昭和女子大で開催された全国英語教育学会に参加しました(8/9-10)。この学会にも少しは変化の胎動を感じることができました。「量的研究vs質的研究」といった不要な二項対立にとらわれず、両者をクールに使い分ける若い世代の研究者も目立ってきました。リフレクションはもちろんのこと、社会文化的アプローチやナラティブ・アプローチも根付いてきたように思えます。「人間形成」といった論点を前面に出した三浦孝先生主催の問題別討論会に私も発表者として参加しましたが、そういった論点もオーディエンスの方々からは好意的に受けとめられました。最後のシンポジウムでも小中高の実践者の方々の発表が主となり、それを大学の研究者が総括するという形になっていました。「研究のための研究」「研究者のための学会」から、「実践のための研究」「実践者のための学会」へという流れが生じてきたのかもしれません。私はこの流れを支持します。
ただ今年の大会ほど、この学会の旧態依然とした文化を懸念する声を多くの人から聞いた大会はありませんでした。このような場での詳述は避けますが、上に述べた若い力を、この学会の「主流」がこれからどれだけ育てることができるのかということが重要になってくると思います。
よもやこういった若い力をつぶすような真似を「主流」が行うなら、そのような「主流」を持つ組織など求心力を失い、早晩衰退するだけでしょう。
今年の大会に私は変化の兆しを見たのでしょうか。それとも衰亡の兆しを見たのでしょうか。
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