そのワークショップの準備の一環として、「私の講義の原則」というスライドを作りました。
この原則は、今回のワークショップだけに限らないものなので、ここに公開をしておきます。大学・大学院での授業でもこの原則を貫いています。
ちなみに9/21のワークショップでは、以下を大きな柱とします。
(1) 学びを取り戻す
(2) 意味を取り戻す
(3) 「からだ」と「こころ」を取り戻す
(4) 「想い」を取り戻す
(5) 授業づくり
理論的な背景は以下の通りです。
(1) マルクスの疎外論(参考:『経済学・哲学草稿』および『英語教師は楽しい』の中の拙稿)とTrivial Machineの比喩(参考:Heinz von Foerster (2003) Understanding understandingの第15章)
(2) ルーマンの意味論(参考:『批判理論と社会システム理論 』、『社会システム理論』、『社会の社会』)
(3)と(4) ダマシオの身体論(参考: Self comes to mindなどの一連の著作)
この半年間、さまざまな機会でさまざまな方々に、上記の原則に基づきこれらの論点について語ってきました。そこから学べたことをもとにしつつ、今回も、講義を練りなおしている最中です。もしよろしかったらお越しください。
お申込み
以下は主催者からのお知らせを転載したものです。
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柳瀬陽介先生 講演会@東京 日時: 2015年9月21日(月・祝)10:00-16:45(受付 9:40)
会場:大田区立池上会館 第一会議室
http://www.city.ota.tokyo.jp/shisetsu/ikegamikaikan/
〒146-0082 東京都大田区池上一丁目32番8号
参加費:3,500円 (学生1,700円)
◆テーマ:「わくわく」ってつまりどういうこと?
英語は「ことば」であり、「ことば」は人間形成の根幹であり、社会の中での人間の営みに関わるものである。
だが、「ことば」は「こころ」に結びついていなければ、単なる記号形式にすぎず、こどもの身につかない。
また、そんな形骸化した記号形式をいくら発音しても、それが「ことば」として他人を動かすことはない。
「こころ」とは、人間が自らの「からだ」で実感している気持ちのことである。
「からだ」の内部で何かが動き始めて、はじめて「こころ」が生まれる。
◆「すべてのこどもたちをつれていく」ために「からだ・こころ・あたま」を使った能動的な学びとは、 どういうものか。 授業では、どのように生かすことができるのか。科学知と実践知が融合する貴重な機会です。
☆8月に大好評だった大阪での講演会に続く第2弾です。
●《参加者の声(一部抜粋)》
今回の為に事前学習として先生の著書に関する記事やブログを拝読させていただきましたが、難しそうで、ついていけるかとの不安も感じていましたが、とても解りやすくお話しして頂き、全てが興味深かったです。
●表と裏の意味のコントラストを受けとってコミュニケーションしているのだ!
●潜在的意味を持った質問が子どもたちの頭と心を動かすこと。 そういった授業の組み立てが小学校の先生こそが得意(理解している)だということ。
●身ぶりが自然に出ていくまで、言葉の奥を考えるレッスン準備をしようと思いました。
●ことばにとって相手は必須。 常に相手に届ける、伝えるということを意識することが重要。
●「わくわく」 から「想い」が生まれ、「想い」が促されて「あたま」が働き、ことばが生まれる。
●すべてが心に響きました。 その中でも特に「想い」は「重い」であること。
「伝えたい!」という強く大きく重い「想い」があってこそのことばであること。
本テーマは、2015年11月8日「第2回こども英語教育研究大会」にもつながります。
これからの英語教育を考える基盤となる講演会のひとつです。
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