このブログの主目的は、(1)英語教育について根本的に考え直すこと、(2)英語教育現場の豊かな知恵をできるだけ言語化すること、(3)英語教育に関する良質のコミュニケーションを促進すること、です。このブログでの見解などは柳瀬個人のものであり、柳瀬が所属する組織や団体などのものではありません。
2014年2月27日木曜日
第一回柳瀬ゼミ合同合宿を開催しました。
2014年2月22日(土曜)- 23日(日曜)に休暇村 帝釈峡、私のゼミとしては初めての合同合宿(学部3年生から修士課程2年までに、卒業生の一人も加わっての参加)を行いました。皆さんも予想以上に楽しんでくれましたし、私も本当に楽しかったです。発案・企画・運営などにかかわってくれたゼミ生、参加してくれたゼミ生ありがとうございます。何人かのゼミ生は所用で参加できませんでしたが、楽しかったので、ぜひ次はご参加ください。
合宿行事の中心は、参加者それぞれによる「自分が好きなこと」に関するプレゼンテーションです(質疑応答を入れて30分)。これは全員、時間が足りなくなるぐらい面白いものでした。やはり人は自分が好きなことについては喜びをもって語れます。そうなると聴衆も、仮に話題の一部が専門的すぎてわかりにくいところがあったとしても、どんどん引き込まれてゆきます。とにかく楽しかったです。
話題は多岐にわたりました。「ワイン」「写真」「スラムダンク(漫画)」「指輪物語(小説)」「コーヒー」「リーガルハイ(TVドラマ)」「ギター奏法」「麻雀」「バドミントン」「岡山県」「オーケストラ」です(ゼミに入ったばかりの3年生は自己紹介でしたが、これもかなり面白かった)。どれも独自の感性の働きや知的分析があり、おざなりなものは一つもありませんでした。
私は特別に時間をいただきまして、第一日目の最初の二時間で、私がシンポジウム「文学指導は学習者をどのように動機づけるか」(2014/3/9 早稲田大学)で話す予定の内容を、ワークショップ形式でペア討議・意見共有・討論なども加えながらお話しました。
二日目の最後の二時間では、「『もののけ姫』のユング的解釈」をこれまたワークショップ形式でお話しました(この話の内容は、いつか英語教育研究系以外の媒体に書ければと思っていますが、どうなるかわかりません。発表ではスライドももちろん使いましたが、ここでは公開しません。自分にとって大切な話を中途半端な形では示したくありませんので)。
このお話は、私がこれまで行ってきた講演の中でも一番自分では意義深く感じられたものでした(もっとも私の心に忠実な話でした)。これをゼミ生がとても熱心に聞いてくれたのは私にとっての心からの喜びでした。合宿からは三台の車に分乗して帰ったのですが、一台の車の中ではiPodで映画『もののけ姫』を再生しながら帰ったそうです(もちろん前方座席の人は音を聞くだけだったのですが)。大学到着前に、名残惜しくなってみんなで大学近くの中華料理屋で夕食を一緒にすることになったのですが、その車が中華料理屋にまさに到着する時に映画は終わったそうです。私はこういった意義深い偶然を大切に思います。
もちろん、合宿では座ってばかりいたわけでなく、一日目の夕方には、体育館企画があり、ドッジボールなどのレクリエーションを楽しみました。また、夜はトランプを楽しみました(ウィンクキラーは特に楽しかった!)。
二日目のお楽しみ企画は「貿易ゲーム」でしたが、これもみんな本気になって楽しみました。
なぜこれほど楽しかったかと私なりに振り返ってみますと、ゼミ生も私もみんな自分らしさを素直に出せたからかとも思います。もちろんそれと表裏一体になっているのは、みんながお互いの個性を自然に受け入れることができたことです。
自分が自分らしくあることを他人が自然に受け止めてくれたら、心が静かな喜びに満たされ、何をやっても楽しくなります。そして自分とは違う他人の個性がとても魅力的で大切なものに感じられます。そんな時空は本当にかけがえのないものです。そんな時空でお互いが素直に自分の素顔を出しあえて、お互いをより自然に受け入れられて、お互いの個性がどんどん発揮できたのは本当によかったです。
来年もまたやろうということになりました。これから楽しみです。改めてゼミ生の皆さんに感謝します。
付記
私はご存知の方も多いように仕事中毒人間で、その依存症からなかなか脱することができないのですが、ゼミ生による今回の合宿は、私にそこからの解放のドアを開けてくれたのかもしれません。学生を助けるのが教師のはずなのですが、実は教師は学生に助けられているということを痛感します。
追記
私のゼミ生が撮ってくれた写真の一枚です。感謝。
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