2013年4月1日月曜日

東広島大学英語狂育学狂授 在家出家へ



『英語狂育通信』2013年4月1日号


東広島大学で英語狂育学を教える柳瀬陽介狂授(49)が、昨日、記者会見場に剃髪姿で現れ、在家出家をしたと発表した。在家での出家であるので、大学での勤務は続けるとのこと。

氏によれば、3.11以降に、被災者のことを巧みに忘れようとする世間の無情さ、および何もなかったように原発を再推進しようとする人びとの業の深さに心を痛めていたが、実は、世間よりも無情で業が深いのは、学問といいながら己の知的好奇心だけを満たそうとしている自分自身であることを痛覚したという。そこで、我欲・我執の一つの象徴ともいえる髪の毛をすべて剃り、在家出家者として、生命の本質に即した暮らしをするしかないと決意したそうである。今年度、齢50になることも決意の後押しになったとも氏は語った。

現在の氏は、毎朝40分のヨガで心身を清めた後に仕事にとりかかり、「今や地球上のすべての生命のために働いている」と記者会見で語った。また、多飲していたコーヒーやダイエット・コークなどのカフェイン類は一切絶ち、アルコールや白砂糖を使った菓子類なども摂取せず、社交も一次会だけで、二次会などはすべて辞退しているとのこと。「俗世の権益や欲望のために、もはやこの身を捧げたくない」とも氏は語った。



だが過去も数々の奇行で知られる氏だけに、今回の言動もどこか胡散臭さがぬぐい去れない。

記者からの「そもそもクリスチャンが出家できるのか?」という質問には、「儂ぐらいのレベルになると、そんなことなど構わぬのぢゃ」と語気を荒げ、「いきなり完全に剃髪して出家しなくてもよかったのでは?」との質問には「部分剃髪の部分出家では駄目だったのぢゃ」と意味不明の答えを返し、「誰も儂の宗教的決意を理解できぬ」と顔を紅潮させながら記者会見場を後にした。


しかし取材を重ねるにつれ、「宗教的決意」以外の要因が少しずつ見えてきた。

一つはスキンヘッドにして周囲の人を狼狽させ、これ以上仕事を依頼されることを避けるためだというもの。氏は昨年度職位が上がったのに伴い、出席する会議や出張が格段に増え、かつ実務プロジェクトの取りまとめ役も多く引き受け、「勉強したいが時間がないのが辛くてたまらない。お願いだから勉強させてくれ」とこぼしていたという。だが、氏をよく知る人によれば、氏は「ザ・ペンギンズ from マダカスカル」の「隊長 (Skipper)」のように、すべての物事にパラノイア的に対応し、自ら仕事を増やしているだけだという。「今回のスキンヘッドも、『隊長』ばりの過剰反応ではないでしょうか」と同僚の無難一徹さん(44)は解説した。

他方、健康不安説もある。複数の証言によると、氏は昨年3月にストレスで右の眉毛の3分の1程度を失い(今でも右眉毛は薄いままで、一部は無毛状態のまま)、5月には膝の痛みが悪化し立ち上がれなくなり、11月下旬にはおたふく風邪を罹患しその後一ヶ月以上にわたって体力が回復しなかったりなど、かなり健康を崩している様子。「歩いている姿にあまりに生気がなかったので、大丈夫ですかと声をかけたほどです」とは事務職員の締切守さん(31)。この他、事務仕事の締切に追われているうちにフラッシュバックが起こったや、いざ勉強をしようとしたら頭が白紙状態になり何もできず早退したや、簡単なメールの返事さえできず軽度のうつ状態にあったのではないかなど、氏の健康状態の悪化を懸念する声が相次いだ。これらの健康不安から氏は自らの生命の限界を自覚し、剃髪出家したのではないかというのが健康不安説である。

そんな中で、氏を間近に知るゼミ生の単位望君(22)は、実は円形脱毛症が真相だと考えている。「先生のこの秋と冬の疲れ具合は尋常ではなく、通り過ぎた時に『バットマン・ダークナイト』のジョーカーではないかと思ってしまったぐらいです。1月末には、左後頭部に大きな円形脱毛症ができていました。『大丈夫ですか』とボクが尋ねると、『馬鹿者、これは儂が自分で部分的に剃髪したのぢゃ』と強弁していました。ですが、2月からは各方面のお仕事でさらにお忙しくなったらしく、頭部左前方にも大きな円形脱毛症ができていました。今回のスキンヘッドは、それらをカモフラージュするためのものではないでしょうか」と単位君は語った。

もしこの推測が正しいとすれば、今回の氏のスキンヘッドは、氏の言う「部分剃髪」を隠すためのものである可能性が高い。だが、いくらスキンヘッドにしても毛根は見えるもので、毛根が完全に失われた無毛部分は明らかのままのはずである。だとすれば、氏は「頭隠して尻隠さず」ならぬ、「頭剃ってもハゲ隠せず」の茶番を演じていることになる。

氏は幸い、ヨガを始めて以来、少しずつ健康を取り戻し始めているともいう。氏が今後精進にみ、輝く未来を明るく切り拓くことに期待したい。














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