。とりあえず今は、どんなものかを知っていてほしい。

■ Googleドライブ「フォーム」の使い方活用術!自動収集機能付きアンケートを作ってみる!
http://hoomey.net/googledrive-study-5/


この他にもGoogleは、メーリングリストを運営できるGoogle Groupsのサービスを提供している。興味があれば使ってください。

▲ Googleグループを使ったメールリストの運営
http://edb.miyakyo-u.ac.jp/ugawa/Center/GoogleGroupML.html

しかし2013年夏には、このサービスを使っていた日本の主要省庁から機密情報が漏れていたことが判明した。Google(など)の企業は、できるだけ利用者のデータを活用する方向なので、注意していないとあなたの情報はダダ漏れになってしまうかもしれない。以下の記事も読んでおいてほしい。

▲ 情報処理推進機構: インターネットサービス利用時の情報公開範囲の設定に注意!
https://www.ipa.go.jp/security/txt/2013/10outline.html

Facebookもクラウドサービスの一つで、多くの学生さんも使っているだろうが、Facebookの危険性については以下の記事を始めとした情報を得ておいてほしい。(私はFacebook (FB) の企業姿勢に共感できなかったので、長年FBは使っていなかったがFBを使う人が増えるにつれ、私も使いはじめるようになった。それだけに下の危険性はまったく他人ごとではない。みなさんも本当に注意してほしい。極めて個人的な見解を述べるならFBは怖い。

■ Facebookを利用する上で注意、Facebookの危険性についてまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2130720299046181301




(4) 教養を深めるために

上で■印をつけた本は、(比較的)コンピュータに直結した話題の本だったが、実はこういった本が扱っている話題は、下の★印がついた記事に紹介されている本を理解しておくと、ずいぶんわかりやすくなる。大学でつけるべき教養とは、このように一見疎遠に思えて実は深い所で諸事象に影響を与えている脈流を理解することだから、以下のブログ記事も本文だけは理解できる限りでいいから読んでおいてほしい(わからないところは、どんどん質問してください)。

★ ジョージ・リッツア著、正岡寛司監訳 (1999) 『マクドナルド化する社会』 早稲田大学出版部
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/02/1999.html

★ ロバート・B・ライシュ (2008) 『暴走する資本主義』 東洋経済新報社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/09/b2008.html

★ ジャック・アタリ著、林昌弘訳 (2008) 『21世紀の歴史』 作品社
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2009/05/21.html

★ ウォーラーステイン著、山下範久訳(2006)『入門・世界システム分析』藤原書店
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/10/blog-post_13.html

★ アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート著、水島一憲、酒井隆史、浜邦彦、吉田俊実訳(2003/2000)『<帝国>』以文社、アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート著、幾島幸子訳、水島一憲、市田良彦監修(2005/2004)『マルチチュード』(上)(下) NHKブックス
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/review2006.html#060425

★ マイケル・ハート、アントニオ・ネグリ著、幾島幸子・古賀祥子訳、水嶋一憲監修 (2012) 『コモンウェルス (上)(下)』 NHK出版
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/05/2012-nhk.html

★ モイシェ・ポストン著、白井聡/野尻英一監訳(2012/1993)『時間・労働・支配 ― マルクス理論の新地平』筑摩書房
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/10/20121993.html

★ アルフレッド・クロスビー著、小沢千恵子訳(2003)『数量化革命』紀伊国屋書店
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/09/2003toeflielts.html



※ 課題

・振り返り: DropboxとEvernoteをインストールして使い始めた上で、そこから学んだこと・感じたこと・その他をBb9の振り返り欄に書いて下さい。

・動画: 「広大教英生がお薦めする英語動画集」に投稿してください。

・予習:次回の■印記事を読んで、感じたこと・考えたことをBb9の予習欄に書いてください。








第7回 (11/12) 情報と知識を構造的に考える (1)


(1) 情報を得るためのGoogle検索


漠然としたことばを検索エンジンに入力しても、漠然とした結果が出てくるだけだ。検索のコツは、的確な用語(可能な限り英語)や正確な数値データなどを入れて、精選した結果を得ることだ。そのためには教養が必要。

