以下は柳瀬の授業(「英語教師のためのコンピュータ入門」)の受講者のためのページです。授業の資料は著作権などに抵触しない限り、できるだけここに掲載します。
「コンピュータを学ぶ」から「コンピュータで学ぶ」へ
「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」へ
そして「コンピュータと英語で学ぶ」へ
Computer for Communication and Community
"The only person who is educated is the one who has learned how to learn and change."
Carl Rogers
"You are not bored. You are just boring."
子曰、知之者、不如好之者。好之者、不如樂之者。 『論語』雍也第六 140
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2011年度
英語教師のためのコンピュータ入門
1年生: 水曜7-8限 K208教室
担当:柳瀬陽介
yosuke@hiroshima-u.ac.jp
■授業で使う主なホームページ
・柳瀬ブログのこのページ(教材提示用)
ラベル「授業」に掲載
なおラベルの「教育」と「ICT」には、皆さんにとって
特に有益だと思う記事を掲載しているつもりですので、
よかったら時折参照して下さい。
・広島大学WebCT(コミュニケーション用)
情報メディア教育研究センターのページ右の「WebCT]アイコンをクリック
主に使うのはDiscussionsとAssignmentsです。
なお授業音声の録音もWebCTに掲載しますので、
欠席した場合や、授業の復習をきちんとしたい場合に
音声ファイルをダウンロードして勉強して下さい。
■この授業の目的
(1) 現代社会におけるコンピュータ文化の重要性を理解する
(2) コンピュータについて自分で学べるようになるための基礎知識と検索技術を習得する。
(3) ウェブ上の有益な英語情報を活用できるようになる。
(4) 統計量統計に関する基礎的理解に基づいてエクセルを使いこなせるようになる。
(5) 音声・画像関係のソフト等が使いこなせるようになる。
(6) タイピング技術に習熟する。
■助言
(1)コンピュータを怖れないでください。コンピュータはあなたを助ける道具なのですから。
(2) まずは基礎的な原理と構造を理解してください。あとは操作の中から手があなたに知恵を与えてくれます。
(3)うまく動かない時にはどうぞ焦らないで。パニックになったりイライラしないで、試行錯誤したり検索したり人に尋ねたりしてください。
(4)すべてを理解しようとしないでもいいです。使っているうちに、少しずつわかったり発見したりしてゆくものですから。「とりあえず使える」状態になればあとは雪だるま式に習熟できます。
(5)授業外でのコンピュータ使用を前提としています。授業時間だけのコンピュータ使用では習熟できませんから、空き時間を使ってどんどんコンピュータを使って慣れてください。
(6)でもどうしても慣れないなら使いやすい参考書を本屋で見つけて買ってください。私も何度も経験しましたが、自分に合った参考書は多くの時間を節約してくれます。2000円以下で多くの時間が買えるのですから、これはいい投資です。
(7)特に単純作業をやったりしているときは、自分の注意資源の数パーセントを常に「どうしたらこの作業をより効率的に行えるだろうか」という問いに向けてください。コンピュータには便利な小技がたくさん隠されています。右クリックはしばしば行い、「ツール」「オプション」などはどんどん変更して、あなたのコンピュータを"personal"なものにしてください。
(8)授業への要望などは積極的に知らせてください。お互いのコミュニケーションを密にすることでよい授業を創り上げてゆこうと思っています。
参考: パソコンの基本的な操作法にゆっくり習熟したい人は下記の講座などの良心的なものを受講してみてはいかがでしょうか。
広島大学生協 パソコン総合サポート(略称PCSS)
・OSとソフトウェアの更新を忘れない。Windows Updateを確認せよ。
・トップレベルドメインと国別コードトップレベルドメインについても知っておこう。
トップレベルドメイン
・Gmail, Calender, ReaderはPCでもスマートフォンでもタブレットでも同期して使えるので非常に便利。
・Google accountを作っておくと、Gmail, Calender, Readerだけでなく、Document, Reader, Bloggerなども使える。
・Scholar, Books, Translate, YouTube, Alertなどは情報検索にとても便利(自動的に情報収集しようとするならなんといってもReader。もちろんTwitterも情報収集には便利)。
※ただしGoogleも単なる私企業に過ぎない。すでに莫大な力をもってしまったGoogleが暴走しないように私たちは常にGoogleに対して批判的な姿勢を崩さないようにしておく必要がある。
★覚えておくと操作が飛躍的に速くなる小技
・なお提出する際は、このフォーマットで提出して下さい(一度ダウンロードして、自分のPCに保存しておくと便利)
・上記のフォーマットではHTMLを使います。次の記事を読んでHTMLについて理解しましょう。
小林雅一(2011)『ウェブ進化最終形 「HTML5」が世界を変える』朝日新書
※ “Tweet”は「つぶやき・つぶやくこと」と訳されていますが、本来は鳥のさえずりを意味します。これは好みに過ぎませんが、仲間内だけでしか通用しないような「つぶやき」よりも言語を共有するすべての人々への「さえずり」をしてみませんか?
