2011年7月16日土曜日

近江誠先生の「近江アカデミー」

私が大学生の時、一番共感した英語教育の本の一冊が近江誠先生の『頭と心と体を使う英語の学び方』だ。以来、私は近江先生の言動を注目しているが、近江先生の主張は、英語教育の「表面化」というか「浅薄化」が目立つ昨今、ますます重要性を増しているように思う。

近江実践は何よりも英語が使えるようになることを目指しているが、その場合の英語力とは深いところで人間的交流を築けるものである。いわゆる「英会話」のような決まりきったことをペラペラいくら流暢に話そうが、深い信頼関係など培えるわけはないではないか。内容のないことを、ベラベラと喋り続け、書きまくる人間は、私からすれば「うるさい」。それだけだ。

その近江先生は、少し前から


近江アカデミー
http://omi-academy.com/



を始められている。ツイッターでは何度かご紹介させて頂いたが、この前、音読について研究している院生が近江先生のことを知らなかったので驚くやら危機感を覚えるやらでここで紹介することにした。ご興味のある方はどうぞご覧ください。

ついでながら、自分勝手で無責任な自称「近江ファン」からすれば、『頭と心と体を使う英語の学び方』は、ぜひ増補改訂版を出していただければと思っている。近江先生の基本的な考えが凝縮されていると思うからだ。一時期は中古市場で2万円ぐらいの値がついたこともあるこの名著が、さきほどアマゾンの中古市場では300円で出ていた。早い者勝ちでどうぞ。

キンドル3(Kindle3)のWi-Fi接続ができない! - しかし解決はあっけなかった(笑)




iPad2の素晴らしさはもう予想以上で、私の知的生活はがらりと変わってしまった。電子書籍もこんなに快適で便利なものだとは思っていなかった(書籍はやはり手にとって読めるということが重要だ)。

そうなると電子書籍を長時間読みたくなる。iPad2の数少ない欠点の一つはバッテリーだ。出張の新幹線でiPad2で読書をすれば、下手をすれば出張先でiPad2がバッテリー不足になりかねない。そうなるとiPad2とはまったく異なる電気の使い方で、2,3週間は充電の必要がなく、しかもiPad2よりはるかに軽いKindle3が欲しくなった。出張が続く夏をKindleで少しでも快適なものにしたくなった。

iPad2では、少なくも私の生活圏では非常に電波の入りが悪いSoftbankを嫌って、私は3Gタイプでなく、別の無線Wi-Fiルーターを使うWi-Fiタイプを買った。ルーターはドコモ/バッファローの製品で、実はiPad2の時も最初の接続にえらく苦労したのだが、このルーターがあるのだからとKindleも若干価格が安いWi-Fiタイプを買った。

だが、今回も接続に苦労した。自分でネットを検索して情報を得ながら数時間かけて試みたがダメで、ついに情報の先生に泣きを入れて助けを求めてようやく接続できた。

KindleのWi-Fiの設定に関しては、結果的には以下のサイトの情報でなんとかできると思う。


キンドル(kindle)購入とWi-Fiの設定方法・奮闘記録
http://0948779.blog18.fc2.com/blog-entry-359.html

Kindle 3 Wi-Fi 設定の問題
http://token.sakura.ne.jp/wp/?p=1013

Amazon Kindle3のwifi設定の仕方
http://d.hatena.ne.jp/daysleeeper/20100903/T



私が苦労したことを、上記サイトとの重複も恐れず書くならば以下のようになる。

(1) キンドルそのもののキーボード操作への不慣れ:
すぐに操作方法はわかるが私のように気の短い人間には、キンドルのキーボード入力方法はイライラくる。長時間の作業ではこれが結構こたえた。
特に、
(1.1)数字入力への移行(Symボタン)が面倒であること
や、
(1.2)IPアドレス(後述)の桁移動の場合は一端数字入力から離れなければならないこと、
などがイライラの原因になった。


(2)キンドルは初期設定のDHCPではなく、Static(固定IP)で設定しなければならない:
これは上記サイトが真っ先に指摘していることだが、作業の仕方によってはIPアドレスの
(2.1)再入力が必要となり、そのたびにまたイライラしたり、
(2.2)Security Typeが WEP, WPA, WPA2のどれを選んでいいかわからず、しらみ潰しに作業しなければならなかった、ことなどで時間がかかった。


(3)Wi-Fi無線ルーターの諸設定情報で混乱:
iPadの場合はWindowsマシンのように面倒なことをしなくてもこの情報がすぐにわかるが、
(3.1)IP Addressの最後の桁の値を、適当な数字に変えなければならない、という指示で、まず「適当な数字」がわからないし、そもそも変えなければならないのかがわからないので、混乱した(結果的に私の場合は変える必要はなかった)
(3.2)ルーターにキンドルのMACアドレスを登録しなければならない(かもしれない)という指示があったので、MACアドレスをドコモのサイトで新規登録したが、このような作業に不慣れな私はこれで滅法時間をとった。(情報の先生は、「こんなことまでしなくてもよかったと思いますけどね」とおっしゃっていた)。
(3.3)「ルーターの暗号化キー(password)」が何なのかわかりにくかった。私は上記(3.2)の作業からドコモで使用したパスワードがここでの「ルーターの暗号化キー(password)」だと思い込んでいた(ドコモには他にももう一つパスワードがあるので、最初は2つのパスワードのどちらを使うのかでも迷った)。結局はここで必要とされているのは、ドコモ/バッファローの13桁の記号列だった(12桁の記号列の方ではだめ)。この私の間違いが判明するや、接続はすぐにできた。(ただし(1)と(2)はきちんとやらなくてはならない)。


