***広報***
「ナラティブが英語教育を変える?-ナラティブの可能性」
(2009/10/11-12、神戸市外国語大学)
第1日目登壇者:大津由紀雄、寺島隆吉、中嶋洋一、寺沢拓敬、松井孝志、山岡大基、柳瀬陽介
第2日目コーディネーター:今井裕之、吉田達弘、横溝紳一郎、高木亜希子、玉井健
***広報***
8/8-9の全国英語教育学会で, 東京大学大学院教育学研究科博士課程(学校教育高度化専攻教育内容開発コース)に在籍しながら研究を進める東條弘子先生と知り合いになれました。大学院では秋田喜代美先生のゼミに属し, 佐藤学先生らの指導も受けているそうです。
お話を聞いて, その研究アプローチに非常に共感しましたので論文を送ってもらうようお願いしました。
そうして入手したのが,
東條弘子 (2009)
外国語教育における教室研究の展望と課題
― 日本の中学校英語科教室談話研究への視座からの検討 ―
東京大学大学院教育学研究科紀要第48巻 pp. 387-395
です。
海外の研究と国内の研究を的確にまとめた良い論文なので, 私としても多くの人に読んでもらいたく思い, PDFファイル公開をお願いしましたら, 快諾していただきましたので, ここに掲載します。
参考のため, 上記論文の一部を転載します。
英語教育研究が, 「英語教育学者」を自称する狭い範囲の人間だけでなされるのではなく, さまざまな分野からの有能な人材によってなされることを切に願っています。いわゆる「教育学」の分野の方々による英語教育研究が今後ますます発展しますように。
追伸
上記論文は今年3月に刊行されたものです。CiNiiの下記のURLからも, 近日中にダウンロードできるようになるそうです。
http://ci.nii.ac.jp/naid/40016524640
■目的
本稿の目的は, 日本の中学校英語科における教室談話研究への視座から, 教室研究, 国内での授業研究,国内外の教室談話研究の系譜を概観することである。同時に,各領域における以下の2点:①研究における主眼点,理論的枠組みと方法論;②実践者による参加者主体型研究の志向性,を網羅しながら,今後の中等教育の(E)FL教室研究への提言を試みる。応用言語学と教育学という異なる分野における知見を比較検討し,学際的に結びつけ,研究の道筋を提示する。
■今後の展望と課題
本稿では,日本の中学校における英語科教室談話研究の視座より,教室研究並びに国内外の授業研究と教室談話研究が概観され検討された。各領域における研究の主眼も方法論も多彩であり,今日では実践者による授業の研究が求められている。以下に今後の教室研究の展望及び課題を二つ記す。
1点目は,研究主題や方法論が混在する今,主眼点と理論を整理することである。同時に実践者によって「参加者主体型」教室研究がなされる必要がある。「学習者共同体」の知見を援用し,研究者と教師が協働して「内側から」研究を手がける際の方法の一つが社会文化的アプローチである。談話を知的営為とみなし,多様な学習者の「声」を手がかりに,学習と談話の関係を探るのである。日本の教師たちが伝統的に培ってきた,子どもの名前が挙げられる授業研究の強みも発揮され,(E)FL教室研究が補強されるだろう。
2点目は, 日本の中等教育での教室研究が,より手がけられることである。SLA理論は無論のこと,教室研究での知見はほとんどが海外で生み出されており,結果として理論と実践の乖離のみならず, 日本の文脈においては困難が生ずる。従って,今後は授業研究や教室談話研究など他領域の知見を援用し,実践を起点とする学際的な教室研究の蓄積と理論の見直しが待たれる次第である。
英語教育研究が, 「英語教育学者」を自称する狭い範囲の人間だけでなされるのではなく, さまざまな分野からの有能な人材によってなされることを切に願っています。いわゆる「教育学」の分野の方々による英語教育研究が今後ますます発展しますように。
追伸
上記論文は今年3月に刊行されたものです。CiNiiの下記のURLからも, 近日中にダウンロードできるようになるそうです。
http://ci.nii.ac.jp/naid/40016524640
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「ナラティブが英語教育を変える?-ナラティブの可能性」
(2009/10/11-12、神戸市外国語大学)
第1日目登壇者:大津由紀雄、寺島隆吉、中嶋洋一、寺沢拓敬、松井孝志、山岡大基、柳瀬陽介
第2日目コーディネーター:今井裕之、吉田達弘、横溝紳一郎、高木亜希子、玉井健
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