そもそもTwitterは開放的な構造をしていますから、tweetsはどこへでも転載され、仲間内だけでの発言には適しません。何気なく発言したtweetが大問題を起こす事件が最近多発していることは皆さんも御存知と思います。気をつけてください。
Twitterの開放的な構造からしますと、Twitterは自分のことばかりを「つぶやく」”meformer” (新造語)よりも、他人にとって役立つと思われる情報を”tweet”する”informer”に適したメディアではないかと思われます。(”Meformerとしての楽しみは、FacebookやGoogle+あるいはMixiなどのSNSの方が適していると思います)。
※Gmailアドレスは、各種サイトでのIDとしても使えます。大学などの組織のメールアドレスではその組織を離れれば、そのメールアドレスが使えなくなりますが、Gmailですと一生使える(はずです)。Gmailアドレスを決める時には、一生使っても支障がないようなものにしてください(若気の至りの過ちは後年イタイよw)
★Social Network Service
※Google+もFacebookも実名登録が原則です。どちらか一つは英語専用にして、英語を通じての友情基盤を築いてみませんか?日本語のSNSならMixiがあります。
※Facebookにはこのような批判的な見解もあることに注意
Facebook Is Tracking Your Every Move on the Web; Here’s How to Stop It
※また、Facebookは、自分がそこに書いた情報を何も考えずにどんどんと流すことができます。しかしその情報がどのようにまとめられ使われるかには注意が必要です。これはFacebookだけでなく、Google, Twitterなどのウェブアプリ全般に言えることですが、どうもFacebookに関しては、私たちが入力した情報を露骨に商品化する傾向が、他の企業に比べて強いように私には思えます。
The Meaning Machine (by Alexis Madrigal, The Atlantic, Sept. 27, 2011)
※誰でも閲覧できるウェブ空間に、自分の個人的な出来事を永久に残してしまうかもしれないことに関する警告はこちらをお読みください。
What You Shouldn't Post on Your Facebook Page If You Want a Job
※Facebookの動きは警戒すべきだが、Facebook以上にGoogleはプライバシーへの脅威になるかもしれないというのがこの記事です。
Facebook is scaring me.