■ 遠田和子(2009)『Google英文ライティング』講談社インターナショナル
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/04/2009google.html

■ 検索技術以前・以上の教養
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/computer.html#081020


とはいえ、教養は一朝一夕には身につかない。とりあえず、以下のテクニックを確実にマスターしておこう。

■ 意外と知らない、欲しい情報がすぐに見つかる検索のコツ
http://matome.naver.jp/odai/2135161807037074001

■ Google検索サービス:上手に検索
http://www.google.com/intl/ja/insidesearch/tipstricks/basics.html

■ Google検索サービス:もっと賢く
http://www.google.com/intl/ja/insidesearch/tipstricks/ace-a-class.html

▲ Google Scholar ヘルプ
http://scholar.google.com/intl/ja/scholar/help.html




(2) 情報と知識を構造化する


■ コンピュータと人間知性の共進化について
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/10/blog-post_7852.html
→この記事を読んで、(1)「仕事が速い人の9の特徴」で自己分析をして、(2)ツリー・マトリックス・リゾーム・タグ・マインドマップについて自分で説明できるようになっておこう。

■ 小林雅一 (2013) 『クラウドからAIへ ― アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場』 朝日新書 (再掲)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/11/2013-ai.html  

■ 思考ツールとしてのプレゼンテーションソフト
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/03/blog-post_496.html
→授業中の課題:パワーポイントを使って、「自分が大学時代にやりたいこと」をツリー・マトリックス・リゾーム・タグ・マインドマップなどの要領で作ってみよう(パソコンに自信がない人は、予習の段階でこの課題に着手してみてください。その際、上記記事の中で紹介されている「動画マニュアル」を活用してください)。

▲ 動画マニュアル
http://www.dougamanual.com/
ブックマークしておいて適宜参照してください。

▲ 伝わるデザイン - 研究発表のユニバーサルデザイン
http://tsutawarudesign.web.fc2.com/index.html
このサイトを全部読むとなると少し長いし、専門的な箇所もあるので、ちょっと辛いかもしれない。だが、下の四つのページだけはきちんと読んで原理・原則を理解してほしい。

■ 伝わるデザイン:書体の選び方
http://tsutawarudesign.web.fc2.com/yomiyasuku1.html

■ 伝わるデザイン: 色彩と配色
http://tsutawarudesign.web.fc2.com/miyasuku2.html

■ 伝わるデザイン: 文字と文章
http://tsutawarudesign.web.fc2.com/kakkoyoku1.html

■ 伝わるデザイン: 図形と挿絵
http://tsutawarudesign.web.fc2.com/kakkoyoku3.html

■ 授業中に投影するスライド




※ 課題

・振り返り: 「自分が大学時代にやりたいこと」のパワーポイントファイルを完成させ、添付ファイルで提出した上で、そこから学んだこと・感じたこと・その他をBb9の振り返り欄に書いて下さい。

・動画: 「広大教英生がお薦めする英語動画集」に投稿してください。

・予習:次回の■印記事を読んで、感じたこと・考えたことをBb9の予習欄に書いてください。








第8回 (11/19) 情報と知識を構造的に考える(2)


(1) 思考の構造化

■ コンピュータ上で「思考」をするために
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/11/blog-post_03.html

■ まとまった文書の作成法 (再読してください)
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/01/blog-post_21.html

■ 知的作業のABC
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/yanase/education.html#080331

■ 事務文書の書き方の比較
https://app.box.com/s/31rx4vk7b74gbrvtfwda



授業中課題

(1) フォルダ階層構造デザイン:
自分のパソコンハードディスクのフォルダの階層構造をデザインしなさい。その際に使うアプリは、Word、 Excel、Powerpoint、あるいはその他の他の人も無理なく閲覧できるアプリならなんでもかまいません。しかし、そのフォルダ階層構造デザインは他人にも見せますので、プライベートなことなどのフォルダについては省略してください。

(2) 「自分が特にやりたいこと」の命題表現:
前回作成した「自分が大学時代にやりたいこと」のパワーポイントファイルの一つの側面だけを取り出し、さらに詳しく課題分析をしなさい。その際は、上記の「まとまった文書の作成法」の「1 キーワード」と「2構造的関係の二次元的表現」を自分なりに行った上で、「3 構造的関係の時間的表現」にまとめること。「4 文書作成」までやる必要はありません。



(2) 今後のために

今後の授業ではエクセルを使い始めます。エクセルについては苦手意識をもっている人が多いので、そういった人は適切な入門書を購入するなりして、自学自習を始めておいてください。

ともあれ、皆さんの先輩が書いた以下の記事はきちんと読んでおいてください。

■ 「その場凌ぎで最後まで逃げようとする人はアホです」
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2010/07/blog-post.html

■ 初任者教師として働き始めた卒業生3人の声
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/05/3.html

■ ある中学校で働き始めた新卒ゼミ生からのメール
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2011/05/blog-post.html 

■ ある私立学校で働き始めた卒業生からのメール
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/05/blog-post.html

■ 「目標に向かって一直線に進むことのリスク」 ~ ある学部4年生の述懐
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/09/4.html

■ 「目標に向かって一直線に進むことのリスク」 ~ ある学部4年生の述懐
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/09/4.html


※課題

・振り返り: フォルダ階層構造デザインを完成させ、ファイル添付で提出。本文書き込み欄には、その際の感想を書くこと。


・予習:今回授業中にできなかった「自分が特にやりたいこと」の命題表現をある程度作って、添付ファイルでBb9に提出してください。来週の授業でそれを完成させます。

同時に、エクセルに苦手意識をもっている人は、「Officeのトレーニング」 の中から、「Excel2010入門:ワークシートを初めて作成する」などの基本的なページを探して、十分に時間をかけて、エクセルに慣れておいてください。残念ですが、授業中には十分な時間を取ることができませんので、どうぞ自宅でゆっくりと時間をかけて少しずつエクセルに慣れていってください。

・英語動画:自分で紹介記事を投稿しておくこと。

★ Graded Readersを少しでも読み進めてください!






第9回 (11/26) 情報と知識を構造的に考える(2)の続き


(1)
■ パワポでまとめてもらった「自分が特にやりたいこと」 の印象的な作品を見てみましょう。


(2)
以下の記事を再読し、「自分が特にやりたいこと」の命題表現を作成します。
予習で、あらかた命題表現を作り、授業中にそれを完成させます。

■ コンピュータ上で「思考」をするために
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/11/blog-post_03.html

■ まとまった文書の作成法
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2012/01/blog-post_21.html


※課題

・振り返り:「自分が特にやりたいこと」の命題表現を完成させ、ファイル添付で提出。本文書き込み欄には、その際の感想を書くこと。

・予習:■印の記事を読み、自分なりにエクセルに習熟するための自己訓練をしておく。特にエクセルに苦手意識をもっている人は丁寧に時間をかけて動画などを見て、自分でエクセルを使ってみてください。また、「エクセルは得意」と思っている人も、それはおそらく高校生レベルでの認識のはずです。エクセルはいろいろな使いこなしができるソフトなので、これを機会に、「エクセルの達人」を目指して、ますますエクセルに習熟してください。その学びは社会人になったときに、きっと役立ちますから。

・動画課題:いつものようにブログとBb9に投稿してください。

★ Graded Readersを少しでも読んでみてください!







第10回 (12/3) 表計算ソフト(エクセル)入門 その1




■ Office のトレーニング
http://office.microsoft.com/ja-jp/training/

■ Excel 2010 入門: ワークシートを初めて作成する
http://office.microsoft.com/ja-jp/excel-help/RZ101773335.aspx?CTT=1

■ エクセルで行うタスク管理
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/10/blog-post_09.html

■ 2013年度の印象的なタスク管理作品


■ 『日経PC21』の薦め/エクセルの使いこなし
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2008/11/pc21.html

エクセルなどのソフトは、落ち着いて時間をかければ誰でも習得できます。もし習得できないと思っても、それはあなたの知性のせいではなく、あなたが焦ってしまったから(そしてマイクロソフト社のデザインがよくないからw)に過ぎないことをどうぞ思い出してください。

■ 柳瀬が作成した学会やセミナーの事務局ファイル。実際の仕事でどのように表計算ソフトを使うのかの例として御覧ください(ダウンロードの際にはパスワードが要求されます)。
https://www.box.com/s/8zogrlw7eh6td5f08b63

■ Excelでラクラク!アンケート集計
http://d.hatena.ne.jp/anfieldroad/20120120

■ 卒業までの日めくりカウントダウン・カレンダー
http://d.hatena.ne.jp/anfieldroad/20121217



授業中課題

・第8回 (11/19) 「情報と知識を構造的に考える(2)」で作った、「自分が特にやりたいこと」の命題表現(Wordファイル)をもとに、上の「エクセルで行うタスク管理」のフォーマットに準じた形で、タスク管理表をエクセルで作りなさい。



※課題

・特別課題:来週は、ウォリック大学からローズさんという方がいらっしゃいます。皆さんには、一人必ず一回は彼女に英語で質問をしてもらおうと思っています。他の人が既に尋ねた同じ質問をすることはできませんから、自分らしい質問を5つ考えて、それらをBb9に書き込んでください。

・振り返り:タスク管理のエクセルファイルを完成させ、添付ファイルで提出すること。本文には、作成の際の感想を書くこと。

・予習:今回はお休みとします。その分だけ、しっかりとしたタスク管理をエクセルファイルで作成してください。

・英語動画:自分で紹介記事を投稿しておくこと。






第11回 (12/10) 表計算ソフト (エクセル) 入門 その2


以下は、「なんだ!カンタン!Excel塾」(http://kokodane.com/)様がまとめられているエクセルの解説記事を、柳瀬が推定する学生さんの習熟レベルに即して選定し並べ直したものです(「なんだ!カンタン!Excel塾」様には深く感謝します)。

以下の記事をチェックし、「使える」と思った手順はしっかりと練習し、「面白そう」と思った手順は記憶にとどめておいてください。

なお、以下の記事では、古いExcelのバージョンの画像が使われており違和感を覚えるかもしれませんが、Excelのコマンド構造は基本的に同じですから、画像でなくエクセルのコマンド構造に即して自分なりに試して下さい。(今回に限らず、あまりに親切に作られたマニュアルばかり見て使用法を覚えようとすると、自分で考えることを止めてしまい、少しでもソフトに変更があったら手も足も出なくなります。マニュアルに従う場合も、その手順の意味や構造などを考え、理解しながら操作して下さい)。


A 入力関係

A1 セルの選択
http://kokodane.com/kihon4.htm

A2 セル幅より長い文字列を折り返して全部表示
http://kokodane.com/tec1_10.htm

A3 横移動は「Tab」キー「Enter」キーで横移動する方法
http://kokodane.com/tec1_15.htm

A4 数字を入力したら「####」
http://kokodane.com/tec1_5.htm

A5 分数を入力するには
http://kokodane.com/tec1_13.htm

A6 オートコンプリート 
http://kokodane.com/kihon7.htm

A7 セルの書式 表示形式
http://kokodane.com/kihon_syosiki1.htm

A8 セルの書式 配置
http://kokodane.com/kihon_syosiki2.htm

A9 書式の演習
http://kokodane.com/ensyu.htm

A10 連続番号を入れる技
http://kokodane.com/tec1_47.htm

A11 ながーい連番入力もワザで簡単!
http://kokodane.com/tec1_16.htm

A12 スケジュール表を簡単に作成する技
http://kokodane.com/tec3_11.htm

A13 ひとつのファイルの複数のシートを並べて表示
http://kokodane.com/tec1_38.htm


B データ整理関連

B1 ドロップダウンリストの作り方
http://kokodane.com/kihon30.htm

B2 Excelをデータベースとして活用する
http://kokodane.com/kihon8.htm

B3 オートフィルタ機能をマスター
http://kokodane.com/kihon11.htm

B4 データベースをカンタン入力する
http://kokodane.com/kihon9.htm

B5 Excelでデータを入力する範囲を指定するには
http://kokodane.com/tec1_32.htm


C 表示関連

C1 小数点以下1桁まで%表示
http://kokodane.com/tec1_1.htm

C2 点数によって色分け
http://kokodane.com/tec1_48.htm

C3 ウインドゥの固定
http://kokodane.com/tec1_8.htm

C4 「シート」と「ブック」の名前を変える
http://kokodane.com/tec1_4.htm

C5 シート見出しを見やすくカラフルに
http://kokodane.com/tec1_25.htm

C6 罫線の太さ、種類、色を設定する
http://kokodane.com/tec1_21.htm

C7 一行おきに色を変えて見やすくする方法
http://kokodane.com/tec2_16.htm

C8 パパッと表を見栄え良く
http://kokodane.com/tec1_20.htm

C9 Excelで ふりがなを表示するには
http://kokodane.com/tec2_5.htm



D 編集関連

D1 内訳やメモはコメントで
http://kokodane.com/tec2_17.htm

D2 2つのセルのデータをくっつける
http://kokodane.com/tec1_27.htm

D3 データ範囲に名前をつけてすばやく選択
http://kokodane.com/tec1_28.htm

D4 いちどに複数の行を挿入するには
http://kokodane.com/tec2_19.htm

D5 すばやく選択範囲を拡張する
http://kokodane.com/tec2_sentaku.htm

D6 罫線を除いてコピーするワザ
http://kokodane.com/tec2_26.htm

D7 行と列を入れ替える
http://kokodane.com/tec1_17.htm

D8 列の幅を変えずに表をコピーする
http://kokodane.com/tec1_22.htm

D9 大事なファイルにパスワードをかけたい
http://kokodane.com/tec2_7.htm


E 印刷関連

E1 ヘッダーやフッターをつけて印刷
http://kokodane.com/tec1_31.htm

E2 2ページ目以降にも項目名を表示して印刷
http://kokodane.com/tec1_18.htm

E3 Wordに転送して宛名ラベル印刷
http://kokodane.com/tec2_37.htm



※ 課題

・振り返り: 上記のエクセルの技をすべて試した上で、どれが自分にとって有益だったかを具体的に書いて下さい。

・予習(の代わりの課題):来週は特別授業ですので、来週の予習課題はありません。しかし、 上記のエクセルの技も使いながら、タスク管理のよりよい作品を添付提出してください。Bb9本文にはその際に考えたこと・感じたことなどを書いて下さい。

・動画紹介:いつものように行って下さい。

★ 第一に自分のために、第二に(将来の教英生も含む) ブログを読んでくれる人のために、graded readersを読んで、紹介記事を投稿してください。一番時間的余裕がある現在、自分を律することができなければ、高い英語力を獲得することは困難です。しっかりと努力を継続してください。



広大教英生がお薦めするGraded Readers
http://kyoeigradedreadersselection.blogspot.jp/






第12回 (12/17) 特別授業


この日は特別授業なので、課題だけを提示します。

※課題

・復習課題:Bb9に掲示されているタスク管理「印象的な作品(改良ポイントの指摘あり)」の中から一つファイルを選び、それを自分なりに改良してBb9に提出してください。あるいは、自分が作っていたタスク管理ファイルを、前の回で学んだエクセルのテクニックなどを使って、さらに洗練させてBb9に提出してください。

・冬休み課題:この授業はポートフォリオ評価しますので、http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/09/2013.html の記事を読んで、その準備をしておいてください。

・冬休み特別課題: Graded Readersを最低一冊読んで、その紹介記事をブログ (http://kyoeigradedreadersselection.blogspot.jp/) に掲載し、かつBb9にもその記事内容のコピーを提出してください。

・動画課題:いつものように、次の授業までに動画紹介記事をブログに掲載してください。






第13回 (1/14) 基礎統計と表計算ソフト操作(その1)


※2015年1月7日(水)は、月曜授業の振替日なので、この授業はありません。


以下、相沢裕介(2010)『統計処理に使うExcel2010活用法―データ分析に使えるExcel実践テクニック 』 カットシステムを教科書として使います。ですが、エクセル操作がある程度得意な人は、以下の説明・ファイル・記事だけで理解できますので、購入は自分の判断で行って下さい。

※ 今回からK208のPCのOSは必ずWindows 7 (教育学部版) を選択してください。他のOSですと、以下の「分析ツール」が使えません。


■ 分析ツールを読み込む(アドインする)

各種統計分析は「分析ツール」を使えば非常に簡単に実行できます。しかし「分析ツール」は最初はエクセルに入っていないので「アドイン」する必要があります。

Excel 2010でしたら、「分析ツール」をアドインするためには、次の操作を行って下さい。「ファイル」のタブから「オプション」を選択→「アドイン」を選択→「アクティブでないアプリケーション アドイン」から「分析ツール」を選択→「設定」アイコンをクリック→エクセル画面に出てきたダイアログボックスから「分析ツール」にチェック印を入れてOKをクリック。

以上で完了です。エクセル画面の「データ」タブを選択すると右上に「データ分析」が出ているはずです。そこをクリックすればデータ分析のアドインが使えます。

このアドイン方法については、マイクロソフトがいつものように親切な(笑)マニュアルを整備してくれています。
http://office.microsoft.com/ja-jp/excel-help/HP010021569.aspx

自分のPCのエクセルでも分析ツールを使えるようにしておいてください。


■ 計算結果に出るEという記号

しばしばエクセルでは計算結果の中にEが出ますが、これは演算の都合で自動的に指数表示になってしまったものです。この表示では何のことかよくわからないので、この場合は、そのセルを、「書式→セル→表示形式→数値」のように選択し、「小数点以下の桁数」を適当に定義することによって、常識的な数値表示にすることができます。


■ エクセル成績処理課題

(提出は電子媒体と印刷媒体で。電子媒体は2/9(月)23:59までにBb9に提出。印刷媒体は2/9(月)の15時までに英語教育図書室に提出)

※なお、2/9(月)23:59までには、この後期授業全体のポートフォリオもBb9に提出してもらいます。(参照 http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2013/09/2013.html)。ですから、学期末は、以下のエクセル課題とポートフォリオの両方が課されますから、両方共(特にポートフォリオは今から着実に作っておいてください)。


課題の説明

このデータファイル (http://www.box.net/shared/7hoqxfka7t)は、あなたが英語教師として担当した1年1組と1年2組の、校内実力テストの点数(100点満点の素点)です。1年は10組までありますが、あなたは担当していないクラスのデータはもっていません。第一回目のテストは5月に、第二回目のテストは10月に行われました。問題作成者は第一回目と第二回目で異なっています(当然問題も異なっています)。

あなたはクラス担当教員として、これらテストの結果を英語科主任と各々の生徒に対して報告する義務があります。エクセルを使って必要な分析を行い、報告書を作成しなさい。なお報告書は英語科主任に対して提出するものとし、そこには、(a)1組と2組の違いに関するクラス全体の分析と、(b)それぞれの生徒個人に対しての報告の基になる分析の最低二種類の分析が含まれているものとします。

また、本来なら報告書には統計分析の進める際の考え方などは書かずに、結果だけを分かりやすく示せばいいのでしょうが、この報告書は統計分析の基礎を学ぶためのものですから、どうして示されている分析をするのか、またその結果はどんな意味を持つのかを分かりやすく説明するようにしてください。

なお提出に関しては、今回はA4に(カラー)印刷したものも提出してください。印刷してきちんと表示されるファイルを作ることが課題の一つの要素です。

A4 で印刷したらまともに読めないようなファイルは採点の対象としません。電子的にはうまくできていても、印刷するとフォーマットが乱れることはよくあることです。職場では印刷してファイルを提示することが多いのでこの要求を出します。結構時間がかかりますので、きちんと計画的に課題を完成させてください。(なお、昨年までは、ワードファイルにエクセルの図表を貼り付けたファイルの提出を認めていましたが、今年度はすべてエクセルファイルで提出することとしますので注意して下さい)。

さらに、この課題では「相手にとって親切な文書」を作成することを大切にしてください。以下の問いについて自分なりに答えてみてから文書を作成してください。(言い換えるなら、甘やかされた中高生が作成するような課題文書を作成しないでくださいということです)。

・自分がやったことを書き連ねた文書と、忙しい他人に見せる文書の違いは何か。言い換えるなら、単位を取ることしか考えていない生徒の提出文書と、有能な社会人が提出する文書の違いは何か。

・表紙はつけるべきか。それは何故か。

・文書の冒頭には何を書くべきか。それは何故か。

・ホッチキスは紙の左上に打つべきか、それとも右上か。それは何故か。

・「そんなこと教えてもらっていないから、知りませんでした・できません」といった弁明は、自分を成長させると思うか。また、社会に歓迎されると思うか。理由を考えながら自答せよ。


■ 関連記事:考える・調べる・尋ねる
http://yanaseyosuke.blogspot.jp/2009/04/blog-post_13.html


解説ファイル

■ 解説ファイル その1
http://www.box.net/shared/8y3ctyaq4d

■ 解説ファイル その1への解説補助資料
http://www.box.net/shared/hpui6krj6ygo54z76v7e



★ 統計を「理解」するための推薦図書












★ 本気で数学を学び直したいのなら、以下の本がお薦め。






※課題

・振り返り:解説ファイル1とその補助資料をよく読んで理解し、それを通じて学んだこと・考えたこと・感じたことなどをBb9に書いて下さい。

・ 予習: 次回の解説ファイルを読んで、わかったこととわからなかったことを整理してBb9に書いて下さい。(ただし、「解説ファイル その2」の「信頼区間」に関しては、授業では取り上げません。こういった用語と考え方がある、ぐらいの理解でとどめておいてくださって結構です)。

・英語動画:自分で紹介記事を投稿しておくこと。



第14回(1/21) 基礎統計と表計算ソフト操作(その2)




※この日はインフルエンザによる欠席者が多いので、授業は、前週の簡単な復習と、課題遂行についての簡単な説明を中心に行います。
ちなみに課題では、エクセルをきちんとA4で収まるように印刷することを求めます。以下のページなどを参考にしてください。

■ Excel(エクセル)基本講座:印刷/印刷プレビュー
http://www.eurus.dti.ne.jp/~yoneyama/Excel/insatu.htm

■ Excelの印刷でありがちなトラブルを無くすTips
http://matome.naver.jp/odai/2135839940438751801



※課題

・振り返り:授業を通じて学んだこと・考えたこと・感じたことなどをWebCTに書いて下さい。

予習: 次回の解説ファイルを読んで、わかったこととわからなかったことを整理してBb9に書いて下さい。(ただし、「解説ファイル その2」の「信頼区間」に関しては、授業では取り上げません。こういった用語と考え方がある、ぐらいの理解でとどめておいてくださって結構です)

・英語動画:自分で紹介記事を投稿しておくこと。







第15回(1/28) 基礎統計と表計算ソフト操作(その3)




■ 解説ファイル 推測統計に関するパワーポイントスライド
http://www.box.net/shared/fhe3sdo5j6

■ 解説ファイル その2
http://www.box.net/shared/l61jtk3aip

■ 全国学力テストに関する報道(毎日新聞2013年12月13日)※パスワード有り
https://app.box.com/s/wcixujbb1wo5szatvc9k



★ 「社会調査」のウソ
テレビや新聞のニュースで報道されたりネットで流れたりする各種の社会調査の中には、非常にバイアスがかかったものがあります。そのような「社会調査のウソ」を見抜くためにも、『「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)』の一読をお薦めします。



※課題

・振り返り:授業を通じて学んだこと・考えたこと・感じたことなどをWebCTに書いて下さい。

・英語動画:自分で紹介記事を投稿しておくこと。