結果的には、私の知識不足で情報の先生の貴重な時間を奪って(さすがに些少のお礼はさせていただきました)Kindle接続はできたが、iPad2にせよKindleにせよこのような問題は多いと思う。

今回の問題は、私がドコモのパスワード(MACアドレスのために必要)とバッファローのパスワード(紙の書類には書いておらず、自分で機械を開けて確認しなくてはならない - しかもその表記は小さいので私は視力のいい人に頼んで読み上げてもらわなければならなかった)を間違えたことが最大の原因だった。

Amazonは比較的カスタマー対応のよい企業だと思うが、どうも米国ではこのようなトラブルはあまりないらしく、Amazon.comのページには私の問題にとって有益な情報はなかった。ドコモ/バッファローのカスタマー対応に関してはコメントは控える(May the illocutionary force be with you)。Wi-Fiについてある程度の知識があれば問題解決は可能だろうが、私が助けを求めた先生でも作業を進めながら原因を特定するのに20分ぐらいはかかってしまった。

このようなトラブルが生じかねないこと、およびいちいちルーターを出さなくてもKindleの全機能が問題なく使えることからすれば、私としてはKinldeは3Gモデルを買うことをお薦めしたい。3Gといっても通信料はAmazonもちだから、こちらとしては通信料を払うことは一切無い。最初はちょっと高いが、3Gモデルの方が快適だと思う(数時間かけて接続ができなかった時、私は真剣に3Gモデルを新たに買うことすら考えた)。



とはいえ、私の場合は何とか接続に成功し、Kidle3がいつでも使えるようになった。結果オーライで言うなら、これからの読書生活が楽しみだ。


追記

Webで長い記事を見つけたら、その記事はChromeブラウザーならワンクリックで自分のKindleに送れる。記事に印刷モードが用意されているなら、それをそのまま送ればいい。これは便利、というか快適。

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2011年6月1日水曜日

ある中途退職教員からのメール: 私は、職業を変えても生き方を変えるわけではありません

以下は、私が一二度お会いしたことがある方からのメールを、私が適宜編集したものです。この編集したものを、その方に見せて、掲載許可をいただいた上で、ここでご紹介します。

「公教育」ということを考えるきっかけにできればと思います。


柳瀬先生。

 ○○です、おぼえていらっしゃいますか?
 
 私、故あって先日、教員を中途退職いたしました。
 
 先生のブログは教員時代から拝見しておりました。

 私は○○県○○地域の荒れた定時制高校に赴任しておりました。生徒や家庭背景の荒れに対応するすべを知らなかった私は、社会科の先輩教員にOJTで家庭訪問などの指導を受けたものです。また、平和な大学とちがって○○県〇〇地域の定時制の実態は進学校出身の私にはショックが大きく。先生がブログでカミングアウトしておられたように、私もすぐにうつ病を発症しました。英語教育学しか知らなかった(まじめに勉強したわけではなかったですけど)私は貧しい人々・差別されている人々がいかに苦労して社会で生きているかまったく知らなかったのです。

 以来、長い間、進学とはまるで縁のないところを転々とし、最後は全日制普通科の教育困難校でいきなり進学クラスを持たされましたが、最後に校長が「おまえは進学クラスはもういい。何年か勉強して出直しておいで。」と引導を渡されました。

 自分の病のこともあって、悩んでいる生徒を支えたいと、ずっとカウンセリングの書物を読み続けてきた私は、教育困難校の進学クラスで、「旧帝大を受けるには・・・」と説教する教務部長(次期、教頭候補)に辟易としていました。このとき、私は定年まで教員は続けない、と確信しました。

 あることがきっかけで退職した私は今、介護福祉の道で社会の役に立とうと、国の緊急人材育成事業で生活支援金をもらいながら、病の治療も兼ねて半年間、また、学生の身でいます。妻には働きに出てもらっています。

 もう高い給料はいらない、地位もいらない。高齢者・障害者の尊厳を守り、自己決定を支えるという Biestek の7原則にとても感銘し、原書をアマゾンで注文したところです。英語を捨てたわけではありません。8月には職場実習もあり、寝たきり老人のオムツの世話もする予定です。

 以前から「教員は生徒に対してアプリオリに優位なのだ」という考えには賛成しかねておりました。職業としての教員はあっても、保護者や生徒が本当に尊敬してくれるのは、教員の授業テクニックではありません。教員の人生経験からきた人格です。

 私は、職業を変えても生き方を変えるわけではありません。あくまでも「人権擁護」を生業としていくだけです。

 先生、もし、ご興味があったら Biestek (1957 or 1961) "Casework Relationship"をお読みいただき、人が人を支える原理とはどんなものか、これから、プロの教員を目指す学生さんに紹介していただけないものだろうかと、メールを差し上げた次第です。

 とある大学院を卒業して3年くらいして正採用になったある先生もテクニックの授業だけで、教材の深い解釈・生徒を感動させる語りかけは困難であったようです。福祉の考え方、弱者が社会を生きていくうえでの法律の知識は教員にも必要かと思います。金持ちの子供ばかりを教えていくわけではないのですから。

 先生にとってご興味のないメールであったならお返事は不要です。

 突然、不躾な連絡をお許しください。
 
○○