http://scripting.com/stories/2011/09/24/facebookIsScaringMe.html
・コンピュータと人間知性の共進化について
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2008/10/blog-post_7852.html
第6回 11/9水 情報と知識を構造的に考える(2)
・まとまった文書の作成法
第7回 11/16水 メディア論と社会分化論から英語とコンピュータの使用について考える
・書き言葉が私たち近代人をつくった: Walter Ongの議論から
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/05/walter-ongorality-and-literacy.html
★メディア論と社会分化論から考える言語コミュニケーションの多元性と複合性
http://yanaseyosuke.blogspot.com/2010/11/html.html
第8回 11/30水 音声と動画の処理
※この回は総合科学部J209教室で授業を行ないます!間違えないように教室に行って下さい。なおこの週も、毎回の振り返りと、英語動画選択の2つの課題はWebCTに提出して下さい。
第9回 12/7水 エクセル入門
今週からエクセルを使い始めます。まずは次の記事を(もう一度)読んで下さい。
さらに中学校教員の次のブログ記事をお読みください。
・Excelでラクラク!アンケート集計
さて、授業では課題として皆さんのこれからの学生生活をデザインして、それをエクセルで表現することを行います。
まずは基本原則です。
次に以前に行った、パワーポイントを使っての思考整理(マインド・マッピング)です。
※エクセルに対して苦手意識をもっている人は、必ず上記のサイトなどを使ってエクセルに習熟して、苦手意識を払拭しておいて下さい。とにかくとりあえずは自分なりに使いこなせばいいです。イライラしたりしたら、一休み深呼吸して、周りの人に助言を求めたりしてください。エクセルなどのソフトは、落ち着いて時間をかければ誰でも習得できます。もし習得できないと思っても、それはあなたの知性のせいではなく、あなたが焦ってしまったから(そしてマイクロソフト社のデザインがよくないからw)に過ぎないことをどうぞ思い出してください。
★課題
上記のタスク管理フォーマットを使って、これから2012年までのタスク管理(週単位)と、卒業までのタスク管理(月単位)を作って下さい。(英語動画選択課題はお休みとします)。
※エクセルによるタスク管理の過去の優秀作品です。ダウンロードしてください(パスワードが要求されます)。
第10回 12/14水 基礎統計とエクセル操作(その1)
以下、相沢裕介(2010)『
統計処理に使うExcel2010活用法―データ分析に使えるExcel実践テクニック 』 カットシステムを教科書として使います。ですが、エクセル操作が得意な人は、以下の説明・ファイル・記事だけで理解できるかもしれませんので、購入は自分の判断で行って下さい。
■分析ツール
各種統計分析は「分析ツール」を使えば非常に簡単に実行できます。しかし「分析ツール」は最初はエクセルに入っていないので「アドイン」する必要があります。
Excel 2010でしたら、「分析ツール」をアドインするためには、次の操作を行って下さい。「ファイル」のタブから「オプション」を選択→「アドイン」を選択→「アクティブでないアプリケーション アドイン」から「分析ツール」を選択→「選択」アイコンをクリック→エクセル画面に出てきたダイアログボックスから「分析ツール」にチェック印を入れてOKをクリック。
以上で完了です。エクセル画面の「データ」タブを選択すると右上に「データ分析」が出ているはずです。そこをクリックすればデータ分析のアドインが使えます。
■計算結果に出るEという記号
しばしばエクセルでは計算結果の中にEが出ますが、これは演算の都合で自動的に指数表示になってしまったものです。この表示では何のことかよくわからないので、この場合は、そのセルを、「書式→セル→表示形式→数値」のように選択し、「小数点以下の桁数」を適当に定義することによって、常識的な数値表示にすることができます。
■<課題作成用データ>
このデータファイル (
http://www.box.net/shared/7hoqxfka7t)は、あなたが英語教師として担当した1年1組と1年2組の、校内実力テストの点数(100点満点の素点)です。1年は10組までありますが、あなたは担当していないクラスのデータはもっていません。第一回目のテストは5月に、第二回目のテストは10月に行われました。問題作成者は第一回目と第二回目で異なっています(当然問題も異なっています)。
あなたはクラス担当教員として、これらテストの結果を英語科主任と各々の生徒に対して報告する義務があります。エクセルを使って必要な分析を行い、報告書を作成しなさい。なお報告書は英語科主任に対して提出するものとし、そこには、(a)1組と2組の違いに関するクラス全体の分析と、(b)それぞれの生徒個人に対しての報告の基になる分析の最低二種類の分析が含まれているものとします。
また、本来なら報告書には統計分析の進める際の考え方などは書かずに、結果だけを分かりやすく示せばいいのでしょうが、この報告書は授業の評価のためのものですから、どうして示されている分析をするのか、またその結果はどんな意味を持つのかを分かりやすく説明するようにしてください。
なお提出に関しては、今回はA4に(カラー)印刷して提出してください。電子媒体では受け付けません。印刷してきちんと表示されるファイルを作ることが課題の一つの要素です。
A4 で印刷したらまともに読めないようなファイルは採点の対象としません。電子的にはうまくできていても、印刷するとフォーマットが乱れることはよくあることです。職場では印刷してファイルを提示することが多いのでこの要求を出します。結構時間がかかりますので、きちんと計画的に課題を完成させてください。
■解説ファイル